格ゲー超初心者向け!スト6を楽しみ尽くす為のあれこれ集

注記:この記事中の記載の一部(主にキャラクター性能)は過去バージョンの内容が含まれます。
根本的な変化があれば加筆修正しますが、そうでも無い場合は過去ver情報のまま放置されている事もありますので、厳密なデータやキャラ性能の調整面についてはあまり信じすぎず、他のプレイヤーの方の意見などと合わせてお読みください。

はじめに

お前達~~~~~!!!!!
スト6がやりたいか~~~~~~!!!!!!

Yesと言いなさい。
実際、この記事を読んでいるという事は、Yesはいラジャーという事であろう。

しかし初心者の皆はしばし、格闘ゲームを始めるのは難しいと語っている。
この記事ではそんな皆がスト6を楽しく初められる(そして続けられる)ように、初心者が楽しく格ゲーをする上で大事な要素をピックアップして紹介する。

もしかしたら難しく感じられる言葉もあるかもしれないが、大丈夫。
目の前の言われた事を一つ一つこなしているだけで良いモード、取り敢えず連打していても良いよというモード、それくらい簡単なところからゆっくり無理なく始められるようにこの記事は執筆した。たまに言葉が難しいのは筆者の悪癖だ、肩の力を抜いて無理なくゆっくり遊んでくれ。

丁寧に一個一個ピックアップしたつもりが気がついたら凄まじい文章量になっていたのは、その……熱意と愛が暴走してしまった結果と思ってほしい。
大会映像を見ていたらな、熱が籠もりすぎて、な……。UMA、真の男だ……


ゲームを始めよう

さて、君はゲームを起動した筈だ。チュートリアルは済ませただろうか?まだであれば、他のあらゆるゲームと同じように、まず真っ先にチュートリアルをプレイする事をおすすめする。
基本の部分のみで構わない。リュウと一戦交える所までプレイしたら、ひとまず十分だ。

さあ、君の前には大きく分けて三つのゲームモードの選択肢がある。
極端な話を言えば、どれを選んでも構わない。
いきなりバトルハブで知らない相手と喧嘩をしてもいいし、CPU戦1000本ノックをしても、昔ながらのアーケードモードなんかも悪くない。
だがこのゲームには一つ、初めてのプレイヤーを導く素晴らしいゲームモードが用意されている。格闘ゲームの基礎を楽しみながら学ぶ事ができる上、もしアクションJRPGの類が好きであれば、何百時間か遊べるコンテンツ量がある。命がけの超珍妙な拘りを抱えているのでもなければ、まずはそこからプレイしていこう。

ワールドツアーは実際、非常に君たち初心者の事を良く考えて作られている。
確定反撃、ガードに対する投げ、対空や飛び道具に対するジャンプ攻撃といった格闘ゲームの基礎を、明文化すると同時にNPCの行動としてもそれとなく組み込み、順を追って遊びながら自然と楽しく勉強できるようになっている。
その上リュウやマリーザやザンギエフといったファイター達の身の上話などを聞く事ができたり(だいたいが狂っている)、カルロス宮本やダムドや烈といったカプコン旧作キャラクターも豊富に登場したりと、ファンサービス的な要素も多い。
プレイヤーキャラクターのカスタマイズ要素はかなり豊富で、若干顔面が可愛くないという問題はあるもののかなり幅広いキャラクターを再現できる上、技の組み合わせも自由自在にカスタマイズできる。それによって複数キャラクターの技を組み合わせた魔改造独自コンボを開発する楽しみもあり、かなりやり込み甲斐は豊富だ。我らがCAPCOM様はうちの子勢需要もよく捉えている。あと、首がなくて腕が脚の倍くらいの長さでもやし並みに細く全身が蛍光グリーンに発光するキモい異形の怪物も作れる。
サブクエストの量も膨大でやる事は尽きない上、基本的な文法が格闘ゲームのストーリーモードではなく昔ながらのJRPGのそれである為、レベリングやレアドロップ狙いや金策といった行為が好きな人には特にオススメしたい。

ただ、そういった要素が苦手な人は、正直最後まで遊び切るのは辛いと思ってしまうかもしれない。
正直おつかいクエストは多すぎるし、わざわざファストトラベル開放に一々クエストをこなすのも面倒臭いし、マップデザインは微妙で迷いやすく、レベリングの時間をある程度長めに取らないと回復アイテム漬けで遊ぶ羽目になってしまうようなバランス調整がされている。拠点システムやフィールド上でのゲージシステムは正直完全に滑っているし、雑魚戦の度に格闘ゲームらしいプレイをするのも疲れるといえば疲れる。要するにJRPGの面白みと同時に人を選んだり疲れたりする要素も大体揃っていて、正直、私もあまり合わなかったクチだ。
そういった人は、格闘ゲームの動きに慣れてきたら別のモードに移ってしまっても構わない。とはいえ最初はある程度このモードを遊ぶのが、一番難易度曲線的に無理なく遊べるだろうし、格闘ゲームの動きの基礎を無理なく学んで今後楽な思いをできるだろう。

マノン→マリーザ→ディージェイ→キャミィ→春麗→ルークの技を連続で当てるコンボ。
こうした他ではできない闇鍋コンボの開発も、ワールドツアーの醍醐味の一つだ。

その次にする事はもちろん自由なのだが、今後無理なく楽にプレイする上で個人的にお勧めしたいのは、コンボトライアルだ。取り敢えず今使いたいキャラクターの(それが無ければルークかリュウ辺りの)初級と中級を頑張ってクリアしてみよう。この時絶対に操作形態はモダンにすること。クラシック上級はキャラクターによっては殺人的難易度なので、ガチ勢の道を歩みだした時に初めて触れればよい。
目的はコンボを覚える事ではない。どうせ最初のうちは実戦の中で手動のコンボなんてできないのだから、全部アシストコンボを使ってしまえばいいし、そもそもコンボトライアルで教えてくれるコンボの大半はあまり強くないので9割は覚える価値がない。
肝心なのは、指示に従ってその通りの行動をする中で、「落ち着いて思った通りの操作をする」という最も重要な基礎の練習ができるという事だ。

格闘ゲームにおいて最初のうちに折れてしまう初心者の大半は、「自分が何をしているかわからないで適当なレバガチャ同然のプレイをしていたら負け続けた」という事が多い。話を聞いてみると、大抵の場合は認知のレベルが「こうげきしてるよ」「ぱんち!えいえい!」で終わっている。その認知ではもはや「勝ったら運ゲー負けたら実力」なのだから、喜びなど生じる筈もない。
自分が何をしているか、何故勝って何故負けたか、それがある程度わかるようになって初めて本当の楽しさが見えてくる。まずは理解しながら動けるようにれば、「勝っても負けても俺の実力」という勝利の喜びが感じられるようになる。そこに至る為の手段として、「思った通りの行動の練習」としてのコンボトライアルはかなり有用だ。

「必殺技キャンセル」「連打キャンセル」辺の知識がもしも無い状態でこのモードに踏み込んでしまったなら、それは必要になった時に適宜ゲーム内チュートリアルから探してもらうか、或いはGoogleに教えてもらおう。
正直知らなくてもある程度直感的に動かせるが、まあそれはそれ、これはこれ。私も後者はストVをプレイしていた期間のうち半分はよく理解していなかったが、楽しくアレックスができていた。
また、このモードをプレイする時は、設定から技名ではなく入力するボタンで表示するように変更するのも忘れずに。コンボトライアル内でスタートボタン(に該当するもの)を押すと開くメニューから変更できる。
正直に言うと、君が本当に初心者なら、中級後半はだいぶ苦労すると思う。だがその苦労のプロセスで、わけもわからず焦って適当なボタンを明確な意図も無く叩く事が無いように、一つ一つの操作の意味を理解できるように矯正できれば、君は来るランクマッチの初心者帯を一方的かつ暴力的に無双する事だってできるだろう。

そして、いずれ君は対人戦に漕ぎ出す。
いきなり本気の人と戦うのは怖いな……カジュアルマッチにしておこうか……というのはよくある間違いだ。行くのなら、一気にランクマッチに行け。それか、バトルハブの初心者部屋だ。
ランクマッチとは「本気で殺し合うガチ勢の為の場所」という意味ではなく、「自分と同等のプレイヤーと戦う為の場所」なのだ。ランクやレートといった数字は無闇矢鱈にSNSで誇示する為の醜いトロフィーではなく、本来は「自分と同格の相手と戦う為のシステム」である事を忘れてはならない。
ランクマッチは殺意に満ちた上級者同士を引き合わせると同時に、君のような初心者を落ち着いてマイペースに戦える相手の元に連れて行ってくれて、成長に応じて良い感じの相手をあてがってくれるシステムでもあるのだ。
前作の末期のように煮詰まってしまえば話は別だが……今はただ、この平和を享受しよう。

