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五感剥奪を考える
それは立海3年部長「神の子」幸村精市のテニスにより引き起こされる現象である。
なぜテニスでそんなことが起こるの?と言う疑問に答えたい。
(すみません先に言っておくと回答できてません。なんなんだよテニスで五感を奪うってめちゃくちゃなこと言いやがってクソックソッ)
原理
音ゲーをご存知だろうか。たま〜にやるのだが、「実力的にギリギリフルコンボできそうなのにどうしてもどこかでミスしてしまう」ような曲などは何度も何度もやってしまうものである。しかし数十回もミスすると(その時点でセンス無さすぎる)、だんだん普段は絶対にミスしないようなところでミスしてしまったり、最悪1つ目のノーツすらタイミングが合わなくなったりすることがあるのである。心が拒絶してるのだろうか。
────これがイップスか!?(イップスなのか?)
幸村の五感剥奪もイップスの1つとされている。原作内での発言等をまとめて端的に説明すると、
①対戦相手のどんな打球もすべて完璧に返球する。
↓
②相手はだんだん無力感を抱きテニスをするのも嫌になる。
↓
③イップスに陥り、五感が奪われる。
最後の矢印が強引すぎる気もするが、そんなもんである。原作の解説シーンでも「そんなこと起こるわけ……」「は!?じゃあ越前のあの様子はどう説明するんだよ!!」と力技で乗り切る酷い有様なので仕方ないのだ。
それはそうとして
原理はもうそういうものだとして、原作内での描写を確認してみる。
症例1:遠山金太郎(中1)
幸村に一球勝負を持ちかけ五感を奪われる金太郎。
勝負開始→シーンが変わり桜乃が不安そうにしてるページ→シーンが戻りこのコマという感じなので内容は分からない。
症例2:越前リョーマ(中1)
初っ端から持ち技の「ツイストサーブ」、「ドライブA」、「COOLドライブ」を全て返球される。「無我の境地」でコピーした「ビッグバン」「円卓ショット」「神隠し」「雷」からの「超ウルトラグレートデリシャス大車輪山嵐」も「百錬自得の極み」も通用せず3-0。おそろしく早い3ゲーム、ボクならイップスになっちゃうね。俗に言う幸村の「マジレステニス」である。
しかし百錬オーラの移動、更に「才気煥発の極み」の発動で幸村を押し始めついに越前が1ポイント取るのだ!
越前ペースかと思われたがとうとう「五感剥奪」が発動し触覚、視覚、聴覚の順に奪われてしまう。闇の中、何も聞こえず体の感覚もない。ボクなら召したのかと勘違いしちゃうよ。
問題点
この越前の件、五感剥奪の原理の②相手はだんだん無力感を抱きテニスをするのも嫌になる。を満たしてない問題がある。越前はこの時、百錬移動と才気煥発でノリノリのイケイケの押せ押せ状態なのでイップスとは無縁なはずなのである。謎。
症例3:日本代表No.11不破鉄人(高2)
「────俺の瞳は鏡像」
一度は幸村に視覚を奪われるも、能力反射系の能力者だったらしく幸村に全て返してしまう。この能力は五感を奪うやつとテニスをする時以外のどこで使えるんだよ。
しかし幸村に刺さってるのは確からしく、高校生の実力侮り難しと言ったところか。
中学生トップレベルの幸村さえNo.11に勝てないなんて。
!?
勝ってる!?
公式ファンブック「新テニスの王子様10.5巻」によると、「不破の視覚とともに"鏡像"も奪ったため反射がされなかった」らしい。
それはいいのだがなぜ不破は夢を見ているのだろうか。幸村が奪うのは五感で、意識を奪うのは別では?試合中に寝るな。
これには解釈が2つある。
1、五感剥奪が効いて疲労の末に昏倒した
2、セリフの通り夢を見させられている(幸村幻術使い説)
普通なら1である。いや1しかあり得ない。ここまで読んだ人も急に幻術が出てきて理解不能だろう。しかし2も有り得てしまうのである。それについては症例4に引き継ぐ。
ところで幸村vs不破については視覚剥奪→俺の瞳は鏡像→夢を見て決着、とここで語った内容が全てなのだが全然テニスしてないな。原作でもスコアの言及さえないしもう完全に能力バトルしかしてない。
症例4:フランケンシュタイナー(中3)
世界大会、徳川・幸村ペアvsボルク・フランケンペアの試合である。
試合開始。ボルクのサーブを徳川がリターンするがコースが甘く、フランケンがボレーで決める────かと思われたがフランケンは幻覚を見ており……
↓
もうヤバい。この試合始まって幸村はボールに触ってすらいない。被害者のフランケンもボールに触ってない。これが五感剥奪ならいつ五感奪ったんだよ。「全ての打球が返されるイメージによるイップス」という設定はどこへいったんだ。
しかもこの時フランケンは意識を失っており1ゲーム終了時点でやっと目が覚める。もう完璧に幻術使いでは??
ここで仮説。幸村は「五感剥奪」と「幻術」の2つの技を持っているという仮説だ。「五感剥奪」は「何をしても返されるイメージ」がきっかけとなるが、「幻術」についてはきっと制約が無いのだろう。なんでやねん。
症例5:幸村精市
し、死んでる……
ギャグマンガのごとき急展開で初見は笑ってしまった。
しかしなぜ幸村が…!?
心の甘さが原因らしい。意味が分からない。ボルクのあまりの強さにビビった………っていうコト………!?
そもそも論
しかし圧倒的な実力差がある試合なんて不二白石、銀河村、平等院徳川、1軍による2軍虐殺などいくらでもあったのになぜ幸村の試合でしか「五感剥奪」という現象は生まれないのだろうか。
症例2:越前での問題点「優勢な時に五感剥奪が発動している」ことも気になる。更には幻術まで出てきたし。
もしや前提が間違っているのではないだろうか。
仮説を立てるのならば「五感剥奪」の効果と幸村の患った病気の類似にスポットを当てたい。
無関係とは思えない。そこで仮説────ウイルス説を提唱したい。
実は体内に五感を奪うウイルスを飼っていて、この時はそれが暴走したのではないだろうか。
試合時は激しい運動により体内に増殖、呼吸とともに体外へ放出される。審判や観客が五感を奪われている様子は無いため、コート上付近にしか散布されないようである。それはコートが…その…幸村の体内環境と類似しているからである。何故なら…えーと…幸村はコートの芝を食べているからである。
かくしてウイルスは対戦相手の呼吸に乗り体内に蓄積し時間経過とともに五感を徐々に蝕んでいく。
これなら幸村の試合だけ五感剥奪が起こること、越前がイップスと無縁の状態でも発動したことの説明がつくのではないだろうか。
症例3:不破はきっとウイルス吸いすぎて気を失ったのだろう。
症例4:フランケンもきっと試合前に幸村のくしゃみを3回くらいかけられたに違いない。それなら幸村が何もせず幻術が発動したことにも納得がいく。
幸村自身がイップスに陥ったのは…えー…徳川のせいだ。奴は無駄にスイングを多発する技を持っているため、きっとその強風に煽られてウイルスが幸村に寄ってしまったのだ。悲しい事故である。
まとめ
幸村はコートの芝を食べている。
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