3話 再会

「涼、私はここよ、いい加減に起きなさい!」と少し年齢が経過した天使が頭上を飛び回る夢で目が覚めた
ぼやけた視界が徐々にクリアになり天井を見つめ「ん?病院か、そうか転んだんだ」めまいがするな・・・

ふと布団の上にメモが「起きたらナースコール!」をと書いてあったので
ナースコールをしながら思った『なんで命令口調なんだろう?』
まだふらふらする身体で車いすに座り先生の所へ行く途中
「全く昔からケガ多いんだから、しかも雨の日?雨の日は走らないんじゃなかったの?」
『うん、確かにケガは多いな、』『ん?雨の日のくだり知ってるのは確か?』
・・・・・振り返ると
「え?マキ?」
「#$%%&#$」絶句とも取れない言葉を制し
「はいはい話しはあとあと、だまらないと階段から落とすわよ」

「看護師さんは天使のイメージだが?」
「そんなのは貴方たちが勝手にイメージしただけね」
「実際は、こーわーい のよ~」

彼女の名前は「摩紀」出会いは、小さなサーフショップ
そのお客さんとして来店していた、俺も客だったのだが店主不在の為
声を掛けられ対応することに、少しして店主が帰ってきて
「あー悪いね涼ちゃん、お客さんなのに」
不思議そうな顔のマキ、「あのー店員さんでは?」「違うようですねw」
こんな出会いだった。同じ車だったし話は弾み連絡先を交換して
付き合うようになった。

担当医の診察中ずっとニヤニヤしている”マキ”

その顔を見ながら、何故か『やれやれ』顔でため息の先生
「うん、しばらく入院だな、折れてるし、わかるね?」
「それとですけど」とまたため息
「例外中の例外ですが」
「今連れてきた看護師さん、同室で寝泊まりしてもらうそうです。」

『はい?いや絶対だめでしょ、普通』

「本人至っての希望でして私も反対したんだが
あまりの勢いと婦長からも言われてしまって根負けしてしまった。と言う事でまあいいじゃないですか?
聞けば昔からの知り合いだそうですし」

振り返ると『ピース』
と同時に婦長さんと思われる方も
「言い出したら聞かない人でね、せっかくだから貴方少し
お説教でもしてあげて」
「まあいいじゃない?」

先生と俺のため息・・・

「はあ・・・」困惑していたが、
この時間がとても大事な時間となった。

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