ああ、対戦に行く前にトレーニングモードで技を一通り確認して「取り敢えず気楽に押して良い技」を見つけておく事は忘れずに。

相棒を選ぼう

基本的には、見た目なり声なり動きなり憧れのプレイヤーの真似なり……性癖だとか、そういったものに刺さったものを選べばよい。今作のキャラクターは枯れ専向けヨガジジイにマゾ豚向けS女に程よい胸毛とえっちベルトが過度にセクシーな石油王に超豪快超マッチョ女子にと幅広い性癖をカバーしている。
やはり愛せるキャラクターで戦う、好きなキャラクターと強くなるのは何にも代え難い幸せであり楽しみだ。
だがそれでもやはり、どうしてもこう……難易度が凄まじく、格闘ゲームの常識を理解していないと楽しめないキャラクターも存在している。或いは一部の変態しか耐えられない苦しみを孕んだドマゾ向けキャラクターも存在している。そういうキャラクターに固有の面白さというものがある以上、これは仕方がないことだ。もちろん本当に好きならそういったキャラでも使って良いのだが、それで勝てない事を理由に面白くないゲームだと思われてしまっては最悪だろう。
ここではキャラ一覧を見ていてもあまり強く惹かれる事が無かった人や性能で選びたい人の為に、初心者にオススメするキャラクターと初めのうちはあまりオススメしないキャラクターを数種ずつ紹介する。キャラ選びの参考にしていただければ幸いだ。
もちろん、言うまでもなくモダン前提だ。最初からクラシックで始めても、格ゲーの駆け引きの楽しみへの到達を遅くするだけなので、基本的にはおすすめしない。

オススメ1:ルーク

このキャラクターには格闘ゲームの基礎が詰まっている。それも最大限に扱いやすい形で、だ。
アシストコンボが高性能なので確定反撃のシーンは見ていれば誰でも痛い反撃を入れられる。手動のコンボに挑戦してみようと思った時も、使いやすいコンボパーツが多く揃っていて簡単だ。
ワンボタン昇龍は対空が楽になる上に本田や下記のブランカといった対策困難キャラに対して「わからせる」事が出来るし、弾の性能もめちゃくちゃに強く、単にシンプルなだけでなくフラッシュナックルという今後の上達を見据えたやりこみ要素も持っているので気に入ればそのままモダンのままでも最後まで添い遂げていける。
中足ラッシュ、長い牽制、慣れてきて「ステップアップだ、新しい要素を使ってみよう」となった時に必要なものが殆ど全て揃っている。
なにより通常技の性能が優秀且つ素直なので、「この状況で何をすべきか」という事を間違えさえしなければ、まあほぼほぼ確実に結果が付いてきてくれるのが便利だ。
アシスト中攻撃の初段(しゃがみ中パンチ)などを始めとして汎用性に優れた技が揃っていて、特に変な工夫をしなくても攻撃を当てやすく、その上様々なコンボに挑戦しやすい設計にもなっている。
立ち弱攻撃の発生が遅いので近距離でゴチャついた時の反撃はアシスト弱やしゃがみ弱を使わなければいけないという注意点はあるが、その点さえ踏まえていれば後はもう全キャラ中でも最も使いやすいと言って良いだろう。
その上キャラパワーもモダンのまま大規模大会に投入できるレベルで洗練されており、まさに言う事無しの主人公に相応しい男だ。アレックスの次に。

オススメ2:ブランカ

このキャラはこう……とても楽に結果が付いてくる。
中アシストコンボが他の追随を許さないレベルで全キャラ中最強で、強ローリングは初心者相手なら弾以外のリスクが存在しないと言っても良いレベルの超押しつけ技。ビビった相手を壊すコマンド投げも完備で……本当に人が容易く壊れていく。
具体的には、KZHCUPでふーど氏に洗脳調教を受けて自我を失い悲しき怪物と化したソフィア・ヴァレンタインデスマシーン氏と全く同じ事をするだけでいい。あの大会映像のソフィア氏の出場シーンやそれに至るコーチングの動画を見て真似るだけで、中級者帯までで求められる練度は完成する。君も最強の殺戮少年兵になれる
というか実際に、そんな動きだけでダイヤ帯に到達したブランカは少なくない。コピーデッキで楽に勝つという事においてこのキャラクターの右に出るものは居ない。無印スト2時代のダルシム中P強P飛んだら中Kを一生押すだけの装置でさえ、もう少し頭を使っていただろう。

だが、そんな最強戦術の数々を擦る中で「これってどんな意味があるんだろう」と考える事を放棄すれば最後、お前は一生井の中の蛙だ。
特にモダンリュウやモダンルークといった弾とワンボタン対空を併せ持つキャラクターはわかっていれば簡単に対策ができてしまうし、何かを知ろうとしなければそういったキャラクターに遭遇する度に完封負けを繰り返す事になる。
確かにこのキャラクターは何も考えずにお前を勝たせてくれる。が、それは本当にお前が何も考えなくて良いという意味では無いのだ。いずれテンプレ戦術から巣立ち、己のスタイルを身につけなくてはならない日が来る。自分の行動を常に理解し続けて、慣れてきたら巣立ちを目指して頑張ってみよう。
言うまでもなく「慣れてきたら頑張ってみようか」であり、安定して勝てているうちは考えながらテンプレ通りの戦術を使ってしまって構わない。その期間からも、ちゃんと学びは得られる。
大丈夫、きちんとやり込めばブランカは強キャラだ。MenaRDで検索。

オススメ3:マリーザ

このキャラはまさに上述した二人の中間といったところで、簡単さと成長性のちょうどいい所を楽しめるような存在だ。
お気楽に振り回せる技も多く、何がどう当たっても信じられないほどのダメージが出る。対策困難技も多い上にアシストコンボも優秀で、特に火力面が凄まじい。具体的にはリュウの強アシストコンボよりマリーザの中アシストコンボの方が火力が高いレベルである。
弱アシストコンボはそこから最速でドライブラッシュを発動すると攻めがループし、中アシストコンボは他と比べて火力がかなり高く、強アシストコンボはノーゲージで超火力。最強か?
とはいえそれだけ一生振り回していれば勝てるというレベルでパターン化された存在でもなく、考えなしに戦える程ではない。
努力でなんとかなる程度に対空が弱かったり、投げに対して無力であったり、弾キャラに対してどう立ち回っていくかなどと頭を捻るシーンも多く、それでいてその課題が難しすぎもしない。そもそもそれらを解決しなくてもなんかが通れば勝てる火力がある。
入力は簡単で、また本当に気の狂ったような超高火力を持つお陰である程度のミスを挽回しやすかったりと、キャラクター性通りの豪胆さと包容力を持ったキャラクターだ。また、初狩りとしてよく見られる厨房プレイをするエドモンド本田に対しては更に適当なプレイで対応しきれる点も大きい。
ルークの説明を見て「ちょっと硬派すぎるな」「これでやりきれるか不安だな」と尻込みして、しかしブランカの説明を見て「流石にもうちょっと頑張りたい」と思ったそこの君。或いは背丈や胸がデカい女が好きな君には特にオススメしたい。
本気で練習をやり込んでコンボルートを限界まで煮詰めると実戦の中でも一度のコンボで相手の体力が75%も消し飛ぶ、そう聞けばどうだ。ワクワクするだろう?

