シン・仮面ライダー(ネタバレあり)

元になってる「ファースト・仮面ライダー」のとき、私は幼児だったので、細かいエピソードは全然覚えてない。

今回同行してくれたのが、夫とその友達だったので、バックボーンをいろいろ解説してくれた。助かったし勉強にもなったけれど、個人の感想としては「眠たい映画だった」。

あ、仮面ライダーだ!あの髪型覚えてる!仮面ノリダーも面白かったな!とは思ったけど、大体敵の昆虫が、ラストシーンまであと何匹出てくるのが全然わかんなかったし、お話としては、というかエンターテイメント作品として作ったのなら、もっと練りが必要だろう。(コナン映画の練りに練った脚本を見習え)

とはいえ、カンヌに出すほどの芸術性もない。当たり前だ、仮面ライダーなんだから。

監督が仮面ライダーに愛着があるのは分かったが、で、どんな映画を作りたかったか最後まで私には謎であった…。

でも私は演者の方がつっこみどころ満載であった。

とくにヒロインのなんとかさんという女優は酷過ぎた。
たぶんに監督の希望だろうけども、にこりともせずにひたすら早口で台詞を喋る。自分でも何を言ってるか分かんない顔をして。
で、訓練されてない女優がやりがちな「語尾伸ばし」を直されたんだろうけれど、なんでもかんでも切口上にぶっちぎるから、(本郷のことを)「コミュ障」と言いたいのに、「コミュショッ!」と言っていて、イヤそこは伸ばしていいんだよ?と脳内突っ込み。

で、ふんだんに風景の映像がでる割には「美しい」とは思えなかったし、敵のお城でのヒトや小道具の配置は、やっぱりエヴァを思いださせるしで、なんか画面に集中出来ない。
目を瞑ってたほうがまだマシ。

でもそうすると(←してみた)今度は脚本のつまらなさがホントに睡魔を運んでくるようで、おちおち目を閉じることも出来ん。

監督自身が脚本も書いてたらしいが、登場人物の会話はアニメのキャラクターそのもので、実写では浮くわすべるわ、大事故やー。

まああの酷い脚本で役者さんたちはよくやっていたと思う。だけど、あの主要キャラたちの実力では、サポートする役回りのベテラン或いは中堅どころの俳優さんの演技は引き立って当たり前で。まるでコーコーエンゲキとプロ劇団を戦わせてるようで、主人公が可哀想だった。

バトンタッチしていく側よりされる側に目がいってしまうって、どうなの? バトンタッチされる側のほうがフレッシュな方が私はしっくりくると思うんだが。柄本佑、竹野内豊、手塚とおるが目立つのは当たり前。ほかがレベル低すぎる。

アニメ作者のあの方では演技指導なんて出来ないだろうし、でも「シン・ウルトラマン」ではあんな変なことは起こらなかったのは、主役にあの方を起用したせいだろう。

で、ちょい役というか何も喋らん役に今回起用したのも、悪ふざけにしか思えず、有名俳優をちょい役でご機嫌に登場させるっていう鉄板ネタも、観ているコチラ側からしたら「あー、なんて勿体無い使い方」って感想でしかない。

敵役のうち二人の女優も、コミカルに、または妖艶にしたかったのかもしれんが、すべってるし。

最初の昆虫の喋り方はシンウルトラのあの方そのものだし、だったら実際に山本さんに喋らせなさいよ。まぎらわしい。

この監督はホントもうアニメだけ作ってて。お願い。

終わり

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