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ハイパーハードボイルド獄門リポート

 皆さんは「幻覚剤」を摂取したことはありますか?
 ○ジック○ッシュルーム、L○D等聞いたことは有るかと思います。
 ただ、殆どの人が摂取したことはないかと思います。

 それは何故か?
 簡単ですよね、違法薬物に分類されているからです。当たり前ですね。

 えっ、私ですか?
 約半年ほど前に経験しました。しかも「合法的に」ね。『アヤワスカ』というものを。
 何故そのような物を体験しに行ったのか?
 特に深い理由は有りません。「おもろそうだったから」それだけです。
 今回はナンパとは全く関係ない体験記を綴りました。
 センシティブな内容の為、記事が削除されても文句は受け付けません。
 興味ある人だけご覧ください。

体験記


アヤワスカとは?

 そもそも『アヤワスカ』をご存知でしょうか?
 南米のアマゾン川流域に自生するキントラノオ科のつる植物の『バニステリオプシス・カーピ』の事を指します。この植物と詳細な説明は省きますが、原生植物を加えて煮だした液体が強烈な幻覚及び幻聴作用を引き起こします。


この禍々しい植物がアヤワスカ

 その幻覚・幻聴作用はLSDの100倍以上とも言われており、凄まじい体験となります。日本国内では、この幻覚剤、もしくはこの幻覚剤を摂取する儀式の事を総称して『アヤワスカ』と呼称されています。

 それでは、何故このアヤワスカが合法なのだろうか?
 それは、「国際麻薬統制委員会」の見解では、『アヤワスカに含まれる成分であるDMTはスケジュールIに指定されあらゆる所持や使用を禁止しているが、第32項による含有する植物の自制国における伝統的な宗教儀式への使用は規制から除外する』と定義しているからである。

 そして、このアヤワスカを使って儀式をするのが『シャーマン』である。

シャーマンとは

 シャーマンは世界各地に存在します。 日本では「いたこ」であったり「巫女」、沖縄では「ユタ」とも呼ばれている霊媒師や祈祷師が該当します。所謂トランス状態に入り、神や精霊、死者等と交信する人々の事を指しています。 南米では死者との交信以外にも、未来予知等を行っており、アマゾン川流域ではその特異性からか村の村長をやったり、ある種信仰の対象であったとの事です。その中数々の行為の中でも、現在にまで残っているのは「アヤワスカ」による治療である。

 彼等は植物学の知識にも詳しく、古来より医者の代わりとして機能もしていました。古来より、霊の世界は我々のいる物質世界より上位にあり、物質世界に大きな影響を与えていると考えられており、そのような宗教的な考えを『シャーマニズム』と呼んでいます。


一般的なシャーマンのイメージ

儀式

 元来は人がシャーマンになるための宗教的な修行としてアヤワスカを摂取し、鍛錬を積むために儀式が行われていました。しかし現在は、「うつ病」や「アルコール依存症」を治すための治療としてアヤワスカを用いた儀式が行われています。

 それは、トランス状態に入る事で自分の深層心理を覗き、その根源にあるものを見て治療に役立てるためである。欧米ではツアーが組まれるほどメジャーであり、今もなお治療法の1つとして行われています。

 伝統的な儀式では、おおまかな手順として以下のような順で行われます。

  1. シャーマンが交信を始める

  2. 儀式参加者がアヤワスカを摂取する

  3. 30分~1時間でトランス状態に入る

  4. シャーマンがイカロスの歌を歌いトランス効果を加速させる

 また、アヤワスカとタバコは相性が良い(効果を加速させる)と言われており、儀式の途中でシャーマンから浴びせられます。

過去の事故

 下記にまとめておりましたが、アヤワスカは普通に死亡リスク有ります。ここ数年でも以下のような事件がありました。
海外のアヤワスカ事故 事例研究 – 薬草協会 (aoi-do.com)

