【歌詞批評】雨の擬人法: 椿屋四重奏『ぬけがら』

 椿屋四重奏の「ぬけがら」の歌詞は傑作である。それは、擬人法の使用が優れているからだ。

「降り出した雨が 小馬鹿にするんだ」

 擬人法とは、物や自然現象に人間の特性を与えて描写する手法である。

 雨が人間のように「小馬鹿にする」行動を取るとされている。雨があたかも嘲笑うように降るという描写は、主人公の失恋の孤独感や無力感を巧みに表現している。
 雨は通常、悲しみや憂鬱の象徴として用いられることが多いが、ここではさらに一歩進んで、主人公を「小馬鹿にする」存在として描かれている。

 椿屋四重奏の「ぬけがら」の歌詞は、擬人法の使用により秀逸である。

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