旅が人生の主体性を磨く　【だから旅は、やめられない　#10】

〜だから旅はやめられない #10 〜
旅が人生の主体性を磨く
神舎宏（28歳・会社員）

僕にとって旅の醍醐味とは、自分自身の意思で全てを決められることです。

僕が初めて1人で海外に行ったのはタイ・バンコクでした。

それまではツアーでしか行ったことのない海外。初めて航空券と宿を自分で取り、現地での行動も全て自分一人。
とても緊張しましたが、初めて見る景色は何もかもが新鮮で目新しい世界。結局、大満足の旅となりました。

それ以来、僕が海外旅行に行く際は、「どの国に行くか」、「いつ行くか」、「何日間で行くか」、「どの会社で航空券を取るか」、これら全てを自分で決めるようになりました。

更に、旅の最中には、「どこへ行くか」、「何を見るか」、「何を使って移動するか」、「何を食べるか」、「どこに泊まるか」、これら全ても自分で決めます。

然し、自分で決めるが故、成功もあれば、失敗も沢山あります。

自分で呼んだタクシーにぼったくられたり、行った観光地が楽しくなかったり、出発時間を間違えて航空券がパーっになったり……挙げ出したら正直キリがありません。

一方、勇気を出して外国人に話しかけたら仲良くなれたり、拙い英語で道を聞いたら目的地に到着できたり、思い切って行った旅先で素晴らしい景色に出会えたり……やってみないとわからないことも沢山あります。

自分で決めるからこそ、失敗しても誰にも文句が言えない。自分で何とかするしかない。だけどその分、成功した時の喜びや達成感は格別です。

やがて、その考えは、普段の日常生活でも大切な事だと気が付きました。

会社員であれば、平日は会社で働く必要があります。然し、それ以外の過ごし方は自分で決めることができます。

自分の人生なんだから自分で決めて歩みたい。後悔の無いように生きたい。人生をより楽しく満足するように生きたい。

僕は、旅をするようになってから、そう考えるようにもなりました。

これからも、新たな世界に出会うため、最高の景色を見るため、新たな人との出会いを見つけるため、新たな自分と出会うため、そしてワクワクするような楽しい未来を見つけるため、まだまだ、僕の旅は続きます。

これだから、旅はやめられない。