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春を告げるもの

それは、たけのこ

朝採れのたけのこを直売所まで買いに走る
直売所のすぐ裏山は竹林になっていて、駐車場にはおじさんが軽トラを停めて、たけのこのストックがなくなりそうになったら直ぐに山へ調達に行くというように手持ち無沙汰に待機中である

「いらっしゃいませ」
朝は何時からお店を開けているのか、時刻は10時前だけれど、すでに荷台の上にある在庫は少なめである
「大きいのは大分出てしまったのよ」
おばさんが少し申し訳なさそうに言う。小さめのがころころと寄せ集まってひと山500円。サイズの揃った800円のと1000円のたけのこ
自分の鍋の大きさを考えて800円を2つ買うことにした
おばさんが「これ、中身が詰まってそう」とアドバイスをくれたので、それを1つ入れておく

さあ、これからが時間との闘い・・・とばかりに気合十分、さっそく自宅で湯がき始めることに
春になると、たけのこを1回は自分で調理したくなる。水煮でよければ年中手に入るけれど、今しかないからちょっとした贅沢

さて、柔らかく湯がいたたけのこの皮を剥がしていくと、2つを比べて驚くべきことに中身の大きさが倍以上違っていた。同じ800円の大きさだったのに、あの時おばさんが「中身が詰まってそう」と言った方のが多分大きいほうに違いない
それにしても、たけのこはどこまで剥けるか外からは分からないものだ

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