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友人レポ ブラッド・ブラザース 2022/3/26 マチネ

友人Sさんの四季以外のレポもあげちゃうよ。

このようなご時世なので、引き続きさも自粛しているふうを装いたかったのですが、師匠が「感想書かないとしろたんのおでこに油性マジックで肉って書くよ」というので書いています。

なんと師匠に会うの、2年半ぶりだそうです。なんか2-3か月前くらいに会った気したけど気のせいだったみたいです。お元気そうで何よりでした~。有楽町で師匠に会うと観劇に来たなって感じが4割増しになりますね。

2009年に東宝がやった公演を見て大好きになった作品ですが、作品との初対面は大学生のとき。うちの大学のシアター&ダンスメジャーの学生が上演して、私はハウスマネージャーとして参加してました。最近実家にある自分の荷物を整理していてなんとこの時のプログラムが出てきたのでペタリ。ひょー、懐かしすぎる。。

今回はホリプロ主催。箱はフォーラムCです。

演出 
吉田鋼太郎

出演
柿澤勇人
ウエンツ瑛士
木南晴夏
鈴木壮麻
内田朝陽
伊礼彼方
一路真輝
堀内敬子


感想→やっぱり2009年公演を超えるブラッドブラザーズには出会えないのか。。泣いたけどね。

メモ

・個人的には歌がすごく印象に残る作品で、歌がいい・曲がいいってイメージ強いのに、今回は訳詞が歌として届ける仕様になってないのが気になりすぎた。特に一幕。聞き取れないし、リズム悪いし、韻とかもないし、フレーズごとにブレスが入るみたいなへんな途切れ途切れ感があって、歌うまの堀内さんをもってしてもめちゃ歌いにくそうだし(でも歌いこなしてるのはさすがよ、、)、「わざと?わざと歌を壊してるのか?!」と思ってしまった。これだと今回が初見の人にはこの作品の曲の良さって絶対伝わらないと思って悔しい。キー!(←ハンカチ噛んでる)

・子供時代が子供に見えない致命傷が深すぎたな。。ドリフのコントで志村けんや加トちゃんがやってた小学生みたいに見えてしまった。。てゆうかさ、藤岡くんと万里生は一体なにをどうやってあのどっからどう見ても7歳児、になっていたんだろう!って逆にすごく思ったよ。見た目、、じゃないんだろうね、何か本質的部分で「こども」をとらえていたのかと。だってあの武田真治さんと岡田浩暉さんだってこどもだったもの。。

「だから指先をクロスしてー♪」の“子供の遊び”のシーンはホールCの音響の限界だったのかもしらんが、なんか全員の声が騒音になってしまっていて(言い過ぎか?)、ただでさえ聞き取りづらい歌詞になっちゃってるし、つらかった。

・伊礼さんナレーターかっこよかった。。でも必要以上に「観ている私たち」を怖がらせにきてかかってる感じがちょっとひっかかった。ナレーターの怖さ、恐ろしさって観客と目が合ってシャー!って威嚇するみたいなタイプのものじゃなくて、舞台上をひたひたにして出演者全員を知らない間に包み込んでる闇的なやつで、それが最初と最後の、二人の息子とも「殺されて」しまった、につながるのだと思うので。。まあそっちもあったんだけど、シャー!が目に付いた。でもかっこよかったからいっかな。時々声ひっくり返ってたけど(え?あれシャウト?)、かっこよかったからいっかな。

・堀内さん、やっぱ歌うまい。おっかさんなイメージなかったけど、ジョンストン夫人だった!今日は堀内さんばっかり見てました。あ、ウソ言いました、伊礼さんもみてました。

・一路さんオーラすごい。ライオンズ夫人は2幕はもう何かの化身みたいだった。祟り神か?これまでみたライオンズ夫人は心が壊れても最後まで母だったけど、一路ライオンズ夫人は母から違うものに変わってしまったみたいだったな。。

・壮麻さん(いつまでも「壮麻」しっくりこない)、「ミス・ジョーンズ」エンドレスで聞いてたかった。マックス見たくなった(←ブラブラに関係ない感想)。そして開演前に師匠が「あ、ナレーターって壮麻さんじゃなくて伊礼さんのね」と言っていたのを聞いてしまったので、観劇中壮麻さんのナレーターが見てみたくて仕方なくなり気が散りました。

・リンダ役の人知らないなあ、誰だろうなあ、って思ってたけど、いざ舞台始まったら「おいハンサム!!」の由香だと気が付いた!「おいハンサム!!」大好きだったー!めちゃおもしろかった!(←またブラブラに関係ない感想)由香はよかったけど、リンダではないなぁ。。リンダ、時々大阪弁だった。吉田鋼太郎さんも「おいハンサム!!」はめちゃ良かったよ。

・客席降りあってびっくり。コロナになってからみんなやめてるのに。客席方向向いてセリフ言っている人はいなかったけど。

・双子のもつ独特の物語性ってなんなんでしょうね。アイデンティティが描きやすい、というのはなんとなくわかるけど、「引き裂かれる」とか「引き寄せあってまた出会う」とか、運命とか偶然とか宿命とかそういうものが、「双子」って言われただけで納得させられちゃうこの感じ。そしブラッドブラザーズではその双子の宿命の物語が、60年代イギリスの階級制度や格差社会の中で描かれていて、普段はきっちり分かれているはずの二つの世界がうっかりまじりあうところに化学反応が起きてどこからともなく煙のように不幸が立ち込めてくる、、というところがまた興味深いです。ライオンズ家にジョンストン夫人が持ち込んだ迷信、ミッキーのところに遊びに来ちゃうエディ、苦しさの中でエディに助けを求めるリンダ。テーブルの上の靴。蜘蛛を殺した。こぼれた塩。うろつく黒猫。割れた鏡。一羽だけでいるカササギ。

・普段から息をしているだけで精一杯なのでひたすら何事も受け身をとってやり過ごし生きている私にしてみたら、お母さん二人が二人とも、あるがままを受け入れて謙虚に生きる道を選んでいたらこんなことにはならなかったのでは、と思わずにはいられない。わざわざ悪魔につけいる隙を与えるような選択をすることはないではないか。。

・しかし自分の過去の行動一つ、選択一つ、が原因で、今から一秒後にそのツケを払わされるようなことが起こるかも、、というのは本当に恐ろしい考え方だ。。ブルブル・・・。

開演前の座席で、オペラグラスを準備しようとしたらレンズにはめているキャップの一つを落としてしまって。コツンと音がしたので床に落ちたのは間違いなく、そっとなるべく目立たないように席を立って座席下をちらっと見てみたんだけど、それくらいでは見当たらないところに行ってしまったようで。気が付くと右となりの人も立ち上がって探してくれていて「あ、いいですいいです!終演後にじっくり探しますんで!」と言ってペコペコしているところに後ろの席の人も「どうしたんですか?」って声かけてくれて「あ、オペラのキャップを落としてしまって、でも終演後で大丈夫なので!」と言ってたらその人のお連れさんが来て「え、どうしたの?何か探し物?」で、私はまた「あ、いいんですいいんです!大丈夫です!ありがとうございます!」ってペコペコして、ちょっと恥ずかしかったけど、私の席から半径2メートルくらいのぐるりが優しい人ばかりなことがわかってニヤニヤしました。

また次にかかる時に期待♡

Facebookより

私が書いたレポとの差が歴然、、、がんばるぞー(何を?


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