  • 幻覚を見て一緒に参加していた人を刺殺

  • アヤワスカの摂取により死亡

  • 儀式で死んだ観光客をシャーマンが遺棄

 近年では観光客狙いのなんちゃってシャーマン(偽物)が居て容量をまちがってしまったり、そもそも呪術をかけてくる(効くかどうかは知らん)シャーマンもいるとの事。

 各国に「リトリートセンター」というシャーマン紹介所みたいなのもあるらしいが、基本的にはシャーマンを選ぶ基準は「直感」との事。

場所

 正直よくわかりません。
 アマゾン川流域と言っても、ブラジル、コロンビア、ペルーと他国にわたり、流域面積は700万㎢になる。途方もない。ただ、おおよそざっくりだが、ペルーのイキトス~プカルパの間になんかシャーマンを受けれそうな村がいくつかあるっぽい。情報が無さ過ぎて正直よく分からん。
 下の図の黄色部分がざっくりアマゾン川で、赤字部分のどこかに村があるっぽい。その中でもとある村で体験したというブログが出てきたので、そこを目指すことにしたが、マジで生き方よく分からない。まぁリトリートセンターなるシャーマン紹介所があるらしいから何とかなるやろ!そう思ってた。現地につくまでは。

ざっくりとした場所

 日本からはまずペルーの超ローカル某空港まで約40時間。この時点でクッソ疲れる。まずはそこでリトリートセンターを探す。

 現地の村に着く。歩いている人に色々聞いて回るも、誰もリトリートセンターなど知らない。。。3時間ほど聞き込み調査したが、結果、「そもそもそんなのが存在しない」という事が分かった。おい、嘘だろ、、、
 まぁそんなもんだよね!という事で、よくわからんけど、船着き場で適当に船に乗ってみる事に。

船着き場

 恐らくシャーマンがいるであろう村の名前を叫ぶ。ペルー人は基本英語喋れないので、日本語とスペイン語のソウルバトルとなる。なんか何言ってるかよくわからないけど、人の好さそうな船長の船に乗る。

綺麗な街も見える

 当たり前だけどアナコンダ、ピラニア、ワニの生息地なので、落ちたら普通に死ぬ可能性はある。船は非常にぼろくて心もとない。

村の中心地

 何時間船に揺られただろうか、目的の村に着いた。マジでノーアポなので、まずは第一村人を探すが、マジで人が居ない。しばらく歩いていると老婆に会った。そうするといきなり一言、「シャーマン?」と。どうやら俺みたいなキチガイがたまに来るらしく、シャーマンを探しているのかと聞かれた。よく分からんけど、美味しいスープ作ってそうな優しい顔していたから信じて付いていく。

 道を教えてもらう。40分ほど歩いただろうか、聞いていた特徴によく似た家に着く。なんかそれっぽい老人が出てきた。「シャーマン?」そう聞いた。老人はゆっくりと縦に頷く。

儀式の前に

 思っていたよりも服が現代的だった。民族衣装も来ていない、普通の格好。ただ家に電線は通っていたが電気は通っておらず、ガスもない。水は井戸水のみ。学のある方のようで、英語が話せた。アヤワスカを受けに来たことを伝えた。もちろんアポは取っていない。すると一言、「君は特に深い悩みを持っていないようだが、何を得たい?」と。「私は自分自身を深く理解していない」そう答えると、優しいながらに強い力を持った目を持ったシャーマンは縦に頷いた。

 儀式は少なくとも前日から断食を行ったうえで受ける事となる。シャーマンに前日から断食していることを伝え、相談した結果計2日間連続で受ける事となった。その間の衣食住は提供してもらう事となった。シピポ族にお世話になる事にした。

寝る部屋
トイレ

 インフラはない、携帯電話の電波も極まれにつながる、原始的な暮らしを行っている村にて生活するなどめったにない経験。もちろんのことだが、とんでもない数の虫や生き物と一緒に寝る事となる。自分はワクチン打たなかったが、マラリアやジカ熱等のリスクもある。普通に怖い。

