【歌詞批評】恋愛感情のグラデーション: メレンゲ『きらめく世界』

 メレンゲの「きらめく世界」の歌詞は傑作である。その理由は、恋愛感情のグラデーションを豊かに描き出しているからだ。

「反射する 水面の光 ストロボできらめく世界」

 景色の描写が音楽の世界観を具現化している。太陽の光が反射し、水面がストロボのようにきらめく情景は、具体的でありながらも詩的で、曲の雰囲気を一層高める。

「胸の奥で響き合う
胸の奥同士のグラデーション」

 感情の深度と複雑さを色彩の変化、グラデーションに例えて表現する。異なる色合いが混ざり合いながら一つの色彩を形成するように、感情もまた多面的で、互いの心が深く響き合うことで一つの強い絆を形成していく。この詩的な表現は、恋愛の複雑さや深みを美しく描き出している。


「どこにでも落ちてる 使い捨ての愛に
命を吹き込む 午後6時の魔法
夕暮れは 赤と黄色が待ち伏せてて 綺麗だった」


 恋愛の嘘とリアルの二面性を象徴的に描いている。「どこにでも落ちてる使い捨ての愛」という嘘、「命を吹き込む」というリアル。
 ロマンティックな夕暮れのグラデーションが恋愛のリアルを演出している。

 「きらめく世界」は、視覚的なイメージを使用して、恋愛感情のグラデーションを巧く表現する優れた作品である。

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