ならざきむつろさんの物書きさんに挑戦状に挑戦!
企画概要はこちらです!
まだ大丈夫なんですかね?
https://note.mu/muturonarasaki/n/n1302d3ed591a?magazine_key=m75867c0c1b26
では、以下本文です。
まずは原文です。
「じいちゃん、有った、有ったよ!」
首に巻いたタオルで額の汗を拭った私に、隣で手に持った石をつまらなさそうにハンマーで小突いていたはずの孫の隼人が、突然元気良く声をかけてきた。
「お?どれどれ――」
私が隼人の手元を覗き込むと、茶褐色の石の表面にうっすらと菊のような模様が見える。
「お、菊石だな」
「菊石!――ってなあに?」
不思議そうに私を見つめる颯に、私は笑う。
「あちらの言葉ではアンモナイト、だったかな」
「アンモナイト?!うそ?!やった!」
私の答えに、隼人は石を握りしめながらバンザイした。勢いが良すぎてふらついている。
「おいおい、転ぶなよ」
「うん!僕、お父さんに見せてくる!」
隼人がそう言って駆け去っていくのを見送った私は、改めて手元の石を見つめる。
石に浮かんでいるのは、何かの骨のようだった。
「さて、どうしたものか」
私は一人呟くと、再び首に巻いたタオルで額の汗を拭った。
(400文字)
以下は私の書いたものです。
「じいちゃん、有った、有ったよ……」
首に巻いたタオルで額の汗を拭った僕は、眠ったように瞳を閉じるじいちゃんの前に立ちすくむ。
『お?どれどれ――』
じいちゃんが僕の手元を覗き込み、茶褐色の石の表面にうっすらと菊のような模様のような石を見る。
『お、菊石だな』
『菊石!――ってなあに?』
不思議そうに見つめる僕に、じいちゃんは笑う。
『あちらの言葉ではアンモナイト、だったかな』
『アンモナイト?!うそ?!やった!』
じいちゃんの答えに、僕は石を握りしめながらバンザイした。勢いが良すぎてふらついている。
『おいおい、転ぶなよ』
『うん!僕、友達に見せてくる!』
僕がそう言って駆け去っていくのをじいちゃんは笑顔で見送っていた。
眼を開き、僕は改めて目の前のじいちゃんを見つめる。
僕の瞳に浮かんでいるのは、涙のようだった。
「さて、どうしようこれから僕一人で……」
私は一人呟くと、再び首に巻いたタオルで涙を拭った。
こんなんでもありですかね?