 儀式は夜21時から約5,6時間ほど行われる。それまでは静かに1人で自然の中で瞑想をする。最悪死ぬかもしれないと思いながら、静かに1人で時を過ごす。

1日目

 時間になったら儀式場に来なさい、そう言われた。

会場までの道
儀式会場

 時間になる。当たり前だけど電気はない。ただ、アマゾンの夜は異常に月が明るい。夕方に見える写真だが、これは月の明かりである。

 会場に着く。静かに揺らぐ蝋燭の前にシャーマンとその嫁、そして自分がいる。すでにシャーマンは瞑想しており、静かに自分の場所に座る。現地の言葉で何かを唱えながら、呼吸を整える。静かに待つこと1時間・・・「これを飲みなさい」とショットグラスでアヤワスカを渡された。


Wikipediaより

 アヤワスカは上記のような見た目である。見て、匂って、すぐにわかる。『絶対に人間が口にしてはならない』そう自分の中の野生の本能が言っている。貰ってから口につけるまで5分近くかかった。

 もしこの人が悪い人だったら?もし自分が死んだら?悪いケースを考えると、どう転んでも助からない。自分が死んでも誰も気づかない。もしこのブログを読んで受けたいなと思った人が居たら、絶対に2人以上で受ける事をおすすめします。精神的にも安全性的にも。危険なので。

 意を決して口に含む。一瞬で吐きそうになるも、頑張って飲み込む。味自体はなんとか行けるが、後味が生臭くて最悪なのと、砂利を飲み込んでいるような感覚となる。

 効果は30分~1時間ほどで出ると言われ、1時間くらいたったタイミングで少し自分の目の前の光景が変わってくる。

見えた幻覚のイメージ

 天井をぼーっと見ていると、暗闇の中天井が動き出す。どらえもんのタイムマシーンに乗った時の背景で時計が歪んでいるシーンを思い浮かべてもらうと、そんな感じ。動き出したのちに、動物が見えてくる。いろいろな動物が出てきたは消え、そしてまた生まれる。意識ははっきりしており、「あれ、こんなもん?」そう思っている内に儀式は終わった。

2日目

 朝起きると、少し体が重い。シャーマンに昨日の儀式について聞かれ答える。すると、「今日が本番と思いなさい」と言われる。よく分からなかったが、夜嫌というほどその意味が分かる。

 当たり前だけど、やることがない。断食中だし飯も食えない。暇だからお散歩するも、一瞬で終わる。迷ったら帰ってこれなそうだからね。

お世話になった村

 そして夜が来る。また儀式を受けに向かう。同じように、蝋燭の前で瞑想を待ち、昨日より少し多めのアヤワスカを摂取する。本当においしくない・・・。精神を集中させていると、今日は30分ほどでとてつもない吐き気に襲われる。なるほど、これが普段バトル烏龍茶を飲まされている人が感じている事か・・・とか思いながら外に向かう。

 外に出て草むらで半分くらい吐いてしまった。さて戻るか・・・そう思った時だった。身体の半分が地面にめり込んだ。いや違う、めり込んでいる感覚に襲われた。全く身体が動かない・・・何とか身体を地面から引っこ抜いて会場に戻ろうとする。あれおかしい、10mくらいしか離れていないはずなのに、1km位離れて見える。歩いても一生距離が縮まらないと思っていると、助けられて中に連れていかれる。

 まさに幻覚剤の効果が出ている。部屋に戻ると視界が幾何学的な模様でおおわれる。そして謎の模様が見え始める。

こんなイメージ
幾何学的な模様
続いてこんな感じ

 外では虫が鳴いているのだが、五感が敏感になっており、爆音で聞こえる。恐怖で震え上がりそうになるが、最早トランス状態に入っており何が何だか分からない。

 シャーマンはイカロスの歌を歌い始める。↓は実際に儀式中自分が死んだりしても何か残るように録音しておいた音声。今聞くと笑いそうになるが、アマゾン流域の熱帯雨林の暗闇の中で幻覚剤を摂取しながら儀式中に聞いていると考えてほしい。恐怖以外の何物でもない。

