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億千の星達の中で

どうもこんにちは、しがないトニプです。ファイナルが終わって数日、現実を受け止めきれずめそめそ泣いていましたが、アントニーだけを追いかけたこの4ヶ月を記録として残したくこの度ブログを書かせていただきます。
オンタクト評価から注目を浴び、ロイヤルAとして高い順位をキープし続けた彼は、惜しくも最終順位18位で脱落してしまいました。センスの塊で、大人びていて、スタイル抜群で。だけれど無邪気で可愛らしい彼のことを、ずっと覚えていたくて筆を取りました。

アントニーとの出会い

物心がついた時からジャニーズが大好きな生粋のドルオタで、KーPOPにも疎くオーディション番組なんか大嫌い。夢を叶えるために頑張るうら若き青少年におこがましくも順位をつけるだなんて、、と明らかに国プ向きでない私だが、たまたま知り合いがS2に出演することを知り、応援したいな〜試しに見てみようくらいの軽〜いノリで視聴決定。

忘れもしない4月8日、Produce 101 JAPAN SEASON2の初回放送日。事前情報なしに番組を流し見していた私の目に飛び込んできたのは、ニット帽を被った可愛らしい男の子だった。一目惚れって本当にあるんだと実感したくらい、衝撃的な出会いだった。顔立ちも声もスタイルも何もかもが理想そのもので、一瞬にして心を奪われたと同時に「私はこの子を1pickにするんだろうな」と直感した。

急いでオンタクト評価の動画を遡ると、アントニーは私の想像を遥かに超えるポテンシャルを持っていた。

貴方はこんなに可愛い顔でそんなにかっこいい声が出るのね!!?????グルービーで抑揚のある歌声と、17歳とは思えない表現力に脱帽した。極めつけは

こちらの動画。ボーカル志望ということで素敵な歌声を披露してくれて、あぁこの子の歌好きだなぁ😊なんて呑気に考えていた私の耳に入ってきたキラーフレーズ、

「少しでも!ワイに興味持ってたら!」

オタクはギャップに弱い生き物である。歌ダンスともに一流の可愛い男の子の一人称が「ワイ」だなんて、そんなの好きになるに決まってないですか?(逆ギレ)
こうして良い沼にドボンした私の国プ生活は始まった。

華々しいスタート

贔屓目なしに、合宿が始まる前の段階からアントニーは注目されていた練習生の1人だった。
レベル分けテストではTeam-Aとして「One in a Million」を披露した。心優しい仲村冬馬くんと、謙虚で真面目な許豊凡くん。最初のチーム分けからアントニーは本当に恵まれていたと思う。圧倒的なセンスを見せつけたアントニーは、「宝石をジャラジャラ持ってる」「人が気になると書いて人気」とトレーナー陣に言わしめるほど素晴らしいパフォーマンスを見せ、結果未経験の高校生ながらAを獲得した。

続いてテーマ曲のLet Me Fly。センターステージで踊るアントニーは、エンディング妖精にも選ばれ名実ともにロイヤルAであることを証明した。つい数ヶ月前まで一般人だったとは思えない程のポテンシャルに驚いたことをつい昨日の事のように覚えている。

こうして「飯沼アントニー」の名前は国プ全体に広く周知された。年少者かつ実力者として彼を認知している方も多かったと思う。その後のグループバトルで木村柾哉くん率いるアベンジャーズチームへの加入を果たす。

立ちはだかる分量の壁

約10話の本編を視聴した国プは重々理解していると思うが、この手のオーディション番組は実力やビジュアルと同じくらい、分量(=放送量)が重要になる。どれだけ人格者でも、スキルがあっても、それが放映されなければ練習生の人となりが全く見えてこないからだ。アベンジャーズチームに入ったアントニーは実力者たちに揉まれながらメキメキと地力をつけていったが、分量には恵まれなかった。上位練習生が集結したこのチームで放送量を割いてもらうのは本当に難しい。結局彼のことが本編で取り上げられることはなく、トニプが初めて彼の心境を聞いたのは第4話のドッキリ企画だった。
「自分のやりたいパートになれなかった」
「もうちょっと自己主張が出来れば」
誤解のないように言っておくと、無限大1班の雰囲気はとても良かった。最年少のアントニーを気にかけてくれる彼らの様子は十分に伝わってきたし、ファンとしても実力者たちに見劣りせず力強いパフォーマンスを見せてくれた事に感謝したい。(キム兄ありがとう!)
しかし、アントニーにとっては5歳以上歳の離れたお兄ちゃんたちとのグループ。可愛がって貰えたとしても、自分から「このパートやりたい!」と主張することは難しかったはずだ。アントニー自身が、あまり苦悩を表に出さないこともあって分量を貰うことは難しく、思ったように目立つことが出来ないまま順位を少し下げて、11位で第1回順位発表式を終えた。

