【歌詞批評】夢の不確実性と葛藤: メレンゲ『願い事』

 メレンゲの「願い事」は、夢の不確実性と内面の葛藤を巧みに描く傑作である。

「嘘と嘘でたまにホントになる」

 真実を追い求めつつも、現実と幻想の間で揺れ動く心情が強く感じられる。
 また、これは真実が曖昧であり、その嘘が新たな「ホント」を生み出してしまうという皮肉に満ちた現実を示唆している。

「僕は手に入れたナイフで 何を残すんだろう」

 夢を選択して、手に入れた実力で、どんな成果を達成するのかという、自身の行動の結果に対する不確実性と葛藤が、強調されている。

「夢見てた場所は 夢みたいじゃないけど」

 これは達成した目標や追い求めてきた理想が、現実には思っていたものとは違って見えるという、期待と現実とのギャップを表現する。

 「願い事」は、夢の不確実性と葛藤を見事に描く優れた作品である。

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