【映画批評】本物の恋の選択: 『恋は光』
映画「恋は光」は、秀逸である。
その理由は、主人公西条が本物の恋を選び取るという点にある。
作中で東雲は恋愛を「本能と学習からなる感情」と定義している。
ここでの「本能」「学習」は下記のように解釈できる。
本能 ≒ ドキドキ、衝動
学習 ≒ 穏やかさ、安心感
さらに西条の恋は、
本能の恋 ≒ 東雲への恋
学習の恋 ≒ 北代への恋
と解釈可能である。
物語の結末で西条が北代を選ぶことで、この映画は「学習の恋」が真実の恋であることを示している。
この西条の選択は、安富歩氏の著書「あなたが生きづらいのは『自己嫌悪』のせいである」における「本物の恋愛」の定義「一緒にいて楽しい。居心地がいい。ほっとする。」という考えに合致する。
映画「恋は光」は、恋愛の本質を深く掘り下げ、観客に本能と学習のバランスを考えさせる一方で、西条が選択した「本物の恋愛」の価値を再認識させる秀逸な作品である。
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