X4の奇跡

順位発表式を終えて、新たな課題としてポジションバトルが始まった。大方の予想通りボーカル志望のアントニーは「花束のかわりにメロディーを」を選択した。声質的に最もアントニーに合った楽曲だったろうし、同じ楽曲を選んだ藤牧くんや仲村くんも言わずと知れたボーカリストだった。予想外だったことは、ダンスを選ぶと思われていた太田くんがボーカルに挑戦したことと、彼ら4人の歌声が驚くほどマッチしていた点だろう。

楽曲披露に際して、センターを決めるのに時間がかかるのは当たり前の事だ。ポジションバトルなら尚更、歌唱部分が多いほどベネフィットを貰える確率は格段に上がる。長きに渡る話し合いの末、センターは藤牧京介くんに決定。パーフェクトボイスと称される彼の歌声は間違いなくセンターに相応しい。

X4の4人は実力と人気を兼ね備えているだけでなく人格者の集まりでもあった。自分の悔しさを押し殺して、「歌って欲しい、逆に。それくらい良かったってことだよ本当に」と伝えたアントニーも、口火をきって藤牧くんを推薦した太田くんも個別インタビューでは涙を流していた。藤牧くんに気を遣わせないために、感情を表には出さないその優しさが印象的だった。
その涙を恐らく理解していたであろう藤牧くんも、センターに恥じないよう懸命に取り組んでいた。
練習を進めていく中で、太田くんが精神的にしんどくなって涙を流してしまった場面もあった。聖人・仲村冬馬くんを中心に各々が彼を慰め、支える中、唯一のアントニーへのクローズアップは太田くんの心中を慮って流した涙だった。

4人の友情に胸を打たれると共に、悶々とする気持ちを抑えられない。彼らの純粋な涙と、強い覚悟を、私たちが評価するのは果たして正しいのだろうか。そう思わせるくらいX4は魅力的だった。

そこからの展開は皆さんもご存知の通り、彼らがカバーした「花束のかわりにメロディーを」は1時間に10万回以上再生され「全員1位」がトレンド入り。現在450万回以上も再生されるS2の伝説となった。

結局アントニーはここでも分量が割かれることは無かった。視聴者投票でメンバーが決定してしまうシステム上、フォーカスされないことは脱落の可能性を高めてしまう。けれど、彼らのパフォーマンスを見てそんな不安は完全に払拭された。こんなに素晴らしいステージをみて、心が動かないはずがない。そう思わせるくらいに彼らはどこまでもプロだった。順位をつけられる残酷さや、脱落への恐怖もあったはずなのに。こんなにも素敵な作品を、感動を与えてくれたX4のことを、私は一生忘れない。

悪夢のゲリラ順位発表

こうしてX4の歌声が日本中に見つかったところでポジションバトルは終了。次はファイナル前最後の課題である、コンセプトバトル。ファン投票によって決定したオリジナル楽曲をパフォーマンスするこの評価で、アントニーはファンダムと当人の意見が合致し「STEP」という爽やかな曲調の楽曲を披露することになる。

、、が!ここで地獄のゲリラ順位発表

11pickから2pickに変更されて大幅に順位変動があったため、「最新順位」を「なんの前触れもなしに」突然発表しちゃおう☆というなんとも残酷な企画。暫定11位以内の練習生が壇上に呼ばれ、20位以下は元いた位置に戻されるという誰も得しない最悪なイベント。11位から始まった順位開示で、アントニーはまさかの22位。10以上の大幅ランクダウン。更に現在の順位について本人に感想を求めるク〇脚本。(マーテルは悪くないよ!)
17歳の男の子に対してあまりにも残酷、顔面蒼白で瞳をうるませながら立ちすくんでいるアントニーを見て本当に胸が苦しくなった。
(元気の無いアントニーに駆け寄ってくれたフェンファン、肩を叩いてくれた森井くん、温かい拍手で迎えてくれた冬馬くん。本当にありがとう)
中には、アントニーへの同情票を誘うための配慮だ、なんて言う声もあったけれど私たちは彼にこんな顔をさせたかったわけじゃない。自分たちはなんて無力なんだろうとただただ悲しむことしか出来なかった。けれど、アントニーは私たちよりずっと大人で、見せしめのように映されても決して泣かなかった。彼が人前で涙を流すのは、いつだって仲間が苦しんでいる時だけだった。どれほどの苦しさだったかなんて、私たちには想像もできないけれど、唇を噛み締めて悔しさをこらえるその表情は彼の精神力を現していた。

