地方でインターン。

地方創生とは東京一極集中を是正し、地方人口減少に歯止めをかけ、日本全体の活力を上げることを目的とした一連の政策である。

その中で地方創生の一環として学生の地方就職があげられる。しかし、東京都をはじめとした中心地に住んでいる学生に対して、いきなり「地方就職していこう!」と呼びかけても、なかなか困難であり、学生側も想像しがたい。

そこで背中を押すのが地方創生インターンではないだろうか。

地方創生インターンとは?

東京圏在住学生の地方還流や地元在住学生の地方定着を促進するために内閣府地方創生推進室が地方企業でのインターンを推進している。

地方にどんな企業があるのか興味があったり、地域によって異なる課題を解決したい思いがあったり、単純に地方に興味があったりと、興味を持ってもらうきっかけはなんでもいい。

通常の業務を体験する業務体験型、企業や地域が抱える課題に対して学生が調査・提案を行う課題解決型、学生が企業の新規事業や社内変革プロジェクトに参画し、事業創造を体験する事業創造型、複数の企業でインターンを行い、学生の地域企業・業界に対する理解を促進する仕事理解型の4つの型のインターンが存在し、それぞれ期間なども異なっている。

インターンの意義は何なのか?

そもそも都内の学生がインターンの行き先を選ぶ際に、近い都内の企業ではなく、わざわざ地方のインターンが優先されることはあるのか。おそらくほとんどの場合ないだろう。地方出身の友達の大多数が地元に帰っての就職ではなく、都内での就職だとも聞いた。

インターンは就活をする事前準備の段階で多くの学生が行くものであるが、なぜ行くのだろうか。

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グラフのように学生の7割以上がインターンに参加しており、平均参加社数も上昇傾向にある。

行く理由としてはその会社に興味がある、働く雰囲気を知る、自分がやりたいことを探る、周りが行ってるから、とりあえず行ってみる、人それぞれの理由があってインターンに行くと思うが、地方創生インターンに人を集め、将来的な就職につなげるためには、周りに流されたり、とりあえずの軽い気持ちでのインターン参加者はなかなか来ないため、地方企業・地域の特色に興味を持ってもらい、明確に目的を持った学生を多くすることが大切になってくる。

自分自身、大学3年・4年の時にインターンに行ったことはない。今思えば、行ってた方がよかったのかもしれないと少し考えたりもするが、大学3年当時の考えとしては特に興味のある業界もない、なんなら働くことへのイメージもなく、だったら周りは行っているけどインターンに行っても無駄になると思って行かなかったのだと思う。別に行くのが正解、行かないのが不正解というわけではないが、自分のような学生は一定数はいるのではないだろうか。先ほどのグラフを見ても、2割近くはインターンに行っていない。大学にいる間、就活や働くことに関して何も考えていなかったのに、大学3年半ばくらいから突如として、何もわからない壁にぶち当たる。

そこでの助けに地方創生インターンを持ち出してもいいのではないだろうか。必ずしも全員の学生がすんなりインターンに行って、自分の道を決めて、就職できるわけではないし、人生の大きな分岐点で選択肢は多いに越したことはない。

これからの地方創生インターンの在り方

これからの地方創生インターンの在り方について、今後急激に都内から学生が来ることは難しいかもしれないが、だんだんと発展させていくことは十分に可能だと考える。

先ほど述べたように就活をするに際して必ず何をしていいかわからず、壁にぶちあたる学生はうまれ、言い方は悪いがそのような学生を中心にターゲットとし、学生の参加を期待していく。

そのためには現状行っていることだけでは不十分であり、もっと「知られる」ことが必要である。広報特設サイトやインターンサイトなどネットには情報がたくさんあるが、興味のある人にしか届かないし、どんな学生にでも届く情報発信が必要である。そのために自分自身が有効だと感じたのは大学での授業の一環として地域・地方企業の紹介をすることである。実際、様々な企業の方のお話を聞ける授業を履修しており、とても興味深かったと同時にその分野についてもっと知りたいと感じることも多くあったので、とても有効な手段ではないかと思う。

今後の就活生において地方創生インターンの存在が大きくなっていくことを期待したい。

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