オタクの妊娠 エピソードゼロ


※この記事は「オタクで忙しいからまだこどもの予定は無い」と2022年秋に友達に言っていたわたしが2023年秋に妊活を決意した経緯についての記事です。特定のなにかを推奨したり非難したりといった意思はありません。
※主観でのファンサ描写があります。



前回書いた記事が2021/11/13。
それから約2年間自分の庶民生活がまあ成り立つくらいにセーブしつつ、オタクライフを楽しく過ごした。時には普段あげない黄色い声をあげたり、時には遠征先でコロナをもらって苦しんでみたり、時にはコンサートがなければ訪れなかった土地のごはんを食べたりして、世界の楽しさをまたひとつアイドルに教えてもらったと思う。



2023年は特に濃かった。




3月、すっかり通い慣れた大阪松竹座の恒例の関西Jrコンサート春公演。
ずっと座ってみたかった2階席最前列をフォロワーが同行させてくれた。グッボーイ達はわたしとフォロワーに素晴らしい夢を見せてくれた。お散歩もたくさん出来て最高の日だった。




5月、Aぇ! group全国ツアー東京公演。
純粋にバンドの演奏と正門の声の気持ちよさに震え上がる。2階席中列だったけど、飛んできた音にまっすぐ脳みそを直で撫でられたような、何とも言えない気持ちよさに打ちひしがれて、ハイになって友達に報告して、「気持ち悪い表現。」と言われ、音楽関係の人間なら何となくわかるんじゃないかと自宅で配偶者にも言ってみたら、「席によっては音響も相まってそうなる時あるよね。」としっかり理解頂いた。




8月、Jr合同コンサート、わっしょいCAMP。
まさかの東京ドームでアリーナ、それも縦花真横、前からふたつめのブロックで最前。グッボーイはわたしのうちわを見つけて笑顔で走ってきてくれたし、最後の最後で正門は2年越しにわたしと友達の連番正門うちわ(掛け持ちうちわやめてください。)を見つけておっきく頷いて手をあげてくれた。場所的にファンサ入れ食い状態だったのでもう楽しい記憶しか残ってない。



同じく8月、大阪松竹座にて恒例の関西Jr夏、舞台。
フォロワーがまさかの1階最前列にご招待下さる。近すぎて首が若干痛いくらいだった。グッボーイを見つめ続けるもリアクションは無し。この舞台はフォロワーのご厚意で合計3回入ったが、シリアスおもしろポイントで大爆笑不可避すぎて最前列は正直大変だった。ショータイムのセトリが秀逸。新幹線とんぼ返りにフォロワーを付き合わせ、疲れさせてしまって少し反省。



同じく8月、なにわ男子がパーソナリティーに抜擢された24時間テレビの2日目の観覧に当選。
ひとつの目標に掲げていたとっても大きな仕事を、彼らと一緒に長い時間拍手や歓声をあげることで、共に作り上げた(ような気がする)。この瞬間に立ち会えて本当によかった。


9月、なにわ男子ツアー北海道公演の自分的1日目。
フォロワーがアリーナ、バクステ前を引き当てる。下賎ながら黒シャツ赤パンツのなにわ男子のシルエットのお尻がかわいらしすぎて周辺一帯ザワザワするのを楽しむ。縦花の西畑の立ち位置を確認し、あそこに入りたいなと思う。演出が素晴らしすぎてフォロワーと同じタイミングで感涙。2023年、事務所問題やスキャンダル等色々あった中でもやっぱりなにわ男子は希望の具現化。板の上に立って、圧倒的なパフォーマンスで我々を勇気づける存在であることを再確認する。




なにわ北海道公演2日目。
自名義は見事アリーナ、まさかの昨日入りたいと思った縦花西畑立ち位置から2列目の席を引き当てる。奇跡。Missing、ちゅきちゅきハリケーンで止まるそこでは西畑大吾を全身に浴びてショートしそうになった後、これまたまさかのトロッコ通路最前のため、かわいいかわいい恭平が通り、決死のアピール(掛け持ちうちわやめてください。)で見事お手振りをいただく。本日も泣きそうになるが幸せで逆にそれどころではない。
この北海道遠征ではうますぎるサンドウィッチを食べたり山奥温泉でチルしたり、何故か小樽の運河とすすきののど真ん中でよりにもよって沖縄民謡弾き語りを聴いたり、色々と楽しい思い出ができた。



同じく9月、なにわ男子ツアー横浜公演の制作解放席に当選。
下手側、メインステージに程近い2階立ち見。後ろの方だからと言って大暴れせず大人しく胸の位置で、信仰対象・西畑をしっかり見つめていたところ#MerryChristmasのリフターで近くに来たタイミングにて西畑からお手振りを頂く。突然のことにぼんやりその光景を見つめていたところ、「あんたやで。」と言わんばかりに若干困惑した彼にちっちゃく指差しをもらう。あ‼️とリアクションしたところ、穏やかに目線は外された。基本はお手振りしかない西畑のまさかのアクションに衝撃を受けた。



