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ヒストリック・ブロール視点で見る! ニューカペナの街角、注目カード

はじめに


みなさん、こんにちは。
バーチャルPWの重寝 累花です。

ネオ神河の興奮も冷めぬ中、またまた新弾リリースの時期が近づいてまいりました。時が早い。
次に我々が訪れるのは、ギャングと策謀、光素と暴力がアミーゴするニューカペナです。

スタンダードやアルケミー、さらにテーブルトップの復活で賑わいを見せるパイオニアあたりへの影響も大変気になるところですが、それはそれとして私はヒストリック・ブロール視点で触れていこうと思います。

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目次と注意書き

今回の記事は以下のような構成になっています。

●【序】ヒスブロ目線: ニューカペナの基礎のソ
ニューカペナがヒストリックブロールへ与える影響の雑感です。

●【破】ニューカペナの統率者たち
ニューカペナで使用可能になる、22枚の統率者の雑感です。

●【求】ニューカペナの注目カード

統率者以外の注目カード紹介です。

●【A】おわりに
結びの言葉です。
TwitterとYoutubeへのリンクがあります。

また、ニューカペナでは土建屋、舞台座といった5つの一家が各弧三色に割り当てられていますが、当記事では基本的にアラーラの呼び方(バント、エスパー、グリクシス、ジャンド、ナヤ)で呼称したいと思います。
理由は面倒くさいからです。
細かいことですがご留意ください。

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【序】ヒスブロ目線: ニューカペナの基礎のソ


Ⅰ ニューカペナに降り立とう

そもそもニューカペナはどんなセットなのでしょうか?
大雑把にいうと弧三色(ある1色と、その有効色2色の組み合わせ。グリクシスとかバントとか)に大きくフィーチャーしたセットになります。
これはMTGアリーナ実装セットの中では初めてです。

これによって何が起きるかというと、これまで数が少なかった3色統率者が爆発的に増えることとなります。その数なんと15枚

たったそれだけ? と思うかもしれません。
ここで、これまでの3色統率者の内訳を見てみましょう。


バント:2枚(アルカデス、チュレイン)
エスパー:2枚(アリーラ、クロミウム)
グリクシス:4枚(ベケット、ボーラス3種)
ジャンド:3枚(コルヴォルド、アスマディ、デアリガズ)
ナヤ:7枚(生物サムト、ミンスク、リンとセリ、リエーン、パラディア=モルス、ギシャス、ザカマ)


18枚です。ちなみに4色はオムナスのみ、5色統率者はなぜか11枚います。
そりゃあ5色ユーザーも増えますよ。  
今回、各色の組み合わせに3枚ずつ統率者候補が追加されます。
神話レア、レア、アンコモンにそれぞれ一家の伝説のクリーチャーサイクルが存在しているためですね。

また、3色ではない伝説のクリーチャー、PWは7枚存在します。
合計、22枚の統率者候補が増えます。
前弾・ネオ神河に比べて数は少ないですが、それでも豊作でしょう。

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Ⅱ 新しい土地が君を待っている


トライオーム
ついに出た! 友好色トライオーム
ドローランド
コモンにも新たな2色土地が
即フェッチ
強くはないが、フェッチは貴重

待望の弧三色トライオームに加え、コモンの有効色タップインランド、即切り3色未開地の3種類がサイクルとして追加されます。

トライオーム互換は弧三色統率者では本当に欲しかったところです。
イコリアでのトライオーム登場から2年、長かった・・・。
4~5色統率者も受ける恩恵が大きいので要注目ですね。

4マナ+生け贄で1ドローに変換できるタップインランドは優先度は高くないのですが、重いデッキならそれでも入れたい場面はあるかもしれません。
コモンですし、最近始めたプレイヤーのお試し枠としても良いでしょう。
ショックランドやファストランドを揃えようとするとなんやかんやレア消費厳しいですのでここから始めるのも良いと思います。

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Ⅲ 多色の恩恵、そして弊害

迂回
3色呪文サイクル
魔除け
新しい魔除けも久々の登場

多色であるがゆえの汎用性や、柔軟性を持ったカードが多いのも特徴です。
しかしブロール・・・統率者のあるルールでは固有色が多いカードは採用できるデッキが限られてしまいます

レアの伝説のクリーチャーサイクルなどは特に分かりやすいでしょう。

ジニーフェイ
きたない混成マナ(誉め言葉)

