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長期人狼で読みやすい文章を心掛ける

主に長期人狼を対象とするが、人狼ゲームをプレイしている際に個人的に読みやすい文章と読みにくい文章がある。

個人的に読みにくい文章の特徴としては、下記が挙げられる。

  • 結論のない文章

  • 行間を必要以上に読まなければならない文章

  • 複数の話題が散らばってる文章

  • 対話相手が引用・明示されていない文章

  • 羅列が多く改行されてない文章

  • etc…

上記に該当しないだけで基本的には読みやすいと感じる。
プレイスタイル次第ではTwitter形式で短文で思考を垂れ流すタイプもおり、行間はあるが意外と読みやすかったりする。
考察というフレームで文章化する際は、よく言われていることだが結論→理由や理由→結論で言及されていると読みやすさが増す。

論理的な文章と三段論法

また、説得的で納得感があるといえるためには、論理的な文章である必要がある。そこで、法律的文章でよく使われるのが法的三段論法というものがある。それがどのようなものか、よく使われる命題を例に考えてみたい。

「人間は必ず死ぬ」
「ソクラテスは人間である」
「ソクラテスは必ず死ぬ」

上記は、大前提、小前提、結論の順から成り立っている。
三段論法のイメージを人狼ゲームに落とし込みし、発言で例えると下記のような文章も作成することが可能だと思う。

大前提
「初日から狼に投票している人物は村である可能性が高い。また、狩人による霊能平和が確定している状況で霊能結果を隠そうとする意図がある場合は身内投票の可能性も低い」

小前提
「XはYに初日から投票しており、Yの霊能結果は黒であった。また、Yを処刑した翌日に平和が発生し、狩人の護衛履歴から霊能護衛であることが判明した」

結論
「よって、Xは村である可能性が高く、身内投票の可能性も低い」

上記はやや冗長だが結論→理由スタイルで人狼ゲームに慣れている人には十分伝わるレベルで簡易な文章にしてみる。私は短期メインなのでおおよそ下記のような感じを心掛けている。

「Xは村でしょう」
「Xは初日からYに投票してるし、霊能襲撃して平和出てるから狼は霊能結果を隠そうとしたんでしょう」

大前提の重要性


まず、大前提は規範定立部分であって、一般論の部分である。
なぜ大前提の部分が重要かというと価値観が異なる相手がいる可能性がいるため、自分がどういう価値観を持っているのかを伝える必要があるからである。
一方で、同じ価値観を持っているであろうとの共通認識で省略しがちな部分でもある。
上記の例では狼に投票している人物は村の可能性が高いという認識をアプリオリに捉えられ理解されているとの考えに基づいている。
そのうえで、例外部分の身内投票の可能性についても、霊能襲撃及び狩人による平和のシチュエーションでは薄いだろうとの価値判断も付け加えられている。
違う価値判断を持っている相手がいたとしても自分はこういう価値観だってのを伝える部分が大前提の部分となる。
具体的には、戦術論や進行論、真贋の基準、村人像、狼像などのイメージは人によって異なるから相手に理解してもらうためには言及しておくに損はないだろう。

小前提の重要性

次に、小前提いわゆる具体的事実の適示の部分がこのゲームではメインとなる。
大前提と異なり一般論ではなく、小前提はこの村に固有の具体的な事実をいう。具体的事実をいかに多く拾い、適切に評価するかが最もプレイスキルの差が生まれると私は考えている。
自身の価値判断を前提に、事実を拾い評価する。そして、それが自身の戦術観や進行論、真贋基準、村人像や狼像に合致する方向で評価づけることができていれば説得力が生まれる。
大前提と小前提の連結性を意識することで、自分がどういう価値観を持っており、どのような事実を重要視するのかを自覚的に認知することにも役立つ。

実際に違う価値観を持つ人と結論が異なっていても構わない。
考察とは自身がどう考え、どのような過程で結論に至ってるのか他者から理解を得られれば読みやすさの点では申し分ないからである。
文章の成り立ちが論理的でさえあればこの人はこう考えるんだなというレベルでの理解は得られる。
拾えてない事実があったりすれば、その事実を適示され反証されることはあるだろう。

考察のすすめ

最後に、実際に村に参加しどのような具体的な事実を拾うかについてだが、印象に残ったもの、気になったものは自然と目に入ってくると思う。
それをどのように文章のフレームワークに載せていくかについて意識的に取り組むことを薦めたい。
私は長期人狼においては読んでて楽しいなと感じる文章に遭遇するのが喜びであったりする。美しい論理構成の考察を見るのも好きだ。


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