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ユーザーインタビューをチームで小さく行う仕組みづくり

はじめに

mikanでPMを担当しています伊東と申します。アプリの機能改善をするにあたって、私達もユーザーインタビューをこれまで実施してきました。最近になって定期的にできるよう形を変えてきたので、今回はその仕組や改善の流れを紹介させてください。

インタビューを定期で実施する仕組みや流れがほしい!

私が入社してからも施策ごとやその時の課題感に応じてインタビューをしてきました。実施したユーザーインタビューは録画とともに、Notionのデータベースに議事録として保存されています。機能改善を考える際には、これらの内容を踏まえて企画をします。

これまではインタビューを常にできているわけではなく、やるぞ!と決めた週には複数件あるが、まったくない週も多くあるという状況でした。PMや事業企画のメンバーとは、できる限り普段からユーザーについての理解を深めたいと話をしていました。お問い合わせやStore Reviewはあれど、ユーザーの生活を踏まえて困り事を知ることができるのは、やはりインタビューだなと。

振り返ってみるとインタビュー実施が遠のいていた課題としては以下のようなものです。

  • インタビューの企画から実施までのコストが高い

    • 目的からインタビュー内容の設計に時間がかかる

    • 参加者含めた関係者の日程調整が大変

  • やると決めてからインサイトを得るまでの時間がかかる

    • 起案からインタビューを10件程度完了するのに3週~4週程度

今回やってみた定期インタビューの仕組み

なんとか定期でインタビューをすることはできないかと話していたときに、タイミーさんの「ユーザーインタビュー参加コストを極小化する仕組み」はとても参考になりました。これを受けて以下のような方針でインタビューを実施してみることに。

  • 日程の調整コストを下げるためにスケジュールをブロックする

  • 小さく始めるために手動もありで、日程調整とその後のインタビュー準備を簡略化する

インタビュー実施のプロセス

ユーザーインタビューの流れとしては画像のとおりです。

ユーザーインタビューの流れ
  • 対象者ピックアップ

    • インタビューの目的や直近の課題に応じて分析ツールであるredash経由で対象者を抽出

    • 重複連絡などないようインタビュー対象者リストを作成して管理

  • インタビュー依頼と日程調整

    • 自分含めたオーナー3名の予定を毎週固定でブロック

    • ブロックした箇所をNitte(日程調整ツール)でインタビュー募集枠とする

    • インタビュー対象者へNitteのURLを添付した状態で依頼メールを送付

  • 事前準備

    • インタビュー日程が決定するとSlackへNitte経由で通知

    • Nitteから同時にZapierのwebhookを利用して、申込内容から事前準備に必要なクエリを通知
      ※メールアドレスを参照して対象者のログをまとめるようなクエリを作成しています

    • インタビュー向けテンプレートを利用してNotionページを作成して、適宜質問を調整

Slackで実際に通知がくる
  • インタビュー実施

    • 発行されたZoomリンクにアクセスしてインタビューを実施

  • 実施後の分析とお礼

    • インタビューまとめをslackのチャンネルへ共有

    • インタビュー参加者に謝礼の送付

変更したこと

今回のインタビュー実施のプロセスで、これまでと違うのは主に以下です。

  • インタビュー参加者の予定をあらかじめブロックしておくことで調整コストをなくした

    • 参加したいひとは予定が入り次第立候補で参加する流れに

  • インタビュー参加が決まってからの事前準備が楽になった

    • 各所に散っていたユーザーに関する情報をクエリで取得して把握できるように

    • 事前情報はURLを開くだけに

やってみて

まだ定期インタビューをするようになって1ヶ月ですが、運用するにあたってはかなり楽になりました。あくまでピックアップやメールは手動でやっていますが、参加への心理的コストが下がった感じがあります。やっぱり、インタビューをするぞ!となって目的の設定から始まり調整するというのは大変だったのかもしれません。

また、定期でインタビューがあることで普段の施策を考える上での気になりも合わせて、ユーザーにお伺いできるようになりました。これまでだと、企画してからインタビュー実施に至るまで時間がかかっていましたが、今だと固定で入っているので簡単に聞くことができます。

一緒に参加しているメンバーの声

一緒に参加するメンバーにも手応えがありそうで継続していきたいです。

インタビューはやはり解像度が上がる
教材に関して全く把握してない人がいて驚き。新しいインサイトがある。

インタビューめちゃ良い。(自分は出席自体は少ないけどランニング中に倍速で聴いていてほとんどキャッチアップできてるw)

プロダクトチームのより多くの人が見て、アイディア出せるような体制を作れるとさらによいな〜!どうすれば良いだろう

これから

現状は私が試験的に担当していたので少人数で進めてきました。ただ、mikanでは職種に関係なくインタビューにみなさんが参加してくれるので、今回もチーム全体にカレンダーを展開するなどして参加を募っていきたいと考えています。機能実装をする際に「インタビューで話したあの人だよね」と話しながら進められるような状況にしていきたい。

また、お礼送付のところやインタビュー参加者をピックアップするところも自動化できると、さらに楽になりそうです。ただ、GASを作成してのメールなどは事故が起きると怖いので先延ばしにしています。ひとまずはカレンダーにある予定に参加するだけで、mikanを普段どのようにして使っているかをサクッと聞くことができるようになったので進歩です。

まとめ

今回はインタビューのプロセスを整備して、定期実施するようになり始めた話でした。インタビューを企画して進めていたときからすると、かなり心理的なハードルは下がった用に感じています。
今回良かったポイントとしては、以下あたりです

  • 参加者のカレンダーを固定でブロックしておくことで、日程調整のコストを減らすこと

  • ちょっとした事前情報の自動化で参加を楽にすること

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mikanではこのように直接ユーザーの声を取り入れながら、アプリ内の体験設計を進めています。インタビュー参加をしてくれる人の中には、ありがたいことに「mikanが好きだから来ました」と嬉しいことを言ってくださる方もいました。この記事を見てくださった方も一緒にプロダクト開発をしていきたいと思っていますので、ぜひ気になる方はお声掛けください!

特にiOS, Android, デザイン, バックエンドポジションを積極的に募集中です🙋‍♂️


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