 ガサゴソ音がしているのは、夢遊病の様に自分が動いている音らしい(シャーマンが言ってた)。もちろん何語か分からないから言っていることは分からない。なのに、2日目はこの言葉が不思議と日本語に聞こえてくる。「お前は何故ここに来たのか?」、「お前は何をしたいのか?」そう自分に問いかけてきている。

 気づいたら1人でずっとしゃべっていた。問いかけられては答える、自分の深層心理にアクセスしているらしいが、自分でも特に理由なくここに来たから今ここにいる理由がほしかったのかなぁとか思う。

 幾何学的な模様を見ながら、そんな感じの幻聴に答えていると、だんだんとその模様が消えていき、具体的なビジョンが見えてくる。自分の場合は、実際に起きた過去の出来事と空想上の出来事が時系列順に現代から過去にさかのぼって見えてきた。

 楽しかったこと、つらかったこと、悔しかったこと、心に残っている事、色々見えてくる。

 アルコール依存症の患者やうつ病患者は、このビジョンを見る事で、心に引っかかっている出来事を深層心理の中で見る事で治療に役立てるらしい。

 自分の場合は正直悩みがない。なので、過去の思い出が色々と見えてきた。ナンパの事も色々見えた。遠征行ったことや、10年近く前の初めてソロクラナンして地蔵したこと、全く覚えていなかったこともビジョンで見えた。

 かわるがわる色々な思い出や景色が、ユーチューブのショート動画みたいに5秒~10秒おきに切り替わって見えるようなイメージ。たまに自分もその中にいる感覚となる。

 一番印象的だったのは、母親15人に囲まれながら、結婚しないことをクッソ詰められたこと。なんでやねん。

 音声記録上だと、21時に始めた儀式は2時ごろに終了していた。その後も自分はずーっと1人ごとを言いながら会場の中を歩いたら寝返りを激しく打ちながら喋っていた。聞き返しても何を言っているかよくわからない。

体験をして・・・

 面白い体験をしたと思います。ただ、もう一度やりたいかというと、そうでもないです。身体の負担は凄いし、日本から遠いし、そして何より今回は自分の身に何も起こらなかったけど、1人でやるには危険すぎるという事です。

 あと、約半年前のこの体験を何故ブログにしたのか?それは大きく2つあります。

 1つ目は、「ナンパ以外の事もやれ」という事です。

 ナンパばかりやっていても薄っぺらい人間になります。色々な事を経験し、人として厚みのある人間になる事が人生において大事だと思う。喋っていておもんない人界隈には多いし、「スト値上げ」だけして外見は若いのに、活力がない終わった人間にならないようにしましょう、と。
 別にアヤワスカをやれという意味ではなく、なんか他も楽しもうぜ!ってことです。

 2つ目は、「よく分からない事に自発的に取り組め」という事です。

 ゲームをやる時に、攻略本を最初から最後まで見ますか?もしすべてその通りにやっていたらただの作業ですよね。
 分かり切った結果に向けて何かをやっている時、それは体験ではなく作業です。

 よく界隈でぶっとび体験()とか言いますよね。誰かに何かを言われて、その通りに何かをして、あたかもそれをぶっとんだ自分のエピソードトークの様に喋る。
 そういう人たち、終わってます。言われたとおりに見えた結果に向かって歩んでいくのは結果は得る事が出来ても、一番大事な途中経過での成長を得る事が出来ません。

 自分は、「自己成長は未知への挑戦の過程」で得る事が出来ると考えています。常に好奇心のアンテナを張りながら、何かに挑戦し、途中の試行錯誤で何かを得る。自分の好奇心を起点とした経験にこそ成長を得られ、また自分流のエピソードトークが身に着くと思います。

 よく自分は「エピソードトークが濃い」と言われますが、抱いた好奇心をそのままにせずに行動しているだけだからだと思います。

 なんか説教っぽくなったけど言いたかったことは以上。纏まりないけど疲れたからおーわり。3日~5日くらいしたら公開停止します。


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