クレヨンしんちゃん 『オラと博士の夏休み』 ~終わらない七日間の旅~の解説を「RTA in Japan Summer 2022」でしました


自己紹介

るなそるです。
クレヨンしんちゃん 『オラと博士の夏休み』 ~終わらない七日間の旅~(以下オラ夏と略す)のモデレーターをspeedrun.comでしています(ここまで本番で話しました)
RTA歴は7年くらいで、RTA in Japanの初回より昔です。
当時は若く、RTA活動は動画のみでした

過去のRiJ出演は走者としては2019冬のモンスターファーム、2021冬のモンスターファームアドバンス(並走)
解説としては2021冬のff6です

この辺を話さなかったのは長いから、解説に関係ないから。です。
モデレーターの話だけは関係あるので話しました。

解説までの経緯

そもそもの問題として、モデレーターをしているという事は走者なので、オラ夏を走っていました
元々は確か誰かしらRTAの話をしているのに実際には誰も走っていないのがうーんとなったので、走ってみようという感じだったと思う。
これが去年の8月頃
この時自分はAny%で2021冬に応募するが落選する。
今回の走者のレバタンさんも既にAll Episodesを走って冬に応募していた。
前述の通り、この時の私は代わりにモンスターファームアドバンスで当選する

個人的には冬のオラ夏落選は想定通りで、本番は夏だと思っていた。
私は応募することで走っている人がいるということを知ってもらうのが目的の応募でした
落選するだろうという推測の理由は

1,ネタバレが致命的なアドベンチャーゲームが発売直後であるため
RTAでネタバレ?と思うかもしれないが、RiJは知らないゲームでも流れで見る風潮が既に出来ている、ただ、現在プレイ中でネタバレが致命的なゲームが次に出てきたら見なくなるのが普通だと思う。
だから、発売直後のゲームは当選しないと思っている。
例外はネタバレが気にならないゲーム、例えばファイナルソードとか

2,季節ものであるため
季節ものは季節一致すれば強いが、不一致だと寧ろ弱くなる

そして2022夏の応募が来たが、受かったのはAll Episodesでした。
考えてみれば、同ジャンルの夏色ハイスクルもAny%ではなく弥生エンドが採用されていたので、この手のゲームではAny%よりもある程度シナリオを回収するカテゴリの方が採用されやすいのかもしれない(個人的には夏色ハイスクルもAny%の方が好き)
というわけでゲームの目付けは良かったがカテゴリの目付けがよくなかったというオチがついたのでした。
(ただし今年はレースが単走に分解されたケースが見受けられたのと、レバタンさんがAny%を更新した上でレース応募にしたので仮にAny%が通っても多分私が走るパターンはなかったのではないかと思う)

残念!まあ冬当選したしな…また頑張ろうと思っていたら解説お願いってレバタンさんの練習配信で言われたので引き受けました

台本作成

とりあえず話し合いの結果自分が台本を作ってレバタンさんに見せて修正する感じになった
自分は滑舌も声も自信がないので、ガチガチに台本を固める事にしている
これはRTA動画作成時は普通にやっていることなので、個人的にはもう慣れた。
アドリブで面白い事を言うのは台本の段階で思いつけなかった時点で敗北だと思っている。
そもそもアドリブとは台本作る人と話す人が違うが故の解釈違いから発生するもので、自分で作っておいて本番でポンポン違うことを言ってしまうのはただの無計画だと思う。

今回の解説のテーマは「頑張って黙る」でした
そもそもオラ夏というゲームは配信者泣かせと言われており
実況すると伸びないゲームという認識をされている人は多いと思う。
この理由の一つに、「下手に喋ることでゲームの雰囲気が破壊されてしまう」というのがあると思っている。
この対策は主に2通り

1,雰囲気に寄せて喋る
ナレーションっぽく喋ったり、しんちゃんの声真似をするなど
とても効果的な方法ではあるが、私の能力では一旦自害して人生リセマラしないと不可能なのは明白なのでこの方法は使えない。

