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紳士と詐欺師

 立海が誇るダブルスペア、仁王雅治と柳生比呂士。

 と言われてるが、ダブルスを組んでる試合は関東決勝のみなのが謎である。しかし新テニのペアマッチでは一応ダブルスを組もうとしてたし、1番仲良しって感じだからおそらく何かしらの事情がない限りは固定ダブルスなのだろう。

 優等生の柳生と天邪鬼の仁王というコントラストが印象深いペア。

 関東決勝では試合前から真田に反抗している。言うことを聞くんだ仁王。

 そして試合開始直後、ネット際で菊丸を誘い出しボールにぶつからせる。

 菊丸はバランスを崩して頭をぶつけ脳震盪を起こす。煽る仁王。煽るな。

 そら大石も怒ります。最悪真田も怒るぞ。やめんか仁王。

 担架で運ばれかけた時、菊丸スタイリッシュ復活。良かったね。

 後ろのモブがなんかニッコニコで面白い。なにわろてんねん。

 このスタイリッシュさに立海ダブルスも賞賛の声を送ります。

 まだ煽るか仁王。反省しろ。

 懲りずに菊丸を狙う仁王。どうしても戦闘不能にさせたいのか仁王。何がお前をそうさせるんだ仁王。

 中学生のくせにテニスの闇が深すぎる。ダークサイドだ…!

 煌めく一閃。

 ジェントルマン・柳生比呂士のレーザービームが青学コートを抉る。

一撃必殺・レーザービーム。

 すごいフォームだ。思いきりフラットショットを打ったあとこうなるとは思えないので、たぶん振り切った後にこのポーズ決めてます。ビシィ!って感じ。

 しかし青学黄金ペアもやられっぱなしではありません。だんだんレーザーに対応してきます。
 そのとき…

 !?

 つまり仁王と柳生は入れ替わっていて、今までのレーザーは仁王が打っていた偽物のレーザー。ほんまもんのレーザーはケタ違いの威力らしい。レーザーに対応できてきたと思わせといて真のレーザーで心を折って絶望させる戦略なんだね。闇が深い。

 ちょっと待ってほしい。仁王と柳生が入れ替わっていたと言うことは、この反抗期まるだし事件とか

菊丸傷害事件とか

この辺の煽りとか

 全部柳生がやってたってことですよね。紳士キャラとは。
 仁王も内心ドン引きしてたかもしれない。「それはさすがにヤバいぜよ柳生」「俺の評判下げすぎぜよ柳生」「もうやめるぜよ柳生」とか焦ってたのかもしれない思うと非常に面白い。

 更に柳生の紳士キャラが疑われる事例がある。

 そうお馴染みワカメ野郎である。最初に赤也をワカメ野郎と呼称したのは柳生なんですよね。柳生は赤也をわざと怒らせるため多少付け加えただけなのだが、これが思わぬ反響を呼ぶ。

 ワカメいじりにツボったのか、海堂の挑発に便乗して仁王が煽る。やっぱり彼はこういうのが素なのかもしれない。ワカメ野郎いじりは中学生のノリを超えて高校生に伝わり、果ては外国人からWAKAME野郎いじりされる始末である。世界レベルでウケるとは柳生も想像しなかっただろう。

 逆に柳生の紳士エピソードがほとんどない。クラウザーにお茶を淹れてあげていたくらい。

 作者の感性がなかなかズレてるので、テニプリの紳士キャラに紳士キャラを求めるのは難しいかもしれない。

画像:テニスの王子様24巻、38巻、40巻、新テニスの王子様19巻、ジャンプSQ2021年3月号

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