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【初投稿】平山大志とプロ野球スピリッツの歴史~過去、現在、そして未来~


プロダクション人力舎所属、楽願というコンビの平山大志という芸人は、趣味が何かと聞かれたらトレーニング(走力維持のため、単なる筋トレではない)、美術館巡り(風景画やボス、マグリット、ダリ、アルトドルファーの作品など)、音楽を聴きながら電車に揺られながら車窓を眺めること、など答えられるものはそれなりにあるが、それらを超えた一番の趣味がある。いや、趣味という領域を超えて、もはや「ルーティーン」、いや「モチベーション」、いやいや「共に歴史を刻んでいる存在」と言っても過言ではないほどだろう。それが、「プロ野球スピリッツ」だ。

ただ、皆さんが想像するようなプロ野球スピリッツ好きとはちょっとジャンルが違うかもしれない。皆さんの多くはプロスピ好きといえば、スマホのアプリでプレイしている人を思い浮かべるかもしれないが、私の場合、スマホのアプリではなく、Nintendo Switchのソフトの「eBASEBALL プロ野球スピリッツ2021グランドスラム」を2022年版にアップデートし、それからペナントレースを1試合1試合1球1球プレイしている。
ちなみに私は、昔から好きな東京ヤクルトスワローズでプレイしている。

ただ、それだけではない。なんなら試合が終わってからが私の楽しみな時間だ。その1試合1試合の試合結果、スタメン、達成記録を記録し、パソコンのExcelに打ち込む。それを143試合行って、ひとまずは1シーズンが終了する。

ただ、そこで終わりじゃない。なんならむしろ、シーズンが終わってからが最高の時間の始まり。そのシーズンのセ・リーグと自チームの個人成績とタイトルホルダーなどを、再びExcelに打ち込む。


それから、心苦しさはあるが戦力外通告、ドラフト会議、トレードや新外国人補強などを行いチームを新しい色に変えていく(現実世界も反映させる)。この時間がたまらなく楽しい。ちなみに、プロ野球スピリッツを知らない人のために記載しておくと、ドラフト会議でリストアップされる選手は実在しない架空選手であり、つまり年数が重なっていくほど、実在選手の割合が減ってきて、架空選手がどんどん増えていくのである。
プロ野球スピリッツのペナントレースモードは最大30年までプレイできるため、私の場合だと2052年シーズンまでプレイできるが、その頃にはもう実在選手は誰もいなくなっているであろう。

話を戻すが、まだまだここで終わりじゃない。次に、「選手ファイル」を作成する。もちろんExcelでね。「選手ファイル」とは選手の基本情報はもちろん、その選手の各年の成績が一発で見ることができるありがたいモノだ。2052年シーズンまでやり切った後、これまで平山スワローズに所属してきた全選手のファイルを見ながらご飯を何杯食べれるか、考えるだけでワクワクが止まらない。下で例として挙げたのは、この世界では46歳シーズンも現役で過ごしている球界最年長・石川雅規投手。2021年までは実際の成績、2022年からは私がプレイした成績が記載されている。

おーっと、まだ終わりじゃないんだこれが。メインイベントが残っている。新シーズンが開幕するタイミングで、オリジナルの選手名鑑を作成する。これがたまらない。これは作るのには相当な時間がかかるが、終わった瞬間の達成感は半端なく、個人的に陸上の強化練を怪我無くやりきれた時の達成感と近いものを感じる。選手名鑑の作成が終わって、ようやくここまでが自分の中での1シーズンが終了し、次のシーズンが開幕する。大体3~4ヶ月くらいで1シーズンが終わる。

ちなみに、相手の強さはパーフェクト(9段階中2番目の強さ)に、打撃時のミートカーソルのアシストレベルは1(6段階中2番目の難しさ)に設定している。
大体50〜60試合に1試合ぐらいの割合で、負ける試合もある。しかし、そうなってしまったら再試合だ。初めからやり直す。別に、いいじゃない。ストレス解消のためにやっているんだもの。たかだかゲームにまでアスリート精神持ち込まなくていいよね。でも、再試合で負けたことは1度もない。

さて、今やっているSwitchは、2023年の11月に購入して始めたもので、2024年6月12日現在、2026年の5月2日の試合(阪神戦)を迎えるところ。「現実世界が2026年5月2日の時、自分はどうなっているんだろうなあ」こんなことに頭を巡らせるのも、このプロスピの醍醐味の一つだ。

ちなみに、現在使用しているこプロ野球スピリッツは3代目である。プロスピで今と同じ遊び方を始めたのは2015年くらい。中学3年生頃だったかな。ゲーム本体はPSPで、2013年版のプロスピを2022年シーズンの途中までやり込んだ。なぜ途中でやめたのか。理由は単純明快。使いすぎて本体がぶっ壊れたためである。この時2020年の夏ごろ。「ジャー ジャー」と音がうるさい、Aボタンが利かないため流し打ちができない、挙げ句に画面が突然動かなくなるという状態が続き、初代PSPくんと別れ、新しいゲーム機とソフトを購入することを決意した。

そしてPSVitaと、2019年版のプロスピのソフトを購入し、2020年版にアップデートして心機一転、イチからスタートした。しかし、去年の10月頃に再び悲劇が訪れた。2033年シーズン途中、2代目PSVitaくんも寿命を迎えてしまったのだ。ミートカーソルが真ん中高めにしか合わせられなくなり、真ん中高めしか打てなくなり、真ん中高めの甘い球しか投げられなくなった。また、画面に黒い線が入るようになり、鬱陶しいったらなかった。辛かった。ここまでやってきたのにここでか。この時の失意は、大会で走ってる最中に足に痛みが生じた時の感情と通じるものがあった。この時2023年の10月。

この2代目PSVitaくんとは、大学生時代の濃密な時間を共に駆け抜けてきた。初代PSPくんとの別れを経験を経てより一層大切に使わなくてはと心に決めていたが、コロナに感染した時も、空きコマの時間学食に1人でいた時も、卒論が手詰まって気分転換しようと思った時の図書館の自習スペースでも、エコパトラックゲームズに出場して青学新記録を出した日の前日の夜のホテルでも、関東インカレで怪我して失意の中小田急線に揺られている時も、劇場版TOKYO MERのエキストラのため南紀白浜まで一人で行った時の新幹線の中でも、JCAライブの香盤が良くなくて落ち込んだ夜も、ライブでウケて嬉しくて眠れなかった夜も、常に2代目PSVitaくんが側にいた。結局、酷使しすぎてしまった。

そういった長く深い歴史を経て、現在の3代目Switchくんを迎えたわけだがSwitchというゲーム機は、ボタンが壊れたとしても、また新しくボタン部分を付け替える事ができる。そのため、本体そのものが破壊されない限りは故障の心配はなく、これまでよりは長く続けられる自信がある。なんとしても、2052年シーズンまで走り切りたいものだ。現在、現実世界は2024年6月12日、プロスピ世界は2026年5月2日。この3代目Switchくんと私は、また、そしてまだまだ新しい歴史を共に刻んでいく。


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