2,黙る
そもそも喋らなければ雰囲気は壊さない。
単純

こうして必要なこと以外は徹底して黙るという変な解説が誕生した。

なお今回の私の存在意義に関わるので強く否定しておくが、喋らないなら解説者はいらないのでは?という問にはそんな事はないと言っておく。
理由は簡単で、走者一人で喋る内容を吟味して必要なことだけ喋るというのはアドリブでずっと何かしら喋っているより遥かに難易度が高いため。
少なくても走者一人で解説なしにできる人はかなり少ないと思う。

解説する上でカットした事

1,原作の話
クレヨンしんちゃんは膨大な原作、アニメ、劇場版のストックがあり、これを話し続けていれば空き枠はいくらでも埋まる。
しかしこんな事をしてもオラ夏の面白さにはつながらないので全てカットした。
野原家の解説もカットしました、皆知ってるし、このゲームではしんちゃんが子どもであるということさえ理解していれば問題ないので。
ケツだけ星人が原作ではまる出しな事だけはかなり迷ったが最終的にはカット。

2,シナリオの詳細
このゲームははっきり言ってシナリオが荒唐無稽である。
詳細に解説するとツッコミを入れ続ける事になり、まるで批判しているように聞こえてしまうので全てサラっと流した。
ただ、この点は正直もうちょっと削れた説がある。これは反省点で話す

3,恋愛模様
問題点はやはりキャップと黒髪美子のそれで、少なく見て50代くらいの男性と20前後の女性の恋愛模様は批判の対象になりうる
ララコとしんちゃんの余り物感もあまりよくない気はする。
なお個人的な見解を述べておくと、成人していて既婚者でなければ、別になんとも思わないです。
沢山の人が見る場では話さない方がいいと判断しただけです。

ワードの選定とか、台本の中身

・カレー食ってケツを振る
これは、冬の応募時に何かインパクトのある文章が欲しかったので作った
「カレー食って全力でケツを振る」から来てます
話す場合は全力でが不要だったので、切りました。
これに限らず「ケツだけ星人で移動する」は長いので全て「ケツを振る」に言い換えてます
なお考えたのがAny%の応募時であり、この場合は最後までカレースナックを使うのだが、All Episodesでは後半はおにぎりに切り替わるので若干言動不一致になってしまっている

・コスパのいい日記
All Episodesは9割がいかに早く4000人分の日記を確保するかというゲームになるのだが、効率の良い日記の表現として言いやすかったので採用した

・今日の献立報告
必要かと言われればいらないのだが、報告することで一瞬で流れる飯の映像を認識させることができ、ゲームの解像度が上がるので入れた
黙る事は目的ではなく手段なので、雰囲気を壊さないなら不要な解説も入れる。

因みに謎の肉はローストビーフっぽい気もするが、正直わからないのでそのままにした。
フライドポテトもチーズかもしれない?

・絶滅危惧種
絶滅危惧種ばかり捕獲するしんちゃんが面白いのと
絶滅危惧種が多数生息するあっそーの自然というゲームの解像度が上がる内容なので入れた。
今作に登場する一匹で日記がかけるやつはシーラカンスを除いて全て熊本に実在する。
なお絶滅危惧種といいつつ虫は場所が一箇所に固定されているだけでポップ率100%なので実は必ず取れるしたくさん取れる

・視聴者参加型ラジオ体操
一応台本の段階ではモニタの前の人に要求するのは入ってはいた
ただ会場の人にお願いしたり映るように指示したのはアドリブ
踊ってくださった方ありがとうございました。

・恐竜バトル大会
このRTAの例外ポイントで、このパートだけは隙間を作ってはいけないと思って頑張って喋る予定でした。
理由は簡単でこのパートは情緒もクソもなく、運ゲーだからです。
黙る価値がありません

・笑い声がしたらちょっと間をおいて喋る
台本にはないが、決めていたことです
オフライン会場なので、笑い声が入る事があるが、こういう時はちゃんとマイクで笑い声を拾ってから喋る方がいいと思ったので少し間を開けました