通常の構築であれば、ナヤカラーのデッキはもちろん、緑単やセレズニア、グルールでも色拘束は重いが運用できるカードですが、統率者変種ルールではそもそも固有色の合うデッキにしか採用できません。

いくら能力的に相性が良いカードであろうと、2色以下の統率者はこれらの恩恵を受けることができないのです。
「3色以上を強化するセット」である一方、「2色以下の統率者が受ける恩恵は少ないセット」かもしれません。

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【破】ニューカペナの統率者たち:3色編


ファルコスパーラ

《契約紡ぎ、ファルコ・スパーラ》


斡旋屋の鳥・デーモン。
4/3/3飛行トランプル+盾カウンターという便利なスペックと、クリーチャーからカウンター1つを取り除くことで使える《未来予知》のような能力を持ちます。

最低でも自分のトップ確認+自身の盾カウンターによる1度のキャスト権利を確保できる、なかなか丸い統率者です。
追加コストとして要求されるのはクリーチャー上のカウンターですが、唱える呪文はクリーチャーに限りません。
青を含むので、《渦まく知識》でトップを操作したり、ハンデスされない打消しを構えることも可能です。
とにかくチェインを繋げたいなら、相性が良いのは《グレートヘンジ》や《発見の道》でしょうか。
自力でカウンターを置きなおし、ルーティングまでできる《水底の生術師》もいぶし銀な働きをするかもしれません。

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リガ

《路上の師、リガ》

伝説の市民です。
2/2と小柄ですが、条件を満たせば3ターン目から毎ターン1ドローを狙っていけるでしょう。
回避能力持ちを別に用意する必要はありますが、殴りながら継続的ドローができる姿は《漆月魁斗》のように振る舞うかもしれません。

もっともブロールは初期ライフ25であり、パワー1で小突き続けて削り切るのは難しい環境です。(通常の構築でもそうですが)
とはいえ、打消しを構えてクロックパーミッション気味に殴ることもでき、攻撃時誘発なのでたとえチャンプアタックになってもカードを引くことはできます。
自身の軽さもまた正義ですので、擦りがいのある統率者だと思います。

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ラグレーラ

《雑収家、ラグレーラ》

戦場に出たとき、自分と相手のクリーチャーを最大1枚ずつ追放し、ラグレーラが離れたときに場に戻す能力を持ちます。
なお自分のクリーチャーだけは強くなって帰ってきます。
なんで?

最低値は《博覧会場の警備員》ですが、ラグレーラを含む自分のETB持ちクリーチャーを積極的にブリンクできるならさらにおいしくなるカード。
《エルフの幻想家》が3/3になるだけでも嬉しいですしね。
能動的にブリンクできるカードも《深海住まいのタッサ》、《祝福されしエミエル》、《空を泳ぐもの、ヨーリオン》、《魂寄せ》などこのカラーには沢山あります。
相手の脅威を的確に止めつつ、凄まじいアドバンテージを獲得できる可能性を秘めたカードです。

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《策謀の予見者、ラフィーン》

新たなメカニズム、謀議を持つスフィンクス・デーモン。
着地したターンから謀議を誘発させることでコンバットを優位に進めることができるカードで、護法(1)をもかなり手堅い。
また、低速コントロールの印象が強いエスパーカラーの中ではかなり攻撃的なデザインのカードです。

謀議はやりすぎるとマナフラを起こしやすくなる側面を孕んではいますが、ここはヒスブロ。マナフラを起こしても統率者の展開だけはできます。
ヒストリック環境にはフラッシュバックや脱出など、墓地から動けるカードも多く存在しており何もできなくなることは少ないでしょう。

スフィンクスなので《羊頭スフィンクスの君主、アネシ》と組んでみるのも面白いかもしれません。

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《賢明な車掌、トルーズ》

捨てたカードを追放し、トルーズが死亡したときに手札に返すというアドアドしい能力を持った車掌。
定刻通りただいま死亡できると嬉しい1枚。

《信仰無き物あさり》とは残念ながら組めませんが、《知識の渇望》など、引いて捨てるルーティングは青の得意領域です。
黒も捨てることは得意、白は……そうでもないですが、履修や謀議持ちがある程度存在します。

モダホラ2(HistoricHorizon)収録の《ラゾテプの大長》など、捨てることに意味を見出すカードがいくつか収録されているのも面白いところ。
トルーズで勝つというよりは、エンジンとして運用して強力なカードにたどり着くタイプの統率者ですね。
ただし、死亡しないといけない点には気を付けましょう。
追放は勿論、バウンスや変身系オーラも苦手としています。