オススメ4:エド

このキャラクターを実際に触った中級以上のプレイヤーからすると、「あれ?エドはむしろ難しいのでは?」と感じるだろう。
リーチは素晴らしいがややフレームが重い割に判定も強くない牽制技、リターンの取れる技の扱いの難しさ、無敵技の発生の遅さ、etc……だがこれらの弱点を突くような技能の無いプレイヤー同士の対戦しか発生しない、そんな初心者の視点に立つと却って楽な部類のキャラクターだ。
なんといってもその魅力は飛び抜けたモダン適性の高さだ。流石は前作でもモダン入力の先駆けのような性能をしていただけある。
まずアシストコンボの性能が3種とも全て非常に優秀。とても短いが自動ヒット確認付き且つ発生4Fで連携に組み込みやすい弱、ダメージも高く途中から手動コンボに切り替えやすくゲージも回収する中、ドライブゲージを消費せずに完走でき途中から手動コンボにも切り替えられてダメージもかなり高く始動技も優秀な強。いずれもアシストコンボの中では最強クラス且つ個性的であり、この時点で他キャラと比べてもかなり高い本気度でモダンの調整が行われている事がわかる。
前必殺技のサイコアッパーは対空技として最強クラスだ。最も対空に使いやすい弱版が割り当てられておりある程度のめくりまで落とせてしまえるし、早く出して高空で落とせば様々な追撃が可能でSAも狙える為、モダンを活かした早め対空の価値が凄まじく高い。
フリッカージャブ系の攻撃はどれも非常にリーチが長く、初心者同士の対戦であれば押すだけで凄まじい制圧力を発揮する。これと超リーチの必殺技「サイコフリッカー」と対空性能を活かしたいわゆる「飛ばせて落とす」を軸として戦いつつ、隙を見てアシストコンボをねじ込むスタイルは初心者であっても容易に再現できる。
手動コンボをする場合も中アシストの2段技が非常に使いやすいので取り敢えず簡単なコンボはこれを当ててから考えればよく、素直に立ち回りの事だけを考えていられるのも非常に良い。
相手が強くなってくると立ち回りで考える事が実は多いので難易度が大幅に跳ね上がるキャラクターではあるが、早いうちから触っておけば慣れるのも早いだろう。ポジティブな茹でガエルになれるし、嫌になったら別キャラクターに移っても構わない。
漠然と長い技を連打し続けない。相手が飛んだ時に対応できる余裕を持つ。これらの事さえ頭にインストールすれば、初心者でもモダンエドで楽しく戦える筈だ。

その上ビジュアルが驚異的美男子なのだから、使わない理由がない。しかもとてつもなく口とお行儀が悪いなんて、えっちすぎる……

おすすめできない1:A.K.I.

確かに、確かにこのキャラクターはとんでもなく楽しい。
毒破裂からの多彩なコンボルート、非常に優秀な中段、コマンド入力を受け入れる前提であればモダン入力との相性自体も良好。やりがいの凄まじい性能をしている上、ビジュアルや言動も可愛いのでモチベーションが溢れ出す。
ただこのキャラクターの楽しさは殆どがその難しさに由来していて……つまりこの超絶やみかわ美少女の正体は、ストリートファイター史全体を見渡しても特筆すべきレベルの超高難易度キャラクターだ。
まず毒状態の有無、毒沼設置の有無でコンボルートを変えなくてはならない。この時点で超単純計算でも覚える事が他キャラの3倍だ。そのルート自体も全キャラクター中トップクラスに難易度が高く、それを状況に応じて幾つもの選択肢の中から咄嗟に繰り出さなくてはならないのは操作がどうこう以前にまず脳内の情報を整理するという段階から非常に難しく忙しい。
対空性能も恐らく今作のキャラクターで最難関な上、毒状態を維持しないと火力が出ない設計上、相手の攻撃を受けてはいけないという圧は他キャラの何倍も重い。
アシストコンボの性能は割と貧相で、立ち回りでも常に繊細に動かなくてはならず、総じて楽をさせてくれる時間が全く無い。
攻めるも守るも最高難易度。キャラクター性に惹かれて始めた初心者に教える為に練習をしたところ初心者ではなく私が折れたレベルと言えば、このキャラクターの凄まじさが伝わるだろうか。
実力がなければまず勝負にならないレベルの超高難易度キャラを最初から使っても、余計に何も学べなくなってしまうだけだ。
惚れ込んでしまった人は、その……可愛くて楽しくて最高の素晴らしいキャラクターなのは間違いないんだが……正直、このキャラクターから始める事だけは本当にオススメしない……。いつか阿鬼ちゃんに相応しい実力者になれる日を夢見て、まずはルーク辺りを触ってみるのはどうだろうか。

かつてはおすすめできなかった2:ザンギエフ

あまりの大幅強化により物凄く強くなってしまったので、正直もう万人に勧められます。
最弱候補だったアシストコンボはそれなりに強くなり、一個一個の技を決める度にゲージが物凄い勢いで回復し、打撃コンボの火力も大幅に上昇しました。
まどろっこしい!良いから使えよ面白いぜ!使い方の説明は、この記事に書いてあるから。

以下の打消線が引かれた文章は、ザンギエフが最弱候補だった時代の遺物です。
一応、ザンギエフというキャラクターがどういうテンションのものなのか、大体何をすれば良いのかは今でも変わっていないと思います。

このキャラクターは、本当は、可能ならば全人類に知ってほしい。
じりじりと歩き、どっしりと耐える。少しづつ近づき、見えた!スクリューパイルドライバー!快楽に脳細胞が焼け、全てのシナプスが歓喜の声を上げる。なんか悪い液体とかも滲出する。
あまりにも楽しい。恐らくこの世に存在する娯楽の中で最も強い快楽を生じる行為であり、全人類がザンギエフ使いになればその幸福の共有によって世界からあらゆる不平不満と戦争が無くなり、世界は満面の笑みと筋肉によって満たされる。ザンギエフは魂の救済だ。
ザンギエフの喜びを知れば、視界に入る人間全てを躊躇いなく救済しようと本気で思えるほどに心が満たされ、魂の底から湧き上がる笑顔で人類みな兄弟であると何度でも声を張り上げる事だってできるようになる。

だが分かっている。そのあまりにも強烈な快楽の代償として、このキャラクターは猛烈に弱く、そして苦しい。
相手に能動的に触りに行ける手段が無い。安易に距離を詰められる技が無い。気軽に振り回せる技が無い。めくり飛びを落とす手段が無い。大博打択のSA3以外に切り返し手段が無い。ほぼ全ての行動が絶対にリスクリターンが合わない。対空技の発生が遅い。見た目の割にダブラリの後ろに判定が無い。弾抜けSA2が全然間に合わない。SA1対空が全然当たらない。リターンの出る牽制技が無い。アシストコンボが弱い。下段が弱い。打撃コンボのドライブゲージ消費が重すぎる。基本的に何かが当たる度に仕切り直しになってしまい攻めが続かない。徹底した無い無い尽くしの性能をしている。
無い無い尽くしだからこそ溢れる快楽であり、その無い無い尽くしに耐えられるプレイヤーだけが辿り着ける境地。
はっきり言って、どれだけ少なく見積もろうとも全プレイヤーの75%はこの苦しみの末の絶頂に至る前に音を上げてしまうだろう。故にこのキャラクターは全人類が使うべきであっても尚、相手の顔を見るまでは絶対にオススメできない。

だが君の精神がこの痛みと苦しみに耐えられる強靭なものであったのならば……他のキャラクターを使う意欲すら失い人格が復旧不可能な程に快楽に歪む事を受け入れた上で、手を出してみるといいだろう。いつか法で規制される可能性がある。
常にワンボタンで火力が出るのでまともなコンボの無い初心者同士の戦いでは最高クラスの火力であったり、最初も最初のうちは投げ対策のできている初心者が居ないので勝ちやすかったり、読み合いが明白で理解しやすかったりと、正直おすすめしやすいポイントも多い。
もし君の精神がザンギエフ使いのものであれば、いずれ壁にぶち当たる頃には、痛みすらも快楽に変わっている。

おすすめできない3:春麗

永遠のヒロインであり、日本に中国美女のイメージを浸透させた立役者でもある、リュウと並び格闘ゲームのアイコンたる彼女。
特にスト2や3rdからの復帰おじさん達からの人気は絶大だが……確実に心が折れるだろう。
本当に、本当に難しい。
アシストコンボが全く頼りにならず、常に手動で複雑なコンボを入れる事が要求される。そのコンボの複雑度自体も溜めとコマンドが複合した入力や構えというシステムの都合上どうしても他キャラと比べてかなり高く、恐らく操作難度は先述のA.K.I.の次レベルに高い。立ち回り難易度も高く、適当なプレイは許されない。このゲームに氾濫する無数の壊し技に対して、常に最適な回答を繰り出さなくてはならない。溜めの管理も複雑だ。
最強のしゃがみ中キックを初めとして暴力的に強力な技も多く、強いか弱いかで言えば本当に全てを与えられた理論上最強クラスのキャラクターではあるのだが、それを引き出せるかどうかとなれば話は別だ。
旧バージョンにおいてはプロシーンですら「理論値は春麗が最強だが引き出し続けられるかの問題で現実的にはJPが最強だろう」と囁かれていた事からも、その難しさが伺える。CAPCOM CUP Xにおいても、上位春麗使いは最終的により安定して戦えるキャラクターや壊し性能の高いキャラクターの使い手に皆轢き殺されて逝った。
一応弱点である対空がワンボタンで出せる点が強力であったりとモダン入力との相性自体は良く、ハイタニ氏を筆頭にモダン春麗を使用する上位プレイヤーは多いのだが、気軽に手を出すと火傷するような高難易度である事は覆らない。
スト2無印時代は通常技をポチポチと押しているだけで圧殺できるお手軽チートキャラクターだったのに随分な変貌ぶりである。
スト2のあの日春麗に「お世話になった」君達も、ルークやマリーザ、ケンやJPなどを使用して十分に上達した上で、いずれ改めて迎えに来るよとここに誓いを立ててみるのはどうだろうか。我らが永遠のヒロインは、きっといつまでも君を待っていてくれる筈だ。結局リュウとはくっつかなさそうだし

