アウトプット

登壇を中心としたアウトプットとメリット、体調管理の話

アウトプット

本記事はエンジニアの登壇を応援するAdvent Calendar 2019の9日目記事です。

おもに登壇を中心としたアウトプットを通じて得られるメリット、あと体調管理について書きます。

体調管理の部分は半分懺悔です。懺悔。

TL;DR;

・登壇を中心としたアウトプットそのものは、趣味、仕事の成果を中心とした学びをより深化する上で大変有用です
・積極的なアウトプットは個人だけでなく組織にもプラスです
・それなりに消耗するので量の管理に注意しましょう
・クラウドネイティブやDevOpsについて改めて知識を整理できた

本記事の中身

・お前は何者か
・アウトプットすることのメリット
・どうやってアウトプットする?
・アウトプットする際の注意
・で、お前はどうだったの?


お前は何者か

とある会社でインフラエンジニアをやっています。
先行事例に学ぶKubernetes企業活用の現実
コンテナベースのCI/CD本番事例大解剖
マルチクラウド時代の最強コンビ RancherによるKubernetes活用ガイド
といった連載や、
RancherによるKubernetes活用完全ガイド (Think IT Books)
の書籍執筆(共著)
Cloud Native Days Tokyo 2019
への登壇をしたりしています。

属性以外の部分の誰?という場合は連載のリンク先を参照ください。


アウトプットすることのメリット

アウトプットすることのメリットについてはアドベントカレンダーの趣旨を考えると書いておいたほうが良さそうなので他でも散々述べられているとは思いますが書いておきます。


登壇や、連載、書籍などの執筆を通じてアウトプットすることのメリットとしては、以下の2つくらいかなと思います。

1. アウトプットによる学び
2. フィードバックを通じた学び
3. 個人(または組織としての)ブランディング

1. アウトプットによる学び

皆さんおそらく日々仕事の中、趣味の中で学んだことは多々あるはずです。

学んだことを、文章化し他の人へ共感を伴った形で伝えるには言語化が必要です。この言語化のプロセスが非常に重要です。対外的に自身の経験をアウトプットし他人に伝える際には、自身の取り組みとそこからの学びを整理し、客観的に表現することが必要になります

この取り組みを振り返って客観的に表現することが実は自分のためになっていること部分が多々あります。

対外的にアウトプットをする際には、様々な学びを具体化、言語化するために、書籍を読んだりといった補足的なインプットが必要になってきます。

例えば、DevOps導入指南~基本編~ですが、これは新入社員さん向けに自身の経験から、"改めてDevOpsとは何でしょうか?"といった改めて自分の中でモヤモヤしている部分を明文化する中で、The DevOps ハンドブック 理論・原則・実践のすべてといった書籍を改めて参照して知識を補足し、言語化しました。

良くも悪くも偉大な先人の取り組みをすべてにおいて超えるようなことは殆ど無いです。自身の取り組みを先人の知恵と重ね合わせることによって、今の自分(または組織)に足りない部分は何か、足りない部分を補うにはどのような知識の補強や取り組みが必要なのかといった指針を得ることが出来ます。

このように対外的に提示できるアウトプットをすることで、学びにおけるらせん構造を作り上げることができます。

2. フィードバックを通じた学び

アウトプットをすれば、自身がどのようなことに取り組んでいて、取り組み対象についてどのような観点で接しているのかを表現することになります。

そこでアウトプットした内容についてのフィードバックとして、補足情報や自身が見落としていた観点を提供してもらえるはずです。それらの補足情報や新しい観点を通じた学びが必ずあるはずです。

アウトプットに対するフィードバックを通じて、他の人からのお薦め情報を提供してもらえるようになるというのは学びの範囲を広げていく上で重要だと感じています。

3. 個人(または組織としての)ブランディング

最後は学びとは少し違いますが、アウトプットは自分がどのようスキルセットを持っており、どんな取り組みをしているのかという部分を知ってもらうチャンスです。

これは、所属組織外に向けた部分だけではなく、所属組織内部向けにもブランディングとなります。特に大きな組織に所属している場合は、社内でいろんなことを喋るよりも社外で喋ったほうが情報の流通が早い場合はままあるので、意識してみると良いかもしれません。

また、組織としての取り組みをアウトプットする際は、レベルの高低関係なくメリットがあると思います(限度はありますが)。"単純に取り組みとしてこんなことをやっていて、こんな成果が上がっている、またはこんな課題を抱えているといったことを率直に話せる"ことは組織風土を知ってもらうといった観点でプラスになりえます。

レベルが高ければ、"私もこういうところでスキルを磨きたい"というモチベーションをもった人が来るでしょうし、そうでなくても現状抱えている課題について明確化できていれば"私のスキルセットなら、現状の課題を解決できますよ"といった人がやってくるかもしれません。

どうやってアウトプットする?