というわけで台本が完成したのだった。
確か8/8に完成したと思う

RTA in Japan Summer 2022 開幕

自分の出番だけ行けばいいかな?と思っていたが走者のレバタンさんが12日に会場に来るらしいので、自分も向かって顔合わせをしておくことにする。
が、ここで携帯電話を忘れて電車に乗ってしまい、取りに戻るために1時間以上遅刻する致命的なガバが発生する。
その節は迷惑をかけました…。

確かポケダンを家で見て、会場に向かい、マリオブラザーズ4人並走を見て家に帰り、家でヨッシーのロードハンティングを見ていたと思う。
打ち合わせ?で台本の修正案を貰ったので帰って織り込んだ

自分の出番は15日の朝の5時くらいで、14日の終電付近で向かって会場で朝まで過ごす事にしたので、その間のRiJ期間は睡眠時間の調整にあてた
走者のレバタンさんが2時くらいに来るようで、それまで余りにも暇なので練習室を勝手に拝借してモンスターファームランダム再生RTAを走っていた、出てきたのはエコスライム(ゲル×プラント)
自分のモニタがかなり古いので、モニタの性能に驚愕していた
時間帯的に参加者がほぼオンラインなので練習室は誰も使っていなかった。
運営のNakaさんには遊んでいる所を多少見られていたと思うので、多分問題はなかったと思う。

無事殿堂入りしてからしばらくしてレバタンさんが来て、練習開始。
本気で連打するのは疲れるので恐竜バトルとかのきつい所重点で練習していた。
恐竜バトルは目押しがあるので、環境が変わると止めるのがきついのでは?と思っていたがレバタンさんはすぐ適応していたと思う。
結果的にふざけてよーくりゅーでグー連打(単発の火力はこれが一番高い)していた時以外は全て恐竜バトル優勝できていたと思う。

が、ここで問題発生。締め切った練習室が…寒い!
本番前になると結構凍えそうになっていたが、始まる頃に外に出て温まったりしててなんやかんや大丈夫だった。一応相談して冷房は弱めてもらったのだが、夏場は一枚羽織るものを持っていくのが賢明みたいです。

本番開始

そこまで緊張はしていなかったと思う。
というか走者に緊張を伝えてしまうので、解説はあまり緊張してはいけない。反省点は色々あるが、それは後に纏める。

ちなみに「食事会を尻目にケツを振る」は完全にその場で思いついたフレーズで、つまりはアドリブだった、台本の敗北来たな…。

本番終了後

本番中はコメントを見ていなかったので、ここでラジオ体操の歌詞が謎の顔文字とともに大量に流れていたことを知ってレバタンさんとなんで?となっていた
歌詞はわかるのだが、顔文字は完全に謎である

そのまましばらく会場にいたが、先にレバタンさんが帰り、私も眠すぎたので帰った。残っていたかったがゲームを見ていられる余裕がない事に気づいたので
帰り際は正直よく覚えていない、眠かったので。
ただ忘れ物とかは多分なかったと思う

反省点

良かった点

・想定通りにオラ夏の世界観を楽しんでもらえた
自分で言うのもあれだがこれはかなりうまく出来ていたと思う
80点はあげられるだろう

・走者にわりと楽に話して貰えた
事前の段階では、レバタンさんに本番は緊張してあんま話せないと思うので頑張って喋って的な事を言われたと思うのだが、実際はレバタンさんにも結構喋ってもらえた
台本を隙間だらけにすることで、自由に話して貰えたしそれをうまく返せていたと思う

・ラジオ体操に参加してもらえた
根回しは全くしていないので、誰にもラジオ体操してもらえない可能性は普通にありました、してもらえてよかった…。

・恐竜バトルはちゃんと喋れた
多分…?結構怪しい気もする

・声が枯れなかった
一応給水ポイントを13日目辺りに用意しておいたのだが喉が全く痛くならずスルー、2時間喋っても声が全く枯れなかったのでずっと同じ感じで喋ることが出来たと思う。
これも喋る量を減らしたおかげです