おすすめできない4:ダルシム

中Pと強Pとたまにヨガファイアを押して待ちながら相手が飛んだら中Kボタンを押す、スト2無印時代はそんな単調な作業をしているだけでも無敵であったダルシムだが、今作は超高難易度キャラクターに仕上がっている。
当時と違って一個一個の通常技を先端で殴られやすく、置きにも割と負けやすい。当時より硬直が増えてゲームスピードが上がったので注意していないとジャンプ攻撃やドライブインパクトがどんどん刺さってしまう。対空技の発生も遅めなので、飛びが来そうな時を直感で察知していなくてはならない。
複雑なコンボをしないと火力が出ないので入力それ自体の難易度も高く、ラッシュを絡めたコンボを咄嗟に判断するのも難しい上、SA1に無敵判定が無いので攻め込まれている時の切り返し能力も低く、勝つ時は必死なのに負ける時は本当に無様な負け方をしてしまう。
テレポートにアーチにコメットと多彩な必殺技を使った絡め手で戦う必要性も高く、とにかく立ち回りにおいて考える事ややる事が多すぎる。
何より今作のダルシムは無数の通常技を全て状況に応じて繊細かつ丁寧に使い分けて戦うキャラクターなので、通常技の数がクラシックと比較して2/3以下まで減ってしまう上に特殊技の大半が没収されるモダン入力との相性自体がコンセプトの破綻すら感じるレベルで壊滅的に悪い
ストリートファイター6に熟達して、クラシック入力にも適応して、正しく仙人めいた老獪さを身につけてからでないと、神秘のヨガパワーは答えてくれないのだ。

おすすめしたくない増えないでくれ:JP

徹底して不快感の押し付けを突き詰めたキャラコンセプトの都合上とても友達を失うリスクが高いので、「お前と対戦するの嫌なんだけど」と言われないようにもう1キャラ持つ事が出来ないのであれば、避けておいた方が精神的に安全だ。
他の対策困難キャラと比較しても小手先の誤魔化しが存在しないので対策難度が高く、初心者の対策は事実上不可能と言っても良い存在なので、初心者同士の戦いで出してしまうと間違いなく場の空気が冷え切って凍死者が出てしまう。
またコマンドの必要性が非常に高いので、そもそものハードルもやや高い。とはいえ正直、コマンド必須キャラの中ではある程度のレベルまでは求められる精度や戦い方が簡単かつ強力なのも事実であり、孤独とヘイトとコマンド入力を受け入れられるのであればむしろ初心者におすすめできる方なのかもしれない。でも初心者帯にJPが増えたら初心者の引退率が凄まじい事になってしまいそうだ……

勝って楽しむ為にまずする事

初心者が対戦をしていく中で、勝てないだとか気持ち良くないだとか、そういった気持ちになる原因というものは幾つもある。
それらの中でも、聞いてすぐに実行に移しやすいものを幾つか列挙した。出来る事を少しでも見て、やって、そうしてどんどん上手くなっていこう。難しそうだからと成長を怠っていては、苦しい思いから抜け出す事もできない。それに前半は簡単な事しか書いていないので、恐れなくても大丈夫だ。

まず、自分の行動を理解しよう

初心者がまず最初に突き当たる最も普遍的な壁、それが「自分が何の技を振っているか理解する事」だ。
ついつい焦ってボタンをガチャガチャと叩いてしまったり、「取り敢えず攻撃を押している」という認識でプレイしてしまったり。移動の動きに慣れて、トレーニングモードやワールドツアーといったマイペースにプレイできる場所で一つ一つボタンを押して、どうしたらどんな技が出るのかを見よう。
焦らずゆっくりでも、「今私はしゃがみ強攻撃を押している」「弱攻撃を3回押した」と理解してプレイしよう。操作速度だけプロ並みに素早くガチャガチャと叩いてもどうせやっている事の質が違いすぎて意味がないのだから、ゆっくり操作して困る事は何もない。
まず自分の行動を理解する、それをしなければここから先の何もかもが生じない。

基本的な確定反撃を覚えよう

最初も最初のうちは、前に歩いてポコポコとボタンを連打しているだけでも攻撃がもしかしたら当たるかもしれない。だがこちらも相手も同じ事をしているだけであれば、もはや勝敗は運ゲーでしかなくなってしまう。
しかし、戦っている中で、「今攻撃すればこっちの攻撃が絶対に当たるぞ」という状況が生じる事がある。これを確定状況であったり、確定反撃などと呼ぶ。
この確定反撃をしっかりと見つけてしっかり攻撃を叩き込む事ができれば、その分だけこちらの方がダメージ量で上回り勝つ事ができる。これを取れるかどうかで勝率は多分倍以上変わるので、絶対に見逃さないようにしたい。

この確定反撃が生じる状況はキャラクター別に様々あるが、だいたいのキャラクターで共通してこういう技の後は確定が取れる、という原則のようなものもある。
まずは、そういったほぼ全キャラに共通するところから、少しづつ覚えてダメージを取れるようになっていこう。

代表的なものは、昇龍拳系の技を空振りやガードした後だ。
飛び上がった後、地上に降りてきて着地した時に相手は少し動けなくなっている。このタイミングに攻撃をすれば大体なんでも当たるので、相手が昇龍拳を空振った!と思ったらまずは着地のタイミングに合わせてアシストコンボをバシバシと決めていきたい。飛び上がらないタイプの昇龍拳は、こちらのガード硬直が終わった瞬間に殴ろう。大ダメージは取れなくてもいい、まずは攻撃を確実に当てることができれば100点だ!
「昇龍拳系」の意味がわからない?ライジングアッパー、天昇脚、サマーソルトキック、サイコアッパー、etc……相手が飛び上がりながら攻撃する技やその場で繰り出す大振りなアッパーはだいたい全て昇龍拳だ。

ドライブインパクトが当たった後はとっても分かりやすい。大量のインクが撒き散らされて、スローモーションのど派手な演出が入る。もうどんな攻撃でも本当に全部当たる絶大なチャンスなので、強アシストコンボなどの大ダメージコンボをどんどん躊躇せずに叩き込んでしまおう。困ったら強アシストコンボだ!考える前にボタンを押せ!

「大足」と呼ばれる大振りな動作で足元を蹴る技(クラシックの場合しゃがみ強キック、モダンの場合前斜め下強攻撃である事が殆ど)をガードした後も、中攻撃がほぼ確実にヒットする。中アシストコンボなどのチャンスだ。エドやモダンJPのそれは動作がキックではないものの同じような足元の位置をなんとなく同じような雰囲気の大振りな動作で殴るので、これらも逃さないようにしたい。足元の大振りな攻撃をガードしたら殴り返す、こう覚えるのが最初のうちは良いかもしれない。

スライディング系の攻撃がめり込んで当たった時は、その深さにもよるが大抵は反撃が取れる。深くめり込んだら強アシスト、浅ければ弱アシストコンボといった感じで反撃していこう。
他にも色々あるが、まずはこれらの確実に安定してダメージを取れるポイントを落とさず着実に狙えるようにしていこう。しっかりと取れるようになれば、それだけで勝率は飛躍的に向上するはずだ。

アシストコンボを恥じるな

初心者支援用として今作から実装された新システム、アシストコンボ。
アシストボタンを押しながら何らかの攻撃ボタンをバチバチと連打するだけでそれっぽくて格好良いコンボが自動で最後まで決まってくれる、とてつもなく便利なものだ。