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《苦悶の占い師、クェザ》

発表当初から不穏な噂が立っている1枚。
4/3/4というシステムクリーチャーにしては悪くないスペックに、1ドローにつき1ドレインができる誘発型能力を持っています。

最低でも生きた《石の牙の聖域》ですが、《リッチの熟達》《深淵の覗き込み》と、即死級コンボとなるカードが2枚もあるのが特徴的。
なんなら《リッチの熟達》は《栄光の探索》で、《深淵の覗き込み》は《方程式の求解》で探せるため4枚体制、《不気味な教示者》などを採用すればさらに増えます。

もちろん、即死コンボに拘らずエスパーカラーらしく構えてドローを連打し、コントロールしきるのも良いでしょう。
自身のパワーが3なのもあり、ある程度ドレインを進められれば相手は迂闊な攻撃ができなくなります。
今回の新規統率者候補の中でも、かなりのやり手だと思います。

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《蒐集家、ザンダー卿》

惜しくもストーリー上では退場してしまったザンダー卿。
とても派手ではあるものの、重さとバラバラな攻め手が少し気にかかる1枚ですね。あと切り上げてほしいのに切り捨てるところ。

使いやすいのはハンデスと死亡時能力ですが、100枚フォーマットであるヒスブロでは攻撃誘発の切削の値が大きいのもポイント。
初回は30~40枚ほど持っていくのではないでしょうか。
《文飾衒才のブルバック》がいれば2倍切削で一気に勝利が近づきますし、相手のデッキ構成によっては《厳格な者、コンラッド卿》《戦慄の猟犬》なども大変な痛手を与えるでしょう。
死亡時能力を活かしたいなら、《骨への血》などもオススメです。
死亡誘発と着地誘発を同時にこなすことができます。

同色・同コスト帯には《王神、ニコル・ボーラス》もおり難儀はしそうですが、組み合わせるカード次第で急激なスペックアップを図れるカードだと思います。

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《欲深きもの、エヴリン》

自分か他の吸血鬼が出るたびにお互いのライブラリトップを追放し、エヴリンがいる限り毎ターン1枚それをプレイできるようになる吸血鬼。
5/2/5瞬速という防御的なスペックがいやらしい。

エヴリンを出してからさらに吸血鬼を連打・・・するには5マナはやや重めで、プレイ権利も毎ターン1回のみなので爆発力は弱め。
ブリンクであったり《真紅の花嫁、オリヴィア》とは相性良かったりするので、あの手この手でうまく蒐集しましょう。

蒐集カウンターが置かれたカードはエヴリンがいないとプレイできませんが、テキストが独立しているため「それを追放したエヴリン」である必要はありません。
統率者領域から出しなおすことができれば前のエヴリンが追放したカードも唱えられます。

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《妖艶な泥棒、コルメラ》

1マナをグリクシスカラーの3マナにフィルターするマナクリ。
ただし、使い先はインスタントソーサリー限定。
《アングラスの暴力》やら《表現の反復》に細かく繋ぐのもよし、《アールンドの天啓》のような大技に繋ぐもよしの便利屋さんです。
単純な2マナ加速としてはもちろん、色拘束の強い呪文も扱いやすくなります。

4マナ生物ですが元手のマナが無いと動かないため、1マナ浮かせられる状態で出す→何か呪文を唱えて盤面を切り返す、といった動きが多くなるのではないでしょうか。たいへん速攻が有難い。

死亡時に墓地から呪文を回収できるのもかなり強力です。
受動的な能力とはいえ、ドローに打消し、除去、追加ターンにリアニメイトなど呪文主体での戦いもしやすい色なので釣り先には困らないでしょう。

《骨への血》クラスタとしてはこれもかなり熱いカードです。
なんなら貴顕廊一家みんな《骨への血》と相性がよい。

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《焼却するもの、ジアトラ》

土建屋を率いる伝説のデーモン・ドラゴン。
小学生男子が好きそうな部族の組み合わせですね。私も好きです。

自分の終了ステップに他のクリーチャーを《投げ飛ばし》して、宝物を3つ得ます。・・・3つ? なんて?