アウトプットといっても、登壇・執筆など様々な形態があります。別に必ずしもイベントやミートアップで登壇して話すことだけではないです。
しかし、それぞれにおいて主に得られるメリットは異なるので軽く整理しておきます。また、どう始めるべきかについても整理しておきましょう。

1. 登壇して喋ることのメリット

登壇して喋ることのメリットはその場でフィードバックがもらえること、人とのつながりを獲得できることでしょう。特に後者は文章を書くだけではなかなか得られない部分であり、大きな違いとして特筆できる部分です。

はじめ方としては、5-10分程度のLTから始めてみるのが良いと思います。"〜〜やってみた"みたいなものについてもイベントやミートアップの主催者のかたに相談の上でOKもらえれば問題ないでしょう。とくにある程度以上長く続いているイベントの場合は、新規で喋ってくれる人が少ない & 初心者から見たときの見え方みたいな部分が気になってくるはずなので良いでしょう。初心者向けにブランチイベントを準備している場合もあったりするのでそういった場を積極的に活用していくと登壇にも徐々に慣れていけるかと思います。

2. ブログ・書籍執筆によるメリット

ブログについては思いつきレベルのものや本当にメモレベルのものでも全然OKだと思います。CLIコマンドとその解説でも役に立つと思う人はたくさんいます。
ここ(note)で書いてもいいでしょうし、Qiitaのような技術系の専用プラットフォームもあり、ライトに始められるので活用してみると良いでしょう。
特にnoteやQiitaは様々な形でSEOが強く、検索が容易なので、自身のいろいろな技術的なメモ書きを管理する上でも有用です。のんびり自分のペースで書ける点も良いでしょう。

書籍(やwebメディア連載)については、少し違います。ある程度体系的かつ締め切りなども明確に存在するため注意が必要です。執筆を通じてかなり詳細かつ、体系的な知識の整理ができるといった点では魅力的ですが、基本的に自分のペースに合わせてのんびりみたいなことは出来ないので注意が必要です。

いきなりすごいのを出そうとしても無理なので、徐々に取り組んでいって習慣化してしまうのが重要だと最近は痛感しています。

アウトプット(特に登壇・書籍執筆)する際の注意点

アウトプットの際の注意点としては一つだけです。
"体調管理については注意しましょうね"という話です(やっと本題に...)。

特に登壇といったアウトプットは平時の仕事にアドオンされる形で、のしかかってくることがほとんどです。特に大きなイベントでの登壇では体力だけでなく精神力も消耗します(特に精神力の部分は人にも寄りますが)。複数の新しい事象がまとめて降り掛かってくるような状況を作るのは止めておいたほうがいいかもしれません。

めっちゃ周りに迷惑をかけることになります。
(アドベントカレンダー遅延させておいて何をいうかという批判は甘んじて受けます orz)

例えば、私の場合は、

・書籍執筆
・初めての海外出張
・Cloud Native Days Tokyo 2019での登壇(2セッション)
・Cloud Native Days Tokyo 2019デモの出展
(他にも直前に個人事業主としての創業などもありました)

がまとめてやってきました。

執筆自体は登壇とはことなり、息の長い仕事です。通常の業務をこなしつつ数カ月は執筆することになります。海外出張は本業なので言わずもがな。また、大規模なイベントでの登壇・出展となるのでそんなに簡単に代役を立てることも出来ません

結果、Cloud Native Days Tokyoはめちゃくちゃ体調不良の状態で登壇する羽目になりました(ほんとうにCloud Native Days Tokyoの当日はご迷惑おかけしました)。今となっては笑い話ですが、6-7月あたりは日中帯の記憶がほとんどない程度には消耗していたので、当時は笑える状況ではアリませんでした。

アウトプットは成し遂げた際には達成感もあり、自身の劇的なスキルアップにつながるので間違いなくプラスですが、それが過剰になると寿命を縮めかねないので注意してください。

で、お前は2019年どうだったの?

主だったアウトプットとしては以下の様な形になりました。

1. 社内の新人向けBootCampでの講師
     - DevOps導入指南~基本編~
2. Cloud Native Days Tokyo 2019(2セッション)
     - k3sで作る!軽量エッジコンピューティング環境
     - スタートアップサービスでもやれる!Kubernetesを使ったセキュアWebアプリの構築と運用
4. Cloud Native Days Tokyo出展(showK3s)
5. RancherDays ハンズオン
6. RancherによるKubernetes活用完全ガイド (Think IT Books) 執筆
7. マルチクラウド時代の最強コンビ RancherによるKubernetes活用ガイド 連載
8. コンテナベースのCI/CD本番事例大解剖 連載
9. 俺たちの最適なCloud Nativeを求めて…。本気のこと始め! - cndjp第13回
   - Cloud Nativeやる前とやりながら考えておきたいこと

基本的にクラウドネイティブ、DevOpsといった領域(とセキュリティ)に全振りな一年でした。本業でもここでの取り組みは大いに生かされていて、クラウドに関しては担当しているスコープをどんどん広げていけています。

個々のアウトプットについてはこれはやりきれたぞ!(当時)というものがほとんどで思い残すところはあまりありません。今の時点で見直してみると"もっと具体的に説明できる"とか、"もっと良い伝え方"があるなという思いはあるのでそれがこの1年での自分の内面的な成長と言えるでしょうか。

来年もクラウドネイティブ周りに取り組む方向は続くと思うので、今年のアウトプットのアップデート版を出せたら良いなと思っています。

体調管理については2020年にリベンジ予定です。

と、ここまでうまくまとまってる感があまりないですが、エンジニアの登壇を応援する会 Advent Calendar 2019の9日目記事でした。

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