……これを「なんか恥ずかしい」「アシスト頼りはダサい」と避けている人はいないだろうか。
少なくとも、初心者のうちからそんな事を言っていてはいけない。実戦において、咄嗟の状況で同等のコンボを君は確実に入れられるのだろうか?それが出来ないのであれば、まずはアシストコンボに縋るべきだ。
誤解があってはいけないのでこれだけは強く伝えていきたい。アシストコンボを使う行為は、決して「目の前の勝ちを安易に掴む」行為ではない。
相手が確定反撃を晒した、インパクトが通った、そういった確定反撃の状況から「デカい攻撃を入れる為の思考」を咄嗟に作るのは、誰もが最初からできる事ではない。立ち回りで振り回す技とは別の攻撃を入れる、それだけの事で混乱してしまうのは何も珍しくもおかしくもない事だ。
そこで、まずは「必要な状況でアシストコンボを入れる」というところから始める。初めのうちは案外これだけの事でも困ったりミスをするはずだが、そういうものだ。テヘヘと笑って誤魔化せ。毎回安定してできるようになって、そしてしばらく続けていれば、自然と思考にも行動にも余裕ができてくる。
すると段々と君の脳は対戦格闘ゲームに慣れてきて、「今何をすればいいかを考える」という余裕が出来る。ここまで来て、初めて人は実戦でコンボが出来るようになる。この段階に至る過程において、アシストコンボで反撃をするという経験は極めて有用だ。

また、「コンボでダメージを取った後の立ち回り」というものは、何も起きていない開幕状況であったり、牽制技でチマチマと触り合っている時の立ち回りとは異なる。
そういった状況に早いうちから慣れていくという意味でも、アシストコンボで気軽にダメージを取る意義は大きい。

実は、私もモダンマノンやモダンエドを使う時はアシストコンボを結構使っている。それなりに格闘ゲームに馴染んでいる人間にとっても、初見のキャラをお試しするハードルが大きく下がるこの機能はかなり有り難い。
また、そもそも論としてモダンエドの弱アシストコンボのように自動ヒット確認付きのものは手動でコンボを繋ぐより強いという話もある。これはアシストコンボどうたらではなく単にエドが最高というだけの話でもありそうだが。

要するに。
「今だ!ぶん殴るぜ!」と考えてボタンを押せるようになる、段階的な訓練という訳です。

強行動はどんどんやろう

ストリートファイター6というゲームは、そして格闘ゲームというジャンルは、「強い行動」と「それの対策」、「対策の対策」という連鎖で成り立っている。
つまり、上達していくにおいて、強い行動を押して初めて知れる事が沢山あるのだ。それなのに強行動を恐れる必要性が何処にあるだろうか?

どんどん龍尾脚を擦ってハメよう。どんどんサンドブラストをバラ撒こう。どんどんファランクスで有利フレームをぼったくろう。一生ローリングでグルグル回りまくろう。間合いでひたすらスラッグショットを振り回そう。これまで食べたパンの枚数よりも多くのソニックを撃とう。あほになるほど首撥ねを押しまくって、有利になったら投げまくろう。音が耳にこびりつくまでインパクトを撃とう。
強い技は強いので考える余裕が出来て「次に何をするか考えながら格ゲーをする」という素晴らしい経験も得られる上に、相手が対策してくればそれをどう切り返すかという練習も出来る。
上手いプレイヤーの手元からけたたましい音がしているからといって、君の思考までその音のように忙しいものにする必要はない。安心して強い技を振って、そうして出来た余裕を使って考えて、行動と結果を頭の中で関連付けよう。

まあ、頭突きと百貫しかやらない本田のようなものは流石に度が越しているのでやめておいた方が良いとは思うが。
完全なワンパにはならない程度に、擦っていこう。

弾はそんなに怖くない

波動拳、サンドブラスト、ソニックブーム……弾はすごい。
喰らい判定の一切無い最強の当たり判定がものすごいスピードで、或いは寝起きのお前よりゆっくりと迫ってくるのだから、それはもう無敵に見えるかもしれない。
しかし大丈夫だ、多少波動拳に被弾した程度で試合は動かない。焦らず油断せず、「これは茶番だ」と強気に向き合おう。

そもそも、弾の役割とは何だろうか。
当たっても本当に信じられないほど小さなダメージしか得られない、見ていればしっかり対応できる攻撃を相手がわざわざ必死こいて何回も撃つ理由とは何なのだろうか?
結局のところ、ほぼ全ての場合その真意は「遅延行為」か「ミス待ち」にある。
このゲームの勝敗を分けるほどに重要なシステムであるドライブゲージは「相手に攻撃をガードさせる」「時間を待つ」の2つが主要な回復方法であり、弾速の早く飛びづらい弾は前者に、弾速の遅く飛んだ相手を落としやすい弾は後者にそれぞれマッチする。
また、弾に対応しようとしてミスをした相手を崩してダメージを取ったり、対空から起き攻め状況を作ってそこからダメージを取るのは弾キャラの基本だ。
基本的に、弾という物は「当てる」事を目的とした攻撃ではなく、「有利状況を作る」という為の技になっている。作った状況を活かせて初めて強い技であり、それができなければ何の価値もない。前ジャンプ攻撃から強アシストコンボを連打するだけで、簡単に波動拳の何倍ものダメージが取れてしまう。
スト2時代と比べてその2割程度しかダメージの出ない今の非力な波動拳から得られるダメージなんてHPゲージも見れないレベルの初心者以外誰も目的としていないのだから、たまに被弾する程度は恐れずに歩きパリィや前ジャンプでズケズケと近づいて、もう弾は撃てないだろうという距離まで入り込んでいこう。「弾撃ちに対して距離をこちらから詰める」という行動は、それだけで強い。

ただ一部の「非常に遅い弾」とJPの弾だけは、被弾それそのものも恐れる必要がある点は気をつけよう。
ラッシュで追いつける程に遅い一部の弾は、相手がラッシュで追いかけてきている時に被弾してしまうとラッシュ攻撃が繋がって痛いコンボが入ってしまうし、JPの弾は当たり方が悪ければ弾を適当に繋いでSA3を出すだけで五割減ってしまう明らかにルールを逸脱した性能をしている。これらは神経をしっかり張って対応していこう。

ディレイグラップとかいらんから

ここから先は、ある程度上達してきてから初めて考えるべき事だ。
この言葉に耳馴染みがないような段階にいる君は、次の大見出しまで読み飛ばしてしまった方が良い。覚えても、多分邪魔になるだけだ。

多分、何処かのタイミングで君はこう思う。
「相手の投げ、めんどくせぇな」「画面端の投げ地獄から抜けられねぇんだが」
そしてGoogleかYahooかどこかで、「ディレイグラップ」というテクニックの情報を手に入れる。「遅らせグラップ」とか、そういう名前かもしれない。

やらなくていい。
詳しいロジックは面倒臭いので放っておくが(それこそディレイグラップ同様にググれ)、実は投げ抜けという行動はリスクが非常に高く、リスクリターンが破滅的に割に合わない。成功してもダメージは取れないでニュートラル状況に戻るだけなのに、読まれていれば「シミー」と呼ばれるテクニックにより最大コンボを受けてしまう。
さて、トレーニングモードで今すぐ自キャラの強アシストコンボと投げの威力を比較してくれ。雲泥の差ではなかろうか?投げなんてカスみたいなダメージだと思わないだろうか?

投げなんか、食らってしまって良いのだ。どうせ4回通してやっとフルコンボに並ぶ程度のくだらないカスみたいなダメージしか入らないし、最後までずっと投げてくる奴なんて滅多にいない。
起き攻め拒否がしたければ、そんな事より無敵技などをぶっ放してしまえ。打撃も投げもまとめて追い払えるし、実際、大半の状況においてはそちらの方が良い。
ディレイグラップなどという一見穏当に見えてその実無敵技よりも遥かにピーキーなテクニックは、ダイヤ帯に入ってから初めて考えれば良い。まずはもっと明快な勝ち筋と負け筋を考えよう。
取り敢えずは、しゃがんでガードを固めよう。他のことができるようになってから、初めてググればよい。

伝説の「大貫シミー」。
投げ抜けの空振りを誘う行動に4回連続で釣られている。かの格ゲー五神の一角たるヌキが。
この全てが大ダメージチャンスであり、もはやこれは「四回死んだ」と言っても過言ではない。

状況に応じて思考を変えよう

今は試合開始直後、お互いのゲージも体力も同じ状況だ。何をすべきだろうか?そうだな、まずはこちらが攻め込める状況を作る事が何より大事だ。
今はこちらのコンボが入った直後、圧倒的に体力有利だ。どうだろう、相手はなんとか取り返そうと多少強引にでも火力の出る行動をしてくるのではないだろうか?
今は相手の飛びが通ってしまった直後、こちらの体力が一気に減らされてしまった状況だ。だが相手はコンボにドライブゲージとSAゲージをだいぶ消費してしまったようだ、今なら押し込んでも返されにくいのではないだろうか?

