見出し画像

他人の目から見た自分を想像して行動を決める人がいるということ

こんばんは。

今年5月会社の1年半務めてくれた事務員さんが辞めた。

理由は「アラさんの役に立っていないし 仕事がきちんとできないのでそんな自分がすごくつらくて居心地の悪い会社に通うのが負担になっていた。子供が家に帰るとお母さんんがいないのが嫌だというし」と言ったもの。

ずっと気になっていた。できていなかった部分を説明して理解してもらおうとすると目が怯えていてもう聞こうとしていなかったこと。

私の言葉一つで傷ついたり怯えたり辛くなったりするのは私が嫌なので 2回目でも3回目でも4回目でも初めて伝えるように丁寧に説明した。「そんなこともわからないの?」とか「もう何回も言ったよね」とか「もういい加減覚えてよ」とか絶対に言わなかった。言わないようにしていた。でも思っていたからきっと伝わったのだと思う。

言わなかったけど伝わってしまった。辞めると言われた時「とても助かってるの、やめるなんて言わないで今迄どおり一緒に働いてほしい」そう言いながらきっと引き留めても残らないだろうと絶望を感じていた。

この事務員さんは占いが好きで自分でもお稽古レベルで習っていたらしい。驚いたことに彼女の判断基準は「いいお母さんと言われたいから」「いい奥さんと言われたいから」「いい人と言われたいから」がすべての行動に繋がっていいて自分がない。自分がやりたいこと自分で決めたことがない。人に決めてもらったほうが楽なのだというのだ。自分勝手な私には到底理解できない発言。そして口癖が「大事な判断をしてもらうために占いが必要」だった。背中を押してもらうため 間違ってないよと言ってもらうため占いが彼女には必要だった。それを知っていたからもう引き留めても残ってもらえないと思った。そうして彼女は5月末会社を去って行った。占いの事は会社のほかの人には話せなかった。(私だって占いや手相は興味があってラッキーカラーとか取り入れたりしているけど。)自責の念のほうが強く、その事を言うと自分が楽になると知っていたから余計に言えなかった。

彼女の開けた穴はとてつもなく大きくて私の悲しさと自責の念を埋めるなんて到底無理だと思った。長く働いていると 一緒に働いた人を送り出さないといけない場面に遭遇する。小さな10人ほどの会社なのだからなおさらである。人との別れに免疫のない私は途方に暮れるのであるが 彼女の代わりに2人の事務員さんが入ってきてくれた。そして 長い間働いてくれていたドライバーさんが年齢と病気を理由に今月いっぱいで退職される。お盆休み明けから新しいドライバーさんが会社に来る。

別れは時間がたてば悲しみが薄れていくけれど 沸き上がった自責の念は次には失敗しないようにしようと気を引き締める事で薄れさせる努力をしよう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?