6マナとやや重めの統率者ではありますが、1度動くことができれば次の統率者税ぐらいは余裕で支払えます。
バーン能力が相手の顔に飛ばせるのもあり、詰め性能も高めです。

《フェイに呪われた王、コルヴォルド》とは兄弟ではないかと思うほど強いシナジーを発揮します。
急に3~4枚引く権利を得つつ、最後には巨大化したコルヴォルドを投げてゲームが終わることもあるでしょう。

あと、おそらく《一族の暴行》を相当うまく使えるやつです。
やってみる価値ありますぜ。

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《ドラゴンの打擲、オーグニス》

4/3/3速攻という最低限のスペックに加え、速攻クリーチャーが攻撃するとその数だけ宝物を生むという刺激的な能力を持っています。

宝物はタップ状態で出るため、そのまま除去や《エンバレスの宝剣》に繋ぐことはできませんが次ターン以降の動きをとてもパワフルにしてくれるでしょう。
1~3マナ域を速攻で固めて大量の宝物を出すのもよし、マナクリから3ターン目オーグニスでテンポ掴むのもよし。
《跳ね橋》《暴君潰し、サムト》を併用すれば、攻撃するクリーチャー全てが宝物を持って帰ってきてくれます。

速攻による畳み掛けと、宝物によるランプ。
2種類のスピードがうまく調和するデッキは構築難易度が高そうですが、それに見合うリターンはありそうです。

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《盤石、ミスター・オルフィオ》

攻撃時にクリーチャー1体のパワーを倍にするサイ。
4/2/4とサイズは控えめですが、自信に適用すれば4/4/4と中等なスペックになります。

「あなた」はコントローラーを指しているため、ミスターが殴る必要はありません。彼が姿を現しただけで、味方は奮起してくれます。

出たターンに仕事を始められる統率者なので、《戦慄衆の解体者》《ラムホルトの勇者》など、パワーアップの価値がより高いクリーチャーを先に出しておきたいところ。

もちろん《グルールの呪文砕き》など回避能力のある生物や、《朽ちゆくレギサウルス》などどでかい生物との相性もgood。
まさに盤石なデザイン。

相手のクリーチャーを対象に取ることも可能ですが、あまり意味はないかもしれません。
《ファイレクシアの抹消者》+格闘で盤面をめちゃくちゃにしたり、相手から《巨人落とし》のようなカードを奪い取ったときに使えなくはないので覚えていて損なしではあります。

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《宴の結節点、ジェトミア》

伝説の猫・デーモン。もはやデーモンってなんだ。

自身を含めて3体以上の生物がいれば+1/+0と警戒を、6体でさらに+1/+0とトランプルを、9体いればさらにさらに+1/+0と二段攻撃を全体に与えます。

素で4/5/4と暴力的なサイズを持っており、4/6/4+全体へ警戒付与として振る舞うのは容易いでしょう。それだけで強いです。
6体のクリーチャーをコントロールしていれば、総打点は+2/+0修整×6体+自身の素のパワー5で17点は最低でも確保できているはずですので、ゲームを傾けるには十分です。
9体? 暴力ですよ暴力。《孔蹄のビヒモス》もびっくり。

《硬鎧の大群》《大集団の行進》など、クリーチャーを並べるのは得意なナヤカラーですので、妨害を考慮しなければ6体ぐらいは余裕で並びますし、凄まじい打点を出すでしょう。

逆説、全体除去にはめっぽう弱いのはもちろん、攻撃を仕掛けたタイミングでジェトミアを除去された結果、弱体化したクリーチャーたちは打ち取られ・・・というパターンも十分ありえます。
きっちり守れるカードを入れるか、速攻持ちなどで切り返せる構築が必要になりそうです。

早く出しても自身の打点でダメージを稼ぎやすく、後半に場が整ってから出しても強力な修正を与えられます。
よって、ゲームテンポの管理はしやすい統率者でしょう。
ナヤカラー期待の新星です。

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《ジェトミアの情婦、ジニー・フェイ》

誤訳が疑われている人。いやまあ、ストーリーどころかスケッチだけ渡されて翻訳作らざるをえない環境かもですし・・・知りませんけど。

「トークン」を生成するとき、それを犬か猫に変えて出してもよいという能力を持ちます。
その適用範囲の広さは、既に《リスの将軍、サワギバ》が証明している通りでしょう。
数が出やすい血・トークンや、継続的に供給できる《アーデンベイル城》の兵士など、相性が良いものは沢山あります。

