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忘己利他(もうこりた)

こんにちは。言海祥太です。
天台宗の言葉で、

「忘己利他」(もうこりた)

という言葉があります。

己の為ではなく他人の為に役立つ。

これが美徳とする考え方になりますが、自分より相手を優先に考えるという精神。

確かにまずは与えるというgiveの精神は大切です。しかしこれは自分の精神状態によっては、危険なことでもあると思うのです。

「忘己利他」の精神で与えていく適切な時期(タイミング)がある。

自分が窮地に追いやられたときに、本当に自分より先に相手を考えられるかというと、多くの人はそうではないと思うのです。

また自分の腹が満たされていないと、人の腹のことなどを考えてあげることはできないものです。
 
僕は宗教家でもなければ、特定の宗教を肯定否定する気はないのですが

まずは「利己利他」で全員が利得がある関係でないと、ならないと思う。
 
自分より相手を思いやることが素晴らしいことだから、自分の利得を忘れて尽くすことは時として「自己犠牲」になってしまい兼ねません。

自らが満たされていない状態で他人に与え過ぎてしまう人の傾向は

・尽くさないと誰の役に立たないと
 自分には価値がないという自己価値の低さや

・自分に自信がないから
 少しでも自分の存在意義を満たしたくて
 更には認めて欲しくて結果として他人に与えすぎてしまうケース

この場合の利他の精神は、受け取り側がしっかりキャッチしていれば問題ないですが

相手に伝わらない場合は「自分はこんなに他人に尽くしているのにわかってくれない!」と自暴自棄になったりする。

結局、その人は自分が他人に尽くしているという事実を他人から「認めてほしい」という気持ちの表れなので、結局は「忘己利他」ではないのですよね。

要は、自分が満たされていない状態で無理に相手の為、相手の為と鼻息を荒くしていても自己犠牲感でイッパイになって息苦しくなる。

「なんでこんなにやってあげたのに・・・理解されないの!?」と。

要は、バランスが大事ってことなのかもです。

自分を満たし他人も満たす。

結果、全員で勝つ!という公益性が担保された、与え与えられるが1番、精神衛生的に良いですね!


それでは。
クリエイティブプロデューサー
言海祥太

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