自称しあわせもの

きっと、誰が見ても、私はしあわせものだと思う。


行きたい大学に進学できて、
両親になんの不自由もなく生活できる環境を整えてもらって、
欲しいものは買ってもらえて、
大学では新しい友達もできて、
地元には帰省するたびに会ってくれる大好きな友達もいて、
私のことをいつでも大切に思ってくれている家族がいて、
没頭できることもあって、
夢もあって、
私のことを好きでいてくれる人もいる。

こんなにしあわせなことないってどんな瞬間でも思ってるし、今の自分は、しあわせものだと胸を張って言える。

これ以上のしあわせなんてきっとないとさえ思う。



だけど、

だけど、


ずっと心の中に満たされない何かがあって、
なんでか涙が止まらなくなる夜がある。



そんな自分に腹が立つ。
これ以上何を望むの?



十分すぎるくらい今の私はしあわせものなのに、
もっともっとしあわせを願ってしまう。




そんな自分が情けなくて、
イヤになる。





そして私は泣き疲れて眠りにつく。





こうしてまた、昨日の夜は何もなかったかのように、
自称しあわせものの生活がリスタートする。

何度も眠れない夜を繰り返して、
"自称しあわせもの"として生きていく。

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