3/1警戒の犬は《遵法長、バラル》や《失われた神々の僧侶》のようなシステムクリーチャーを突破しやすいサイズで、そして、とても可愛いです。

2/2速攻の猫は急なリーサルを作り出す可能性を秘めており、お互いに常に意識してゲームを進めねばならないでしょう。あと、すごく可愛いです。

ルール的な話をするとトークン生成を置換する能力は、そのトークンを生成するテキスト内で指定されている情報をコピーします。
「攻撃している状態で出す」「タップ状態で出す」などの性質ですね。
特にニューカペナにはタップ状態で宝物を出すカードが一定数存在しているため、速攻猫ちゃんを出してリーサルにゃ! と思ったらタップ状態で出てきて・・・なんてことが無いようにしましょう。
「しまった」のエモートだけでは解決できない問題があります。

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《舞台座一家の料理人、ロッコ》

伝説の料理人。
余談ですが、ストリクスヘイヴン統率者セット収録の《料理長、ギヨーム》は邪術師でした。
《アスモラノマルディカダイスティナカルダカール》はウィザードです。
MTG的には料理人は魔法職で、ロッコは緑が中心色の料理人なのでドルイドなのでしょう。

ナヤカラーの3マナを火種として、《破滅の終焉》のようなクリーチャーサーチ&踏み倒しをすることができます。
唱える必要があるので、呪文のコピーを作成してズルをすることはできませんが《パンハモニコン》《石成エンジン》などでETBをコピーすることは可能です。

火種3マナ+Xマナ以下の生物というのはなかなかに重く、除去が欲しくて《スカイクレイブの亡霊》などを持ってくるにも6マナ、巻き返しのために《長老ガーガロス》などを探すにも8マナほどかかります。
統率者税がかかるようになるともっとかかりますね。
幸い、白に《群れの番人》(※出来事:安全への導き)のような救出系カードがいくつか存在するので連打したい場合はその辺りを使いましょう。

《語りの神、ビルギ》《にやにや笑いのイグナス》コンボを探したり、いっそ11マナの統率者として《孔蹄のビヒモス》を呼ぶ専用機にするなど使い方はいくつか考えられます。
2回目以降がとても重いので、ある程度狙いを絞った構築の方が使いやすいかもしれません。

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【破:Ⅱ】ニューカペナの統率者たち:それ以外


《希望の源、ジアーダ》


伝説の天使。
ストーリー上でも重要な役割を果たしており、打倒ファイレクシアにおけるまさに「希望」となるのかもしれない少女です。

2/2/2飛行警戒という優秀なスペックに加え、天使専用の白いマナクリ、後続の天使がどんどん強化された状態で出てくるという強力な天使シナジーを持っています。

警戒を持っているため殴った後にマナを出すこともでき、かなり強気に動くことができます。
惜しむらくはヒストリックのおける天使の絶対数でしょうか。
通常の構築では《正義の戦乙女》を2体出すムーブや、《軍団の天使》を連打するのが非常にパワフルですがハイランダーだとプレイアブルな天使はそう多くありません。
最低でもそこそこの飛行クリーチャーではあるので、ジアーダがいるなら使えると認識できなくもないでしょう。
4/2/4飛行絆魂の《暁の熾天使》が、4/3/5+後続強化に貢献になるなら・・・と思えるかはプレイヤー次第な印象です。

とはいえ大変軽い統率者であり、マナファクトも絡めて重い天使にアクセスしにいくのも、おなじみ《エスパーの歩哨》《スレイベンの守護者、サリア》を絡めたヘイトベアー戦術を狙うのも可能です。
たかが小娘と侮っていると、足元をすくわれるかもしれません。

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《路上芸術家、エラント》

1/0/3瞬速防衛速攻と能力マシマシに、唱えていない呪文(たいていはコピーした呪文のことです)をコピーできる能力を持っています。テクニカル。

呪文を唱える+なんらかの方法でコピーする+エラントの起動に2マナ払う、の手順が必要であるため、1マナ統率者ではあるもののかなりのマナ喰い虫です。
また、青は呪文をコピーするよりも「生物のコピーを生み出す」「アーティファクトのコピーを生み出す」が得意な色なので、青単色で呪文をコピーするカードは意外と少なかったりします。
《デミリッチ》《永遠神ケフネト》のように、「コピーを唱える」カードもあり、これらはエラントの対象外。残念。