・解説のあり方に一石を投じることが出来た
特に走者や解説の方にこんな解説もありなんだ、的な事を終わってから言われました。
オラ夏というゲームの特異性はあると思うので同じやり方は出来ないと思いますが、下手に適当な場繋ぎの雑談をするくらいなら黙ったほうがいい、という事は結構どのゲームでも起こりうるような気がしています。

悪かった点

・2日目に遅刻した
解説と直接は関係ないがよくはなかった。
その節はご迷惑をおかけしました(2回目)

・滑舌が…
オオルリシジミって全く言えてないじゃない
えーとも多かった、やはり喋り自体を鍛えないと台本でカバーするのも限界があるかなあという感じ、でも鍛えられないんだろうなという気がする

・前説後説が遅い
自分の喋りが本編に引きづられているのか非常に遅く、前説や後説が多少グダってしまった。
自分の自己紹介はもう5秒くらい早く出来たのではないかと思う。
特に前説は短いほどいいので、5秒でも縮められるならその方がいい
レバタンさんは私と違い非常にスピーディーだったので、上手くカバーしてくれて助かりました。

・走者の売り込みを放り投げてしまった
これは台本段階から解っていたのだが、走者を持ち上げる機会があまりなかった。
走りを見ているだけでは解りにくいかもしれないが、オラ夏は道が狭くて衝突判定が厳しくケツだけ星人の移動も早いので壁に突っかかりやすく、素早く操作するのは見た目よりも難しい
これを話しても納得してもらえる気がしなくて諦めてしまった
ただレバタンさんはそこまでRiJで自分を売り込みたいタイプではないと私は(勝手に)判断したので、ゲームが魅せられればそれでいいと思ってくれた、と思う
一応ミスった時のカバーとして移動が難しい事は少し話した

・みさえの体重の話はいらなかった
台本の失敗点
参考までに言うとこのシーンはみさえが「怪獣!?」というのに合わせて聞き間違いギャグでしんちゃんが「かあちゃんの体重は60キロだゾ!」と言い
その後ピンポンピンポーンという音がなってからみさえが「そんなにないわよ!」というシーンであり、状況説明として「しんちゃんがみさえの体重が60キロである事をバラします」というのは何一つ間違ってはいない
ただ、このシーンの面白さは声優さん(ならはしみきさんのそんなにないわよ!のダミ声)の演技あっての面白さであり、私が説明しても面白くないということ、体重というデリケートな話題であることからスルーが正解だったように思います。
因みに60キロという数値は肥満ではないが標準値よりは少し多いかな?くらいの数値です、普通の範疇ではあると思う。

どっちとも言えない点

・観客が必要だった?
個人的にはちょっとはいたほうが良かったかなと思う反面、めちゃくちゃ人が入っていたらラジオ体操をするスペースが確保出来ずに衝突しまくっていた可能性があり、まばらだったのは寧ろ良かった点だと思う

・自分の売り込みも放り投げてしまった
当たり前だけど、普通に考えたら黙るよりたくさん喋る方が難しく感じるはずで、この解説方法で観客から高く評価される事はあまりなく、自分の売り込みをしたいなら避けたほうがいいと思った。私はそんなに興味がないので、別にこれでいいです。
代わりにこの記事で売り込んでるし

・ラジオ体操
折角覚えたので、全部終わってから会場のワイプに映るように私も踊りました
youtubeやTwitchの単体のアーカイブでは見れないのですがTwitchの「過去の配信」からセットアップ時間を探す事で見る事ができます。

・根回しはした方が良かったか?
特にGood Job!の人にこういう回し方をしますという話はしといた方が良かったかな?と思いました。
ただ広い会場で目当ての人を探すのは結構大変なんですよね…。

・記事になった
なんで?

終わり

オフラインでの解説や、夏に参加するのは実は初めてだったので
貴重な経験が出来たと思う。
解説を依頼してくれた走者のレバタンさん
運営やボランティアスタッフの方々
前後の走者の方々、ありがとうございました。
また冬に会いましょう(当選するとは言ってない)

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