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次作に向けての検討を始めました

こんにちは、トクイテンの豊吉です。

農場の隣町で太田川ORCHIDという電動車椅子のチームがありスポンサーを募集しているということで見に行ってきました。

楽しそうに見えるし楽んでいる私の様子

せっかくなのでと試食のトマトも持っていったところ「おいしい〜」と喜んでいただき、その場で買いたいという人も何人も現れてくれました。

トクイテンはまだ小さい会社ですが、地元の人にトマトを買ってもらっている以上はお金を循環させていきたいです。買ってもらうだけというのではうまくいかないと思っています。

今考えているのは、トマトをその場で販売させていただき、そのお金を全額寄付する形にできると、トクイテンが出せる寄付額より多い金額を寄付できて、お金を出す人もトマトが貰えてハッピーという形です。うまく実現できるように進めていこうと思います。

さて、今回は次作に向けて検討を始めたという話です。今回一月から始めた栽培は七月末で一回終わり片付けます。そして八月に土づくりをして九月からまた始めます。

新しい作を始めるにあたって考えることは次のようなことがあります

  • 売上と費用はどのようになるか

  • どんな品種を何株植えるか

  • 改善することはあるか

それぞれ見ていきます

売上と費用はどのようになるか

今作の売上と費用を振り返りながら、次はどれぐらいの売り上げをめざし、どれぐらいに費用を抑えるか考えます。
もし、売上がめちゃくちゃあって、費用もほとんどかかっていないなら簡単なのですが、現実はそうではありません。一年目の農家というのは売り先がなく、作業の習熟度もあって赤字になることがほとんどです。

トクイテンも順調な部分もありますが、費用はかなりシビアに削る必要があります。(めちゃくちゃ削る必要があります)

例えば肥料や人件費を下げようとすると、その分成長が悪くなったり栽培の作業がおろそかになることもあります。また逆に広告費を増やせば費用は増えることになりますが、売上はそれ以上に増えるかもしれません。何を削って何を増やすのかは難しいです。

どんな品種を何株植えるか

今作は4種類栽培をしました。サンタスティという品種を主力でやっていたのですが、あまり売れると思っていなかったエコスイートというのもとても好評で売り切れが続いています。この辺りのお客さんの声や、スーパーのバイヤーからの「カラートマトはないの?」「マイクロトマトは?」のような意見も聞きながら検討します。

苗も原価が違ったり、育てやすさ、病気の耐性もそれぞれです。また、こちらの都合だけでなく、発注側の都合のようなものも考えながら検討する必要があります。例えば同じミニトマトを栽培している農家が2つあった場合でも、もし片方が中玉トマトも栽培していれば、そこと取引すると1回の注文で中玉トマトも仕入れられるのでそちらを選ばれるというようなことです。

新しいものにチャレンジするリスクもとりながら、安定させていくバランスの取り方が必要になります。

改善することはあるか

これは栽培方法や道具類や作業方法などいろいろありますが、すぐに決めないといけないのは栽培方法と買うものでしょうか。

栽培方法は例えば「どのように仕立てるか?」というようなことです、トマトの栽培方法というのはたくさんあります。畝を何センチで何本作るか、一つの畝に何列でトマトを植えるか、トマトは1本の幹を2つに分けるような形にするか、伸びていった枝は斜めに伸ばすか、真横に伸ばすかなど組み合わせはかなりあり、どれがベストというものはありません。

わたしたちで言うと今回は誘引と言う伸びた茎を動かしていく作業にかなり時間が取られたので、そこを何か工夫したいのですが、栽培方法を変えると収穫量に影響が出たり、また作業に慣れてもらうのに時間がかかったりと悩ましかったりします。

次に買うものについては、あると便利な道具というのはいくらでもありますが、それを買うと人件費が下がるのか?十分に売上が上がるのか?といったところで検討していきます。

今だと選別の自動化、パッキングの自動化の機械が欲しいのですが数百万円します。数百万円もして1年しか使わないならパートの人を増やしたほうがいいねとか、5年使えるなら元が取れるけど、今そんな現金が出ていって大丈夫なのかとか考えることがまた増えます。

最後に

こう書き出してみるとバランスが大事なものばかりですね。新しいことばかりやろうとするとリスクが大きくなり出費も増えますが、同じことばかりやっていれば悪くなっていく一方でしょう。

考えることだらけではありますが、楽しみもあります。一つ一つ改善されていくというのは嬉しいですし、今回は他企業との実証実験的な栽培も試せそうです。

もちろん「ロボットが早く活躍してくれれば!」というのもあります。
では、また。

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