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憧れの資格【キャリコン編集部】

キャリコン編集部からの、今週のお題は「憧れの資格」

今回は、かつて「子供の時に抱いていた憧れの資格」について書こうと思います。

■憧れの「ハム免許」

「CQ、CQ こちらは、JL7WDH(ジュリエット・リマ・セブン・ウイスキー・デルタ・ホテル)・・・」

おそらく小学校か中学校の頃だったと思います。雑誌かなにかで知って、取ってみたいと思ったが資格が「ハムの資格」でした。正式には「第四級アマチュア無線技士」。当時、小学生が最年少記録で試験に合格したニュースもあったかと思います。当時は、当然のことながら、携帯など無い時代でした。そんな時代に、無線機でいろいろな人と繋がれる世界。そして、アンテナや無線機の種類によっては、世界中の方々とも繋がれるということを知り、自分も資格を取ってみたいと思っていました。しかしながら、もともと、プラモデルを作ったりはしていましたが、それほど機械いじりが好きでも無く、周りにも興味を持った友達もいなかったため、大人になるまで、その夢は夢のままでした。

■夢の実現(免許取得)

そして、ついにその夢は、30歳の時に実現することが出来ました。30歳の時、それまで勤めていた会社から、新たな新設会社へ出向になりました。前の会社は、毎日残業続きの会社で、なかなかプライベートの時間を作るのが難しい状況でした。ところが、新会社は、スタートした当時は、意外とそれほど忙しくは無く、ほとんど残業も無かったため、仕事以外に何かやろうと考えました。

そこで、思い出したのが、かつての子供の頃の夢だった「アマチュア無線資格」だったのです。受験の中身を調べると、テキストを丸暗記すれば、何とか取れそうだということがわかり、特に学校に通わなくても、大丈夫そうだということがわかりました。その結果、免許を取得することができ、免許が交付後、早速、開局申請を行いました。その時に、与えらえた「コールサイン」が、「JL7WDH」でした。

■アマチュア無線とは?


現在では、スマートフォンや携帯電話、Wi-Fiなど、身の周りではたくさんの「無線」を使った通信が行われています。「無線通信」とは遠く離れた距離を「電波」という目に見えない媒体を使って通信する技術のことです。「アマチュア無線」は世界的にも認められた趣味の一つであり、国際電気通信連合憲章では次のように定義されています。

”アマチュア、すなわち、金銭上の利益のためでなく、専ら個人的に無線技術に興味を持ち、正当に許可された者が行う自己訓練、通信及び技術研究のための無線通信業務”

つまり、「アマチュア無線」は、公共の財産である「電波」を使った趣味として、老若男女問わず人々の「科学する心」を育てます。また、災害時などにおいては非常通信手段として役立つことは、ニュースや新聞の記事などでご存知の方も多いことでしょう。かつては「趣味の王様」と呼ばれた時代もありました。もしかしたら、今もそうかもしれませんが・・・。

■アマチュア無線の楽しみ方

公共の電波を使用するため、「年間300円の電波使用料」を支払う義務が有ります。そして、必ず、自分のコールサインを名乗って会話することが義務付けられています。また、周波数を合わせれば、いつでも、誰でも、会話を聞くことは可能です。従って、誰かに聞かれているかもしれない前提での会話になります。

アマチュア無線局がお互いに交信した後、その証明として取り交わす交信証がQSLカードです。QSLカードは通常、ハガキ大きさサイズで、片面に交信した際のデータを記入する欄がついた絵ハガキのようなものです。QSLカードの絵柄は、人によって実にさまざまで、イラストや美しい写真、版画によるものなど、発行者の個性やお土地柄が感じられる工夫をこらしたものも多く、見ているだけでも楽しくなってきます。今回のトップの写真は、私がかつて、アラスカのデナリ国立公園で撮影した写真をデザインして作ったカードです。私の手元には、約100枚のQSLカードがコレクションとしてあります。

私はかつて、自宅用の無線機1台と、車に搭載できる無線機を1台持っていました。車に搭載して交信することを「モービルハム」と言います。今では、スマホが当たり前の時代なので、全く感動も無いわけですが、当時は、車同士で会話できることは、とても感動的なことでした。今でも思い出すのは、仙台から山形に向かう高速道路がとても混んでいて、全く知らない他の方と、渋滞情報などについてお話をしていたところ、話が弾み、次のサービスエリアでお会いしたことなども有りました。

■最後に

実は、現在、免許は有効ですが、無線局は開局していません。コールサインは、住んでいる地域に紐づいているため、仙台で取得したコールサインは、すでに消滅したか、あるいは、他の方に、割り当てられているかもしれません。また、もし機会があれば、再度、開局したいと思います。

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