ついに射止めたセンター

コンセプト評価で彼が振り分けられた楽曲は「STEP」。音源が公開された段階から、可愛い担当や若い練習生のファンダムから熱烈な支持があった。もちろん選出された練習生も可愛らしい子達ばかり、8人全員がきっちり楽曲のコンセプトに合致していた。
しかし、それは誰がセンターやメインボーカルになってもおかしくないことの裏返しでもあった。ここまでほとんどフォーカスがなかったアントニーが、ファイナルに進出するためにはこのコンセプト評価で目立つ必要がある。
最終的に「16歳の天使」と公式からキャッチコピーがつけられるほどの可愛いの化身・大久保波留くんとのセンター争いを制したアントニーは、ついに念願のセンターを務めることになった。ダンススキルや歌唱力は折り紙付きだし、以前より表情管理や表現力に関しても高い評価を得ていた彼にとっては満を持してのセンター挑戦だった。
ここでは「闘志を燃やすセンター」という形で分量を貰うことが出来た。本編におけるアントニーは、一貫して弱冠17歳ながら上位陣と対等に渡り合う実力者として描かれており、今回も例外なくゲリラ発表の悔しさをバネに高みを目指す〜という形での放映だった。
私が特に印象的だったのは、波留くんが表情を上手く作ることが出来ず涙を流す場面。悩みを打ち明けると同時に心が軽くなったのか涙を流す波留くんを見て、アントニーがもらい泣きをしている姿を今でも鮮明に覚えている。歳上として適切なアドバイスを告げながらも、彼の心中を推し量って涙を流す姿が心に響いた。アントニーはいつだって、他人のために涙を流せる人で、誰かの苦しみを自分の事のように悲しめる優しさを持っていた。このシーンには賛否両論寄せられたのだが、チームとしてひとつにまとまるという意味でも、アントニーの心根の美しさが垣間見えたという意味でも私は名場面として記憶している。波留くんとっても可愛かったよ!!

STEPは、そのフレッシュさと可愛さで観客を魅了し現場評価で3位を獲得した。上位の練習生が少ないことを考えても、健闘した方だと言えるだろう。特筆すべきは、トレーナーの評価がとても高かった点だ。「最高!」「やっぱり音楽ってこうでなきゃ」。一流の指導者からここまでの言葉を引き出した彼らのパフォーマンスは間違いなくエンターテイメントの本質を突いていたし、そんな素敵な楽曲のセンターを務めたアントニーが本当に誇らしかった。

ファイナルと届かなかったデビュー

アントニーは第2回順位発表を15位で通過し、無事ファイナルへと駒を進めた。デビュー評価でアントニーが選んだ楽曲は「ONE」。コンセプト評価で披露した「STEP」とはガラッと変わった大人びた雰囲気の曲調だ。本人も恐らく、自身の可愛らしい雰囲気とのギャップを狙って選曲したのだと思う。(この段階でファイナルに進んでいた、波留くんと寺尾くんが選んだのも「ONE」、本当にセルフプロデュース力の高い高校生たちだった。)ファイナルが近づく中で、個人の意気込みやインタビューでも「今までに無い姿を見せたい」と度々発言している。

ファンダムも彼の言葉を受けて懸命に戦った。各々のコミュニティを最大限に生かした呼び掛けや、Twitterでのリプライ、ステマ作成などできることは全て行った。ファイナルへ連れてきてくれたアントニーへの感謝の気持ちと、絶対にデビューさせたいという強い意思がトニプをつき動かしていたように思う。

迎えた当日、絶好調に頭のおかしい運営ちゃんの暫定順位発表でアントニーの18位という順位が伝えられた。厳しい状況の中で、投票を呼びかける動きはどんどん拡大していった。
そんなファンダムの気持ちを汲み取ったのか、ファイナルでもやはりアントニーは素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。

黒い衣装がアントニーのスタイルの良さを際立たせていたし、顔つきもオンタクト時に比べて随分と大人びていた。彼の特徴であるエッジボイスがとてもよく合っていて、長い手足を生かしたダンスも本当にかっこよかった。アントニーの真価を見せつけられたようだった。