対戦の状況は刻一刻と変化していく。
常にゲージ状況や相手の行動に意識を向けて、今何が必要かについて考えを向ける事ができれば、余計なことに無駄な注意を向けずに済む。
状況を考えれば、逆に考えることが軽くなる。すると反応速度も思考速度もみるみる上がっていく。慣れてきたら、どんどん頭をスッキリさせていこう。

下段の役割とは

攻撃には下段中段上段の三種類がある事は、ここを読むまで格ゲーに慣れてきた頃には、まあ流石にご存知だろう。
そして、基本的にはしゃがみガードを中心にすべきだという事も、既に知っている筈だ。知らなければ今知ろう。

しゃがみガードでは中段は防げない。確かにこれは強そうだ。
では、しゃがみガードで防げる下段は、実際の所なにが強いのだろうか?基本がしゃがみガードなのであれば、それで防げる下段には何の意味もないのではないか?中足ラッシュが可能なキャラは強いなどというのは欺瞞なのではないだろうか?

この謎を紐解くには、間合い調整という概念について考える必要がある。
相手との距離感を調整してこちらの技を上手く当てに行ったり相手の技を避けたりする時に、君は必然的に前や後ろに歩く事になる。
肝心なのは後ろに歩いている時だ。後ろに歩いている時、即ちレバーを後ろに入れている時。この時君は立ちガード状態になっている。
そう、間合い調整中の君は、下段技だけが当たる状態になっているのだ。
故に、相手が歩いてジリジリと間合い調整をしている時に踏み込んで足払いを撃ち、相手が足払いを多用していると思ったら後ろ歩きを減らしてしゃがみガードで防ぐ。移動という行為自体を強く縛る強制力になるのが、下段技の役割なのだ。

要対策キャラの倒し方

この項目も、最初から読む必要性は全く無い。
ある程度実戦の場数を積んで、「あークソッ 本田のケツと頭マジで鬱陶しいクソックソ!!何が国技だ相撲の恥晒しめ!!ぶん回してるだけじゃねぇか!!ファック!!(台パンの音)」といった体験をした後に読んでほしい。
その時に君が求める情報をここに書いたつもりだが、最初から全て読むには情報量が多すぎて、動き自体に慣れる上では却って考えの邪魔になってしまうかもしれないからだ。必要になるまでは、どうか開けないで。

今作には数人、初狩り性能がとても高く知識がなければ一方的に蹂躙されてしまう不愉快なキャラクターが存在する。
知識がない限りは本当に理不尽に酷い負け方をしてしまう彼らについて、取り敢えず戦えるようになるだけの知識を挙げていく。
上級者向けの対策を語っている訳ではなく、よって高度な駆け引きで初めて光る技の事は考慮していない事をご理解いただきたい。ジョスクールやらなんやらの事はもう自分でなんとかしてくれ。

エドモンド本田頭とケツ

このキャラクターは初狩りの象徴のような存在だ。スーパー頭突きとスーパー百貫落としという2種の超対策困難技を持ち、交互にポチポチ一生押しているだけでプラチナ帯以上に行けてしまう程度には厨房力が高い。そういったプレイヤーも実際に多く散見され、大抵負けると楽に勝たせてくれる弱い相手を探しに一戦抜けして何処かへと行ってしまう。
どちらもガードしているだけではドライブゲージがゴリゴリと削れてしまい、逆転の芽を摘まれてしまう。「こいつ、厨房だな」と分かったら素早く対策に切り替えなくてはならない。

スーパー頭突きは基本的に強版が使用される。この技は両腕を頭上にグッと掲げるモーションから始まるので、この腕を掲げる動きが見えたら即インパクトを押すとパニッシュカウンターで確定反撃を取れる。これがリターンも高く、キャラクターを問わず行える基本の中の基本と言える対策だ。まずはこれを覚えよう。
ただしずっとやっていると腕を掲げるモーションの似ている立ち強パンチでインパクトを釣られてしまうので、可能なキャラクターなら他の対策も織り交ぜたい。
空中技判定なので、昇龍拳のような対空無敵技で迎撃する事もできる。モダンキャラならコマンド入力の必要性もなく、ワンボタンで繰り出せるので意外と簡単だ。
ルークであればライジングアッパー、ザンギエフであればダブルラリアット。また、上段の単発技なので、マリーザのグラディウスやザンギエフの立ち強パンチのようなアーマー技での対応もできる。
横軸で一直線に突っ込んでくる技なので、波動拳のような弾にも弱い。アーマー付きのOD頭突きであれば波動拳を貫通して相手に攻撃が当たるので、弾を見せていると本田側にOD頭突きの使用を強いて行くことが出来る。
OD頭突きはゲージを消費する上、ガードすると結構痛い確定反撃を取る事ができるので、弾を見せて釣り出せれば勝ちは見えている。
ガード後は取り敢えず弱攻撃を押して、ガードされても良い必殺技に繋げる事ができたら100万点だ。

スーパー百貫落としはガードやパリィしてしまうと本田側が先に動き出してしまい、本田のターンが継続してしまう最悪の技だ。更には変に暴れてしまうとコンボになってしまう。この技はひどい。
真上から降ってくる都合上、基本的に昇龍拳系の技では少し落としづらい。昇龍拳は少し前進しながら出すモーションを取る都合上、真上の攻撃に対しては横軸がズレてしまう事が多い。
前進せずにその場で対空する技であれば落とせる事も多いので、例えばザンギエフであればダブルラリアットで対応するなどしよう。
大抵のキャラのしゃがみ強攻撃は昇龍拳より真上には強い判定を持っている事が多いので、殆どのキャラクターはこれで対応する事になる。実は力士のケツは敏感なのか判定はそこまで強くないので、しっかり見てタイミングを合わせればしっかり落とせる。そして起き攻めでいじめ倒そう。
ケツで気持ちよくなろうと激しく上下する力士を許すな。

そして、このどちらの技もワンボタンで返せる、夢のようなキャラクターが存在する。モダンマリーザだ。
本田が何かをしたら必殺技ボタンのワンボタンでグラディウスを溜める!触れたら離す!ただこれだけで、コンボの何一つも覚えずに頭突きとケツを擦るだけの初狩り専門力士は完全に詰む。10:0だ。

見よ、この神々しいまでの圧倒的な完全対応を!
全てその場で必殺技ボタンを長押しする、ただそれだけでこの完封である。

本田は初心者狩り性能が本当に高すぎる闇のキャラクターなので、初心者のうちから常に真っ向勝負で向き合っても心が折れるだけだ。本田に限らず、こうした対策の難しいキャラクターに対して対策を試みる事ができるだけの格闘ゲーム自体の練度が身につくまでは、一戦抜けで楽をしてしまっても構わない。どうせ初心者を轢き殺して気持ちよくなりたいだけの奴のおしめの面倒を見ていたところでゲームは上達しないし、その時間で同格の戦いをした方がよほど学びが多い。
「今に見てろよ」の精神で戦略的撤退だ。

ブランカ

ブランカは強ローリングへの対応が難しいと同時に、簡単な戦い方で強みを押し付け初心者帯を征する事ができるキャラクターだ。
対応困難技を捌き切ってもなお簡単に勝つ方法が残っているのが厄介だが、一つ一つ問題を潰していこう。

ローリングアタックは似たような性質のスーパー頭突きと比べて技の発生が遅く、出だしでわかりやすくモサッと溜める動きを見せるので、より昇龍拳などの対空無敵技を合わせやすい。
一方で頭突きと異なりガード時に大きく跳ね返る為、ドライブインパクトが殆ど確定しないのは厭らしいところだ。
やはり横軸で突っ込んでくる技なので、スーパー頭突き同様に弾は機能する。積極的に波動をバラ撒いていこう。もっともブランカ側はスライディング(アマゾンリバーラン)で弾を抜けられるので、一生波動拳に縋っていくのではなく、あくまで多めに見せる程度にしておこう。
早めのバックジャンプを置いておくと着地際に殴りに行けることもある。バレていた上でタイミングが少しずれるとODバーチカルローリングで撃墜されてしまうが、たまにやっていこう。
そうでなくとも、パリィで取りながら前に歩いていれば、やがて相手は画面端を背負う事になる。ここでは跳ね返っても壁で止まって確定反撃になるので、ブランカはローリングが撃てなくなる。今だ、異界に送っちまえ!