割愛した公演もいくつかあるけれど、以上のように十分すぎるほど2023年のオタクライフは充実しまくっていた。ファンサービスを目的にするのは無粋だけれど、いつの間にか増えすぎた好きなアイドル達から、しっかりとリアクションをもらえた1年だった。これ以外にもフォロワーに触発されて初めて2.5次元の舞台由来のコンサートに足を運んだり、夢中で忙しく動き回って、あらかたのイベントを終えた秋頃にはついに「ここでもう一区切りしよう。」と決めた。



ふとした折に、配偶者に「こどものことはどう考えてる?」と聞いたら、「そりゃあ出来れば欲しいね。」と言われた。何故かわたしは彼にそう言ってもらえてるとは思っていなかったから、すごく嬉しかった。それに加えて2023年は父の病状が悪化し、祖母の介護に思い残しのある母親の気持ちも落ち込みがちになっていた。つまり、家族のことを考えるタイミングだったのだ。わたしは「自分のこどもをのぞむかのぞまないか」と考えたとき、親の状況を理由にするのはエゴだなと昔から思っていたので、その気持ちも配偶者に打ち明けた。後ろめたい気持ちだったと思う。でも、「誰かのためにとか、誰かが喜んでくれるって言うことを理由にするのをネガティブに思う必要はないんじゃないの?」と言われて、救われたような気持ちになったし、実際とても単純なことだなと思い直した。他でもないわたしの人生で、わたしが自分と家族のために欲しいと思って、配偶者も欲しいと思っている。それでいいか。どこまでいっても、どう考えても、きっとエゴなのは否定できないのだし。



そして10月頃、所謂妊活を始めた。長年のんでいた低用量ピルの服用を中止。ルナルナのアプリを入れて生理を記録して、そこからおおよその排卵日というものを割り出す。もう何なら年内とかにできるんだろうなと舐めていたけど意外とそうでもなかった。でも焦りはそこまでなくて、3月に29歳になるから、体力的に30歳くらいまでに~と、気負わず過ごした。後から妊活をしている友達に聞いたところによると、妊娠適齢期の女性が半年以内に自然妊娠する確率はだいたい80%くらいで、半年を越えると確率がグッと下がるらしい。



気負わないでと言っても、低用量ピルの中止によって重めに戻った、毎月やってくる憂鬱な生理のたびに、やっぱり何となく「今回もダメだったか~。」とストレスを感じていた。はじめたてのわたしでこの有り様だ。妊娠を強く望んでいて、なかなか芽が出ないひとのことを思うと胸がいっぱいになった。加えて治療はお金もかかるそうだし。わたしのまわりにもそういった状況の夫婦は何組かいるからなおのことそう思う。妊娠はやっぱり奇跡のような確率なんだなと思い知った。



そしてこのタイミングで、2024/2/18のFC生配信にて、Aぇ!  groupが京セラドームでのファンミーティングの開催の告知をした。日程は3/16.17。3/16はわたしの誕生日だ。何となくこの公演中、良いか悪いかはまだ判断しかねるけれど、何かしらの発表があるかもしれないと思った。



当然わたしとしては正直、両日参加したい。しかし3/16は配偶者がわたしの誕生日を祝うために、元々予定を開けてくれている。きっと事情を話せば行ってもいいよと彼は言う。でも、家族との時間をこれから大切にしたいと思っていた矢先だったから、少しの葛藤の後、「3/16は応募しない」と決められた。これからこういうことがきっと多くなるだろうなと改めて実感した。そのことについて諦めのようなネガティブな感情はなかった。逆に、ここを譲れないならこどもは望むべきではないと思った。普通の人ならこんなの当たり前かもしれないけれど、オタクにとってはまずこえるべきひとつの壁だった。


とはいえ3/17は普通に行った。新幹線とんぼ返り単番参戦。埋もれアリーナだったけど超超超楽しかった。Aぇデビューおめでとう!!LOVE!!!続けてくれて本当にありがとう。正門がアイドルを続ける限り、わたしも正門を応援し続けたいです。大好きです。


とまぁこんな具合に、ちゃっかりしっかりファンミーティングを存分に楽しんだのと、追いかけてきたAぇのデビューが決定したことで、家族に向き合う気持ちが固まった。そしてその2ヶ月後、幸いなことに、わたしの半年の妊活は妊娠検査薬の陽性の結果をもって終了した。



つづく予定。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?