ウクライナ危機に対する主体性を欠いた日本の対応は情けない!

現在、参議院予算委員会が開催中で、質問者からのまず最初の質問は、決まって、日本のウクライナ危機に対し日本政府はどの様に対応していくつもりかというものです。そして、岸田内閣は、紋切り型の「G7や諸外国と足並みを揃えて対応していく所存です。」という回答です。日本も過去に、朝鮮や中国を今回のロシアと同じように軍事侵攻を行い、その後、太平洋戦争に突入し、国の壊滅的破壊と、多大な国民の命の犠牲を経験しました。戦後は、戦争を放棄し、核の放棄を宣言し、自衛隊も専守防衛を行動理念として確立しており、国際的にみて、現在の日本は、平和を最も尊重する国家だといってもいいと思います。過去の過ちと、日本国民の多大なる犠牲のもと、現在の平和国家がつくり上げられてきた訳で、今回のロシアの蛮行に対しては、もっと、主体的に断固としたメッセージや行動を主体的に強力に推進して欲しいと思います。周囲の動きを色々と見極めながら、あまりにも慎重な言動に終始しているのを見るのは、とても情けない。ロシアの蛮行は、絶対に許されるものではなく、現在の進行中の攻撃も絶対に許されるものではありません。これほど、善悪の明確な対峙は、戦争においては、稀な事だと思います。岸田総理は、もっと、自主的に主体的に、ロシアを非難する強力なメッセージを発信して欲しいし、自衛隊の行動は手足を縛られている部分が多い事は事実ですが、もっと、ウクライナを助けられる、また、ロシアを追い詰める行動を起こして欲しいと思います。
欧米の対応は、ロシアと中国という軍事大国が相手なので、一歩間違えれば、第三次世界大戦という道だって可能性はあると思います。ただ、そういうぎりぎりの状況の中でも、欧米の対外戦争に対する歴史的経験値は日本とは比べ物になりません。欧州は戦争の連続だったし、米国も、第二次世界大戦とその後のソ連との冷戦、ベトナム戦争等、戦争と外交の修羅場を数多く経験してきてます。その為だと思うのですが、今回のロシアのウクライナ侵攻に対する対応は、明快です。ロシアが悪者であることがはっきりしているからです。この悪に対しては、欧米からは、徹底的に「正義の信念」で立ち向かう姿勢が強く伝わってきます。直接の軍事介入はできないと思いますが、強力な経済制裁を課し、世界に対し、ロシアを強烈に非難しています。今回の対立の構図は、「正義vs損得勘定」です。日本は、何故、自国の経済を少々犠牲にしてでも、正義を貫く信念を示せないのでしょうか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?