【歌詞批評】未練の指先: プリンセスプリンセス『M』
プリンセスプリンセスの「M」の歌詞は、傑作である。
全体として、恋愛の喪失感と未練を繊細に描いた感動的なバラードだが、特に優れているのが、
「消せないアドレス Mのページを 指でたどってるだけ」
の描写である。
この部分は、失恋の後に感じる切なさや、過去の思い出を手放せない心情を巧みに表現している。
「消せないアドレス」というフレーズは、未だに相手の連絡先を消せずにいる心理状態を示している。これは、過去の思い出を手放すことができずに、いつでも相手の存在を感じていたいという切ない願望を反映している。
「Mのページを指でたどってるだけ」という描写は、ただ無意識に指を動かしながらも心の中で相手のことを思い出している様子をリアルに伝えている。
この無意識の動作が、忘れられない思い出にしがみつく心情を象徴している。
プリンセスプリンセス「M」は、小さな動作を通して深い感情を描写することで、歌詞は聴く者に強い共感を呼び起こす優れた作品である。
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