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私を旅に向かわせてくれた人、無限の可能性を信じることの大切さ【忘れられないひと、忘れられないもの #2】

AKIKO(会社員)

旅で出逢う幾多の人に感謝しているし、その中で思い出深い人も何人かいるのだけれど、やっぱり私がこれまでの旅を通じて一番忘れられないのは、私を旅に向かわせてくれた人。その人とは、旅先では一回も会っていないのだけれど。

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出逢いは日本。

週末行きつけのお店で1人食事を楽しんでいたら、いきなりハイテンションで話しかけられた。見た目は日本人だけど、日系アメリカ人。お仕事で日本に来たのだと。海外を飛び回る生活をしているらしく、私の普段の生活ではまるで接点もなさそうだし、普段の私なら心を開かなかったと思うが、どこか、波長があったのだろう。意気投合。まるで旧知の友人のようだった。

二人でいろいろなことを話す中で、旅についての話になったときのことだった。その人は、コペルニクス的な発想で、アメリカ西海岸なんてひとっ飛び、だって同じ地球じゃない、と言わんばかりの言葉を私にさらっと放った。あぁそうなのか。目から鱗。それまでは、海外旅行はガッツリ休みが取れないと行けないものだと決め付けていた私。しかしその瞬間に、自分の小ささ、視野の狭さに気付き、固定概念バリバリの自分がガラガラと崩れていくようだった。

奇しくも、その西海岸は、私の中で、自分の仕事の一つの到達点に達したときに行くと決めていた場所だった。

その人との出会いがきっかけで、今すぐ、憧れの西海岸に行くことを決めた。

今までなら海外旅行は最低1週間もしくは年末にしか行ったことなかったのに、3連休+1日の休みだけでロサンゼルスへ弾丸旅行。

あっさり飛び越えた、心の壁と日付変更線。

人生なんて、決めた瞬間に変わっていく。そんな自分に驚き、笑った。

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今でもその旅の興奮は忘れられない。ビバリーヒルズの佇まい、マリブの太陽、ハリウッドの喧騒、サンタモニカの夕日……。自分がいかに狭い世界で闘い、悩み、生きてきたのか。

ちなみに私の背中を押してくれたその人は、一緒に旅に行くわけでもないのに、お勧めの場所やレストラン、気をつけること、果てはUberの乗り方やチップの払い方など、ウェブで調べたらすぐわかるようなことまで事前にレクチャーしてくれた。私が旅に踏み出せただけでなく、現地で素晴らしい体験をすることができたのも、その人のおかげである。

決めたら、行ける。行ったら、また次に向かえる。決めて、行って、世界を知って、もっと自分の可能性を信じること。

そんな旅のあり方を、そして、人生の生き様を教えてくれた人。

私にとっての、旅にまつわる、忘れられない人。

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