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kailh ロープロファイルスイッチをルブ(潤滑化)した話

ルブとは?

潤滑剤を塗り込んで,滑らかに動くようにすること.自転車のチェーンなどでよく使う言葉だが,キーボードでも打鍵感を改善するためにルブが有効だ.

なぜキーボードをルブするのか?

キーボードをタイピングしている時,打鍵感に不満や違和感を持つことはないだろうか.私はある.今回は打鍵感の問題を解決するべくキースイッチのルブを行ったので記録する.

私が最も不満を感じていたキースイッチがKailh ロープロファイルスイッチの赤軸だ.

押下時のカシャカシャと擦れる感じが使い始めてからずっと気になっていた.私はなるべく小さい左右分割のキーボードが使いたくて,高さの低いキースイッチに対応したCorne chocolateを使っているのだが,高さの低い(ロープロファイル)キースイッチは選択肢がほとんどなく,買い替えによる打鍵感の向上は期待できない.致し方なく,自分でキースイッチのルブを行ったのだが,結果には大変満足している.


必要なもの

- ルブするキースイッチ
- 潤滑油:Krytox GPL 105 (液体状:スプリング,針金), Krytox 205g00 (グリス:その他の接点)
- 筆
- スイッチオープナー(小型のマイナスドライバーで代用可能)

手順


1. キーボードからキースイッチを引っこ抜く(毛抜き用ピンセットが便利)

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2. キースイッチを分解してパーツごとに分類する
-> スプリング,コの字針金,押下軸,フタ,底部

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小さめのマイナスドライバーを二本持ってツメに差し込むと簡単に外せる.スイッチオープナーを用意することができない場合に有効.

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3. スプリング,針金が入ったチャック袋に,Krytox GPL 105を入れて振る

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4. その他のパーツの接点部分にグリスを塗り込む

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5. キースイッチを組み立て直す

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やってみた結果

2,3時間ほどで約40個のスイッチのルブが完了した.1個だけあえてルブせず残しておき,作業前後での打鍵感を比較したのだが,驚くほど気持ちよくタイピングできるようになっていた.メカニカルキーボードを使っていて,打鍵感に違和感を持っている人にはぜひオススメしたい.というか,ルブに踏み切れずにずっと不満を抱えたままタイピングしていた2020年の自分にもっと早くやれと言いたい.


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