パンツを買えない男たち

女が男のパンツのレパートリーを数パターン覚えているとしたら、それはかつて付き合っていた男のそれだけだ。

下着は性的防御だ。性的なコントロールのメタファーだ。貞操観念が硬すぎる女のことを鉄のパンツと言ったりするように、下着は性的コントロールの象徴である。思春期になれば自分で服を買うのと同じように、恋人ができれば下着を自分で買うようになる。母という全ての制御となる元から脱していき、自立し、大人になる。

その男が童貞かどうか知りたいなら、その男のパンツを見ればいい。いかにも母セレクトらしきデザインのパンツを履いているように見えるのなら、そいつはまだ母という性的なコントロールから脱することができていないといえる。

女が一度寝ただけの相手のパンツの柄を記憶していないのは、それが自分のコントロール外のものだったからだ。
試しに一度胸に手を当てて、今まで寝た男のパンツの柄をざっと思い出してほしい。付き合っていた人のパンツの柄しか覚えていないだろう。

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