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正しい馬にあったハミの選び方は?

この記事では正しいハミを選ぶ際に注意すべきことについて解説していきます。
※この記事はHerm. Sprenger Metallwarenfabrik GmbH & Co. KG(以下、Sprenger)から許可を得たSprengerのウェブサイトに掲載されているブログの翻訳版です。

ハミについて

ハミ(馬銜)は、騎手と馬のコミュニケーション手段として機能します。騎乗者の手綱さばきを馬の口元へダイレクトに伝えます。口は馬の体の中で最も敏感な部分の一つであるため、扱い方にも注意が必要です。

また、馬の口の形に合わせて、不快感違和感のないハミにする必要があります。正しいハミを選ぶことで、手綱を通じて騎手と馬が効果的にコミュニケーションをとることができます!

どのようにして馬にあった正しいハミを選ぶのか?

ハミはライダーと馬とのコミュニュケーションの中核をしめます。
ハミはライダーの意思が馬に直接的に、また明確に伝えることを目的としています。ハミが望んだ効果をよりよく発揮するためには2つの重要なポイントがあります。
まず、形とサイズです。これらはその馬の解剖学的な構造、つまり口腔の形にピッタリとフィットしている必要があります
そして、それらが正しく固定・装着されていることも大切です。

ハミの幅

ハミが正しく装着されていることはとても重要です。
馬の口角からハミ環(ハミの左右についたパーツ)までの左右のスペースは0.5cm以下でなければいけません。一般的なルーズリング(丸く、自由に回転するハミ環がついた水勒ハミ)の場合、ハミ環がリングの穴から自由にスライドできることが必要です。そうでないと、口角を挟んでしまうことがあります。

しかし、サイドパーツが固定されているハミ(エッグビットやDリングビット、フルチーク、ペラムなど)についてはどうでしょうか?
じつはこのようなサイドパーツが固定されているハミを使用する際は、ルーズリングよりもワンサイズ小さくする必要があるんです!
これらのハミはサイドパーツが口角の近くにあるときに最大の効果を発揮します。
口角の近くにあることにより、ハミは馬の口角の中でより安定し、より横方向の効果を得ることができます。

ハミの厚み・太さ

ハミの太さはその馬の口の大きさ・状態に適していなければいけません。
ハノーバー獣医科大学(the University of Veterinary Medicine Hannover)協力の下、馬の口腔内の計測を実施しました。その結果、馬の口腔はこれまで想定されていたよりも小さく、また平坦であることがわかりました。
それに加え、馬の大きさが大きいからと言って口腔も大きいとは一概には言えないことも判明しました。

獣医さんによる測定や、「2本指テスト(2-finger test)」によって馬の口の中にどれくらいのスペースがあるのか知ることができます。これにより、その馬に必要なハミの太さを決定することができます。

「2本指テスト(2-finger test)」
人差し指と中指を馬の口に入れ、ハミのある場所(歯のない場所)に当てます。
舌を横に押し、馬が歯を噛み合わせるのを待ちます。
上下の間隔が狭い馬の場合、両指に圧力がかかります。その場合は推奨されるハミの太さは14~16mmです。上顎と下顎の間隔開いて大きい馬の場合は指にほとんど圧力を感じることはありません。その場合、16~18mmの太さをおすすめします。

あまりに太いハミを選んでしまうと、敏感な馬の口蓋(口の中の上の部分)に圧力がかかることがあります。これは怪我の原因となるだけでなく、馬にとって不快なことであり、馬が頭を振ったり、口を開けたり、ハミをさらったりすることに繋がります。
逆に細すぎるハミも、多くのライダーと馬にとって理想的なハミとはいえません。細いハミを選択した場合、ハミが与えるプレッシャーは非常に狭い範囲に限定してかかるため、刺激が強く、ライダーはとても繊細な扶助が求められます。

世の中には無数のハミのモデルや形状がありますが、最も一般的なスタイルのハミについて少し基本的な知識があれば、最適なものを選択することはそれほどむずかいことではありません。

シングルジョイント

シングルジョイントのハミは、ライダーの手綱の扶助が舌の端と下顎骨の上を通り、馬の口元へ送られます。手綱を引くと、中央のジョイント部分が少し上へ上がります。これにより、舌の縁にかかる圧力が増加するのです。

シングルジョイントのハミを使った場合のイメージ図

注意しなければいけないことは、使用するハミが馬の口に対して大きすぎたり、太すぎたりすると、しばしば「ナッツクラッキング効果」と呼ばれる事態が起こることです。これは馬の下顎が挟まれたり、ジョイント部分がが馬の口蓋(図の①)に押しつけられたりすることを言います。特に口蓋が平らな馬は、口蓋に圧力がかかり、怪我をする危険性があります。

一般的なシングルジョイントのハミは、製造上の理由から左右の2本の長さが異なっています。そのため常に片側の舌に圧力がかかっている状態となっているのです。そのため、このような一般的なシングルジョイントのハミを使っている場合、定期的にハミの左右を入れ替えて装勒することが推奨されています。
Sprenger 製の Turnado またはシングルジョイントの Dynamic RS bitsではこの必要はありません。ジョイント部が45°前方へ回転している特殊な構造により、両側の舌端に均一な効果が得られます。

ダブルジョイント

ダブルジョイントのハミは、短めのサイドピースをミドルピースでつないだものです。手綱による圧力は、舌のより広い範囲に分散されます。これは、シングルジョイントとは異なる点です。

ダブルジョイントのハミのイメージ

Sprenger Sensoganのダブルジョイントのハミでは、口蓋への圧力がかかりません。その理由は特別に調整され、角度をつけられたミドルピースにあります。

ダブルジョイントもシングルジョイントのハミも種類が豊富で価格帯も様々です。
しかし、特に敏感な馬を飼っている場合は、馬の口にマッチしたハミを選ぶことが大切です。
Sprengerは、馬の口の解剖学的構造に適合したハミの開発におけるパイオニアです。これらは科学的な研究と専門家による実践的なテストから生まれた知識です。

あなたの馬にピッタリのハミを見つけましょう!

馬との意思疎通はフィットしたハミからはじまります。
Sprengerのガイド(ダウンロードはこちら)を使って簡単に4つのステップで最適なものを探しましょう。

Sprengerのガイド(英語)ダウンロードは画像をクリック!

まとめ

世界的なハミのメーカー、Sprengerの公式ハミ選びのガイドラインでした。これからハミを選ぶ方の参考になれば幸いです!!

翻訳元

・Herm. Sprenger Metallwarenfabrik GmbH & Co. KG, 2022/04/03,
"HOW DO I FIND THE RIGHT BIT FOR MY HORSE?"
<https://pferdesport.sprenger.de/en/blog/how-do-i-find-the-right-bit-for-my-horse/?cHash=8753df856fc2db683862f2396dfddd22>

Sprengerについて

馬術、ドッグスポーツ、ボートのための最高のパートナー

Herm. Sprenger Metallwarenfabrik GmbH & Co. KGは、1872年の創業以来、馬術、ドッグスポーツ、ボートのための金属製品を製造する世界的な企業の1つです。例えば、馬術用のハミやあぶみ、プーリーやカムクリートなどの船用金具、またドッグスポーツ用の首輪などを生産しています。Sprengerの高品質な製品は、プロのアスリートにも愛用されています。

創業以来、Sprengerは高品質と、常に革新を求める姿勢、そしてお客様との親密な関係で知られています。現在では、従業員160名を擁する国際的に成功した家族経営企業へと成長しました。

お問い合わせはこちら   <braeutigam@sprenger.de
ウェブサイト       <http://www.sprenger.de/


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