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自作小説

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絵描きで小説書きな私の自作小説をまとめました。ジャンルはさまざま✿ 自作小説のコミカライズ単行本「魔王の庭の白い花」(一迅社)発売中です。(作画:十屋つぐみ先生)
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#小説

連理の契りを君と知る episode5「花の過去」

←episode4「思いは時を越えて」 1 誠一郎がいつものように椿月に会うため劇場を訪ねたと…

連理の契りを君と知る episode4「思いは時を越えて」

←episode3「夏の手紙」 1「これからしばらく、会いに来られません」  突然告げられた言…

【小説】連理の契りを君と知る episode3「夏の手紙」

←episode2「文字は口ほどに物を言う」 1――どうしてこんなことになってしまったのだろう…

【小説】連理の契りを君と知る episode2「文字は口ほどに物を言う」

←episode1「あなたに出会う日」 1 地面を埋め尽くしていた桜の花びらが姿を消し、草木の…

【小説】連理の契りを君と知る episode1「あなたに出会う日」

本作は私が2017~2022年にかけて執筆した短編連作の恋愛小説です。 episodeは全部で7つで、完結…

短編小説『魔王の庭の白い花』1

 満月が煌々と照らす不気味な古城。  人を喰らうという獣たちが徘徊する深い森の真ん中にひ…

短編小説『魔王の庭の白い花』2

「ど、どういうことだ……」  翌朝、男はある知らせを受けて狼狽していた。 「ちゃんと私の指示したものを出してくれたのだろう?」 「はい。こちら、あなた様の目の前にございます冷め切ったご馳走の数々。わたくしが食べてしまいたかったくらいです」  家来の少女が淡々とそう言う言葉も、男の耳には届いていない。理解のできない不測の事態に男は膝を折っていた。  そしてある事に気づく。 「もしかして彼女は、昨日からまったく何も口にしていないと言うことか?!」  そうなりますね、

短編小説『魔王の庭の白い花』3

 それから男は怪訝な顔をする召使たちを尻目に、暇さえあれば厨房で本格的に人間の料理の勉強…

短編小説『魔王の庭の白い花』4

「ごちそうさま」 「ありがとう」 「おいしかったです」  シンプルに一言だけ。大した言葉…

短編小説『魔王の庭の白い花』5

 男は本屋に入ると片っ端から本を開いていった。  彼女が話すことが出来ない原因を調べるた…

短編小説『魔王の庭の白い花』6

「うっわ、地味な城……。うちの馬小屋の方がまだマシじゃね?」  日光に輝くきらびやかな鎧…

短編小説『魔王の庭の白い花』7(完)

「これはもうちょっとお塩を多めにした方がいいのよ、煮込んでると水分が増えるから」 「おお…