初心者帯のモダンブランカは座って待っている事が多い。
ゆっくりとしゃがみガードを入れながらの前歩きで近づき、アマゾンリバーランなどをガードしてしっかり中攻撃辺りの確定反撃を堅実に入れてリードを取ろう。
勝てる戦術を真似ているだけのタイプのモダンブランカは相手にリードを取られた上で待たれた時の対処法を知らない事が多い。一度リードを取り、こちらが待つ側に回れば無敵だ。堅実に攻めを追い返して勝ちを掴もう。
ただ、ブランカ自体は攻め能力も高いキャラクターなので、本当に上手いブランカ使いが相手なら安直に待っていてもケチョンケチョンにされてしまう事には要注意だ。そうなったら素直に称賛しよう。

初心者帯のモダンブランカは、ダウンして相手が近くにいたら無条件で無敵技のODバーチカルローリングを「ぶっぱ」する事が多い。もはやこれは技の対策というよりプレイヤーの傾向でしかないが、何故か彼らはまるでそれしか知らないかのようにぶっぱなす。
ブランカを転ばせたら、投げが当たらない程度の距離をふらふらと動きつつガードするのだ。他の無敵技と同様に、ガードすれば着地硬直になんでも好きな技を入れ放題の大ダメージチャンスになる。最初のうちは強アシストコンボを、ちょっと上達してきたら「頑張って練習したかっこいい必殺コンボの見せ所」だ。お前の全力をここぞとばかりに見せつけてやれ!

これは完全に余談であり、なおかつプレイヤー層への経験則に基づく偏見でしかないのだが、「紫色のブランカちゃん着ぐるみコスチューム」を装備したモダンブランカ使いはまさに上述の特徴に合致している事が経験則上非常に多い。
毒々しくて奇妙で怖い、煽りなどに適した見た目である事と何か関係性があるのだろうか?

JP

登場した瞬間から凄まじいヘイトを買い続けてきた、史上最強クラスの弾と最強の設置技を持ちながら密着の逆択が史上最強で、それでいて中距離の牽制技も史上最強クラスで密着から有利展開に持って行く能力も史上最強クラスの凄まじいジジイ。火力が高い方なのも、コンボの自由度が高いのも、詰ませ性能の高さも、なにより声優が杉田なのも強い。ネコちゃんはいいの!
徹底して対戦相手に強い不快感を与える事に特化した最悪のキャラコンセプトに心を折られる前に、対策を覚えて「安直には勝たせない」という決意を見せていこう。
正直このキャラクターは本当に対策しないと何も出来ないまま酷い目に遭う本当に凄まじい化け物なので、この項目は異常に長くなってしまっている。適宜肩の力を抜こう。そういうのに限って対策されても最強格なんだ

端端の弾撃ちにはある程度のパターンが有る。
横方向の弾を撃った直後に下からの棘を撃つ、という行動は殆ど全プレイヤーが固定で行う基本パターンになっている。まずはこの2発を確実に防ぎ切ろう。
横弾は何故か弾のくせに上段中段下段の撃ち分けが可能な愛され仕様になっている。キャラクターとしては誰にも愛されていないのに。ガードするとドライブゲージが削られるので、基本的には弾が当たる直前にパリィを押していくのがベストだろう。そのまま押しっぱなしで棘を取るか、或いは弾ではなくJP本体を見て、棘のモーションに入ったらもう一度パリィを押そう。
バーンアウト中などガードで対応しなくてはならない場合、基本的には立っておいて下段弾(これだけとても位置が低いので見やすい)だけを見てしゃがむのが楽だ。
棘の後はもう一度棘を撃ってきたり、横から弾を撃ってきたり、或いはちょっと待ってきたり。パリィボタンに手を添えて、押せる準備をした上で前に歩こう。棘を身体の後ろ側でパリィしたら、その後は前飛びが割と許されやすい。一気に距離を詰め、ここまでの恨みを叩きつけよう。

アブニマーチ、あの陰湿な遠距離コマ投げは弾と色が似ているので見た目での判別は結構難しい。
だがボイスが「い゛でよッ!」と妙に力んでいるので、ここで判別していきたい。あとはJPの手元でギュギュギュイッみたいな音がして、動作もギュギュギュイッってな感じで力むので、これを見たら前ジャンプで本体を殴りに行こう。投げ技は空中にいる間は喰らわないのだ。
コマンド投げの例に漏れず空振り時のモーションの硬直が凄まじく長いので、反応して前ジャンプすればだいたい好きな攻撃が通る。ここで怒りを叩きつけよう。
普通の弾はパリィで取りたいが、パリィ押しっぱなしだと動けずに投げられてしまうので、この技をケアするためにも通常ガードを混ぜつつの細かいパリィを心掛けていきたい。万が一喰らってしまっても、この技はコマンド投げの中ではトップクラスに火力が低い。多少投げられた程度で試合が決まってしまう事は滅多に無いのだから一度や二度喰らっても弱気にならず、「次やったらテメー絶対にブチ殺すからな」という覚悟で攻め続けていこう。

ODアムネジア、1F発生の当身という狂いきった不愉快極まりない最悪の技は最悪ある程度要所要所でぶっ放される事を覚悟しておく必要性がある。有利不利が一度で入れ替わる凄まじい技ではあるが、「使わせない」のではなく「受け入れられる戦いをする」必要がある。
起き攻め状況で強攻撃のような動きの重い技は振らず、弱攻撃を多めに重ねていこう。取られても弱攻撃なら反撃が確定しないので、極力リスクを抑えた読み合いができる。
たまに起き攻めのシーンで攻撃をせず、投げ間合いの外をフラフラとうろついて、相手のアムネジアが暴発したところで硬直を刈り取っていくのも大切だ。
アップデートにより火力面やゲージ回収能力が大幅な下方修正を受けたので、これまでよりはだいぶ楽に戦える筈だ。私達が見てきた地獄よりは遥かにマシだ

ヴィーハト、設置技は正直に言って本当にすごく駄目だ。存在が許されないレベルで強い。
設置後の展開の自由度が異常に高く、投げにも固めにも使えるので、少なくとも最初からパリィ押しっぱなしでの対応は避けよう。投げられてパニッシュカウンターでひどい目に遭う。
パリィでゲージを回収したいという部分はあるので、極力発射が見えてから押すようにしたい。難しければまあガードでも良い。
設置モーション自体の硬直は少なくないので、近場で急に発動された時は早くて長い技を使ってしっかり殴りに行こう。二度と立って歩けないように腰のあたりを重点的にベコベコにしてやれ。

このキャラクターは通常技の性能も優秀で、弾を攻略して近づけてもなお強いどころか実はそちらが本体という極めて面倒くさい性能をしているので、こちらから弱点を突いて困らせるだけでなく、なんとか相手がスキを曝け出すように誘導していく立ち回りが必要になる。
中距離戦、立ち強パンチ(アシスト強の初段だ)の間合いの外側ではJPはあまり気持ちよく技を振れない。実際の所この間合いでもかなり強いキャラクターではあるのだが、JPは基本的に常時超最強なのでちょっと自由度が落ちただけで詰んだと勘違いして甘い技を振ってくれる事が多い。
この間合いでジリジリと粘着質に歩いて、嫌だなぁと変なことをしそうなニオイ加齢臭がJPから漂い始めたらおもむろに前に飛んで殴りかかろう。
これをJPの下強(しゃがみ強パンチ)対空が空振るギリギリの間合いに落ちるようにできると最高だ。ド密着なら流石にJPは……強い、なんか結構強いが、こちらが攻撃を一回試せる良い感じのチャンスになる。
歩きが遅く中距離の間合い調整が弱くなっている点と中距離戦で振れる技の硬直が若干重めという点と下段から火力が出ない点がJPの数少ない弱点なので、中距離の間合い調整で焦らしての飛びは有効だ。地上技の判定が異常に強いので安心してブンブン空振りを繰り返してくれる点や設置したがるタイプの相手は中距離で硬直を頻繁に晒してくれる点も、こちらのジャンプ攻撃が通りやすくなって有り難い。
これまでは通常技対空キャラの中で恐らく最強と思われる性能を誇っていたしゃがみ強P対空はアップデートによって大幅に弱体化されたので、割と適当に飛んでも良いキャラになった。飛びの期待度はかなり高い。

とにかくこのキャラクターと戦っていると本当に本当に腹立たしく不愉快な思いをする事が多い。きっと一度は知る限りのあらゆる暴言が脳内を満たしてはとめどなく溢れ出すような体験をする筈だ。
特に初心者にとっては「そんな無理難題言うんじゃねぇよ」というような内容の対応を強いてくるので、きっと本当にハラワタが煮えくり返って血が沸騰する思いをする事だろう。
脳の血管が爆発して死ぬ前に、ポテチやラーメンなどを食べたり、深呼吸をしたり、ハムスターやムカデといった可愛い生き物に噛まれてみたり、画面に中指を押し付ける、ぬいぐるみを殴るなどして人の道を外れない範囲でストレスを管理していこう。一戦抜けで暗に「お前と遊ぶのつまんねぇよ」と意思表示をしていくのももちろん、仕様上許されているのだから辛かったらやっていい。でもファンメや暴言DMや身内以外の煽りはだめよ。
冗談抜きに、このストレス対策こそが、JP戦において最も大切な事だ。JPと2回以上戦った日は、ダイエット中であっても夜食の豚骨ラーメンとハイボールが許される。ピザだって許そう。