最終順位発表はアントニーにとっても、トニプにとっても本当に辛い時間だった。段々と埋まっていく席と、映し出される練習生の姿が心苦しい。Team-Aの仲間であるフェンファンの名前が呼ばれた瞬間、自分の事のように喜び涙を流すアントニーを見て、本当に素敵な子を見つけることが出来たと嬉しく思う反面、実年齢に見合わないほど大人びた彼の優しさが悲しかった。
そこから先のことはよく覚えていなくて、カメラに映し出される目を赤く腫らしたアントニーの姿とデビュー出来なかったという事実だけが今でも思い起こされる。アントニーは「プデュでデビューする」という夢をついに叶えることが出来なかった。

最終回を終えて思うこと

今でも思い返すのが苦しくて、ファイナルの順位発表を見ることは二度とないと思う。
最終回を終えて、アントニーがデビューに至らなかった理由が様々に考察されているけれど、私は彼自身に落ち度があったとは1ミリも思っていない。
アントニーはいつだってアイドルとして私たちに向き合ってくれた。どんなに辛い時も前向きな言葉を私たちに届けてくれた。他の人のために涙を流すのに、自分が苦しくて悔しい時は絶対に泣かない人だった。だから最後まで、「デビュー出来なくてごめんなさい」ではなくて、「応援してくれてありがとう」と伝えてくれるアントニーの言葉が本当に温かくて嬉しかった。

 飯沼アントニーというアイドル

私の考えるアイドルの定義は「笑顔を引き出してくれる存在」だ。だからアントニーは、私にとって理想的なアイドルだった。

前述の通り、オーディション番組は分量によって大きく印象を左右される。語弊を恐れずに言うと山場を作ったもん勝ち。思うようにいかないと涙を流したり、葛藤を前面に出せば撮れ高が得られることはきっと本人も分かってた。けれどアントニーはおそらく自ら、苦悩を「見せない」スタイルを選んだ。それは彼が常々口にしている、「周りを笑顔にできるアイドル」になるという美学に反するからだ。

精神的に安定しているが故に、中々「飯沼アントニー」というひとりの男の子の内面が見えなかった人も多いと思う。「若さという強みを生かしきれていない」「未経験に見えないから応援しにくい」「リアコ売りできないと厳しい」なんて意見が出たこともあった。けれど、アントニーは若さや未経験に焦点が当たることも、それを理由に応援されることも望んでいなかったんじゃないかな。周囲の実力に自信を失いそうになる、という不安をこぼしてもその後すぐにもっと頑張る、と自分を鼓舞しファンを前向きにさせてくれるような言葉をかけてくれた。苦悩をフォーカスするオーディション番組において、弱音を吐かずずっと前だけを向いて努力し続けた。

年齢によって生み出される可愛さに頼らず、未経験に甘えず、自分の力だけでファイナルまで勝ち進んだアントニーの姿を私は生涯忘れない。マイスタの動画で「いつも笑顔ではいられなかった」って言ってたよね、それでも私たちの前でたくさんの可愛い笑顔を見せてくれてありがとう。「ワイがみなさんの笑顔を守ります!」って伝えてくれてありがとう。アントニーを応援できたこの4ヶ月、笑顔でいっぱいの毎日を送ることが出来ました。アントニーがくれた幸せを満足に返すことも出来ずに、挑戦を終わらせてしまったことを本当に申し訳なく思います。ごめんね。

もう一度ステージで輝くアントニーが見たいと思いながら、ファンの期待が重荷になってしまったらとずっと不安だった。別の道を進んだとしても、飯沼アントニーという1人の男の子の人生をずっと応援しようと思ってた。
だから、ラストメッセージで「これが最後ではない」と伝えてくれて本当に嬉しかった。涙で顔がぐちゃぐちゃなのに最後まで笑顔を見せてくれる、私の大好きなアントニーだった。
これからはまた、貴方の姿を見ることができるその日を楽しみに日常に戻ります。

アントニーを応援できたこの4ヶ月は夢みたいに楽しくて、毎日がキラキラしてたな。ひたすらにアントニーへの愛を叫んで、トニプのツイートに首がもげるくらいに共感して、チッケムが出たら何度も再生して。毎日が宝物で、同じ夢を一緒に追いかけることがこんなに楽しくて幸せだったんだって初めて知った。これからどんなに辛いことが待ち受けていても、「羽のかすり傷はno problem」というアントニーのパートを、幸せだった日々を思い返してまた頑張れそう。

本当にお疲れ様でした、大切な高校生活を犠牲にしてプデュに挑戦してくれてありがとう。101人の中からアントニーに巡り会えた奇跡に感謝して、ひとまず締めさせて頂きます。

いつまでも、君となら。





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