その他要注意な要素たち

マリーザとザンギエフはアーマーでこちらの攻撃を取ってゴリ押ししてくる事があり、一見すると無敵に見えるだろう。
だがこの2キャラのアーマーはどちらも基本的に足元には付いていない。下段技を牽制で積極的に振り回して、「良いのか?そのアーマーを振ると死ぬぞ?」と圧を掛けていこう。
そもそも、打撃を取ろうとしているのならば投げてしまえば良いし、ザンギエフに関しては強パンチを溜めているのが見えたらインパクトを押せば最大リターンが取れる。所詮立ち回りで振り回せる技などその程度なのだ。

中距離からラッシュで突っ込んでくるジェイミーに対しては、インパクトを押してはいけない。大抵立ち強パンチで突っ込んでくるのだが、これは3段技でインパクトのアーマーを割られてしまう。
とはいえこれはガード後の状況がそんなに強くない技なので、取り敢えずガードしてしまって構わない。判定も強くないので、適当な置き技でもわりかし咎めやすいだろう。

今作のダルシムはちゃんと近距離が弱い。前作は近距離でも(特に攻めている間は)最強格だったのだが、今作は攻め込まれるとしっかり苦しく痛い目を見る。
技の硬直も長いので、パリィボタンに手を添えたりしゃがみガードと歩きを織り交ぜた動きで近づきつつ、何処かで前ジャンプを通したらひたすらまとわりついてボコボコ殴り散らかせ。ヨガは格闘技ではない事を思い出させよう。

ソニックブームで飛ばせてサマーソルトキックで落とす、ガイル伝統のソニックサマーは今作でも健在だ。対策を知らなければ、無敵の最強戦略に見えてしまう。実際強い。
だがサマーソルトキックのコマンドを考えれば対策が見えてくる。下に溜めていなければ出せない技だが、下に溜めていると前後に歩く事が出来ない。
ソニックブームをパリィしながら歩いて距離を詰め、ソニックブームを撃ちづらい間合いまで入り込んでガイルを歩かせるのだ。通常技対空の性能はまあまあ普通なので、歩いているor歩いた直後のガイルに対してはどんどん飛んでいこう。特に後ろ下がり中はソニックブームを撃ってくれて隙が出る可能性がある、素晴らしいチャンスタイムだ。

今作の無敵対空キャラの大半は、真上の相手に対空技を当てるのが苦手だ。
昇龍拳、ライジングアッパー、サマーソルトキック、どれも真上の相手に当てるには超限界まで引き付ける必要性がある。ダブルラリアットやディマカイルスに至ってはめくりに対する対空が不可能と言っても過言ではない。
波動拳を飛んで触りに行きたい時、真上を踏む事を強く意識していけると低リスクな飛びができるので狙っていこう。初心者帯で対空の使い分けをしてくるプレイヤーはまずいないので、そういう点は安心して技を振って良い。
そもそもジャンプ攻撃からのコンボ一回で昇龍拳3発分はダメージが取れるのだから、あんまり対空を恐れすぎてもよくない。

大事な心構え

最後に笑った方の勝ちだ

君は何を目当てにこのゲームを買ったのだろうか?苦しむ為?うめく為?多分、楽しい戦いとかがしたかったのだろう。
であれば、何よりもまずは楽しい遊び方を追求すべきだ。もし人間相手に勝ったり負けたりする事自体が苦痛なら無理にランクマッチの海に潜る必要はないし、逆に頑張ってそういう楽しみを開拓しにいっても良い。
いずれにせよメインストリームの楽しみ方を必ずしも模倣しなければならない理由はないし、(迷惑行為以外なら)どんなやり方でも楽しんだ奴の大勝利だ。
勝てるキャラで厨房プレイをして対戦相手を大変苛立たせまくってもよい(こころ温まる暴力的メッセージは覚悟した方がよいが)。多くの配信者たちがそうするように力を求めて鍛錬に励んでもよいし、ワールドツアーのアバターで謎のコンボを開拓しても、そのアバターをバトルハブで見せびらかしてうちのこ自慢をしても、或いは集めたアイテムを一生キャミィに貢ぎまくってもよい。
推しCP要素を摂取してXに妄想を垂れ流したり、エクストリームバトルで牛に轢かれてみるのもいいし、バトルハブで数戦しては「対戦ありがとうございました!中足の入れ方めっちゃ上手いですね、コツとかありますか?」等と交流を図るのも楽しく素晴らしい遊び方の一つだ。今作に多彩なゲームモードが実装されているのは、そうして色々な遊び方をしてほしいとCAPCOMの賢い人達が頑張ってくれたおかげだ。存分に享受しよう。
っていうか、「もしこれで勝てても楽しくないだろう」と思ってしまったのなら、別にGEOってしまってもよい。プレイヤーとしても、合わないものを無理にやり続けてでたらめなネガキャンとか書かれる方が遥かに嫌だ。多分CAPCOMも同じ気持ちだろう。
君達が苦しんで怨嗟の声を上げる様子は観測しただけでもすごく精神にぐんにょりと嫌な雲がかかって酒が不味くなる生きがいが奪われるので、くれぐれも無理はしないでほしい。

そして、もしこのゲームを買った理由が女にモテる為なら、今すぐゲームなどやめてなんらかのジムに行くか格闘技をやれ。
男の価値は背中の頼もしさで決まる。デジタル殴り合いをしていてもお前の背中は猫背になるだけだが、リアルの殴り合いであれば美しい筋肉が付く。
できれば投げキャラ体型になるまで鍛えてもらえると、当方は非常に興奮する。

「やらずに負ける」より「やろうとしてボロ負け」の方が偉いしうまくなる

最初に。これはあくまで対戦を楽しむ為の心意気である事は前置きしておく。

例えばそれは対空。格闘ゲームの基本であり、誰もが絶対に避けては通れない道。例えばそれはインパクト返し。相手の起死回生の芽を摘む大事なテクニック。例えばそれは中足ラッシュ。立ち回りからダメージを取る中級テクニック筆頭。
しかし誰でも、私でもプロでもあいつでも元彼でも、それが初めから出来た人間は居ない。戦いの中で、トレーニングモードで、様々な場面を通して少しづつ上達していく。
それには何が必要か?どのようにして上達していくのか?言うまでもなく、「実際に行う」事で上手くなる。
上手くいかないからと対空を出す事を諦めたら、確かに目の前の勝率は上がるかもしれない。だがその勝率アップはその僅かな上昇で止まってしまい、その先の道はそのやり方では一生開けない。
たとえ目の前の勝率を40%から25%だとかに落としてでも、いずれ75%とかに至る道を目指す。つまりはたとえ負け筋になろうとも、頑張って対空を出そうと意識してみる。インパクトを一生食らうのなら、変な技がたまに暴発しようとも頑張って押してみる。それで負けたとしてもその傷は努力の勲章であり、その先に上達だとか栄光だとかそういう素敵なもの達への道が開いている。
努力の敗北を恥じるな。その対空を出そうとして漏れた謎の波動拳も、インパクト返しのつもりで暴発したしゃがみ強攻撃も、全ては君が上達していっている証拠だ。それは何よりも尊く素晴らしい。分かっている人たちが見れば褒めてくれる。

「キャラの文句」は「ある程度分かってる」から言える

「キャラのせいにするのはダサい」、それはそうかもしれない。
だが「キャラのせいにできる」というのは「ゲームの仕組みを分かっている」から言える事なのだ。(無論その評価が間違っていた場合は論外だがまあ身近なオタクのおじさんにでも訊こう)
あまりキャラのせいにする事を恐れてはならない。もちろん「ではどうするか」を考える事を諦めてしまうのは最悪だが、逆にそうして考える事を怠らなければキャラ対策の入口になる事も往々にしてあるのだ。

おわりに

https://www.streetfighter.com/6/ja-jp/guide
私の言う事なんてどうでもいいから公式のこれに従え。
CAPCOMは素晴らしい存在なので、私如きの言おうとした事を遥かに簡潔に
(意味不明なテンションで)まとめてくれている。

君達の格ゲーライフに幸あれ。
いずれ私を殺しに来てくれる日を楽しみに待っている。

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