《ミラーリ予想》《発展の暴君、ジン=ギタクシアス》によって作られたコピーをさらに増やせば勝利が近づくため、青茶ランプのようなデッキがオススメです。
スペック自体はかなり面白い性能をしているため、統率者ではなく他の多色デッキへの就職も見込めるカードでしょう。

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《トラブルメーカー、ジャクシス》

《鏡割りのキキジキ》のような能力を持った伝説の人間。
コストとして色マナ、タップに加え手札1枚を要求されますが、トークンには奇襲の共通テキストである死亡時1ドローがつくため、タイミングのずれたルーティングのような挙動を起こします。

また、自身も奇襲持ちのため3マナ+1枚ディスカードで唱える、一時コピー呪文のようにも振る舞えます。
だんだん統率者税がかかってくるブロールでは奇襲連打はしたくないですが、逆に後半最後の一手をこれで詰めるのもありかもしれません。

組んで強いのはやはり《戦闘の祝賀者》でしょうか。
手札とマナを要求するため無限にとはいきませんが、高いプレッシャーをかけられます。
《ゴブリンの闇住まい》《黄金架のドラゴン》《栄光をもたらすもの》など、重いところまでみればコピーを作りたいクリーチャーは沢山存在します。
基本的に伝説ルールの影響は受けるものの、キキジキと違って伝説のクリーチャーのコピーも成できます。《燃え立つ空、軋賜》などは狙う価値があるかもしれません。

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《異端の法務官、ウラブラスク》

ニューカペナに現れた赤の法務官。
自分には赤らしく衝動的ドローをというバフを与え、相手にはドローが一度だけ衝動的ドローになってしまうデバフを与えます。
話題の《ドラニスの判事》とのソフトロックについては、当然ですが判事はヒスブロ禁止カードなので出張しても成立しません。
これまた他デッキへ出張しての話ですが、《洗い落とし》の対象が増えたりはします。

しかし、赤単では成立しないコンボがあることを差し引いても、引いたカードを構えられなくなるのは嫌らしい能力です。
魂力やサイクリングなどは打てなくなりますし。
対戦相手の行動パターンを縛りつつ、こちらは衝動的ドローの恩恵を受けて好き放題に暴れましょう。

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《華やいだエルズペス》

ウキウキしているエルズペス。
ペスらしいクリーチャー強化は、能力語カウンターを使って柔軟に動けるモードとして実装。
小マイナスは白らしく、生物はもちろん置物や土地も持ってくることができる能力に。ただし出せるのは3マナ以下。
奥義は3/3飛行×5体。5マナPWの奥義としては小ぶりですが、出した2ターン後に打てるテンポが魅力的です。

プラスがクリーチャーがいないと効果を発揮しなかったり、小マイナスは土地も対象なので空振りこそしづらいものの不確定的であったりやや小さくまとまっている印象です。
ただ、《アダントの先兵》のような場持ちの良いクリーチャーを多く採用したり、《払拭の光》系エンチャントを優先的に入れるなどの工夫で十分使いやすくできそうですね。

白のグッドスタッフデッキの顔として十分戦えるでしょう。

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《狩りに出るビビアン》

すっかり緑のPW代表の1人になってきたビビアン。
ニューカペナの喧騒で荒立っているのか、今までのビビアンよりも強い生物を求める能力になっています。

1つ目の能力はいわゆる《出産の殻》能力です。
《次元縛りの共謀者》《守護フェリダー》を絡めた噂のコンボは、MTGアリーナには未実装のため普通に強い生物を探す用途で使うことになりそうです。
《再利用の賢者》《意地悪な狼》《巨大猿、コグラ》あたりは緑単でもすんなり入るカードでしょうか。
多色統率者への採用を考えるなら、《灯の分身》《悪夢の番人》が絡むと面白いことになりそうです。

2つ目の能力は切削する《暴走の先導》
本家と同じく、2枚引けば上々で3枚以上は豊作といったぐらいの期待度でしょうか。

3つ目の能力は4/4トークン生成。そこそこ大きい。
忠誠度の消費が少ないのが特徴で、マイナス能力からスタートしやすいのが嬉しいですね。
他の能力がプラス能力2種のため、小マイナスを打っても奥義が遠ざかりません。ただ奥義が無いだけともいいます。
サイは警戒もトランプルも無いので、そこだけ注意しましょう。

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《敵対するもの、オブ・ニクシリス》

今回のヴィラン枠であり目玉カード、オブ・ニクシリス。
犠牲Xを持ち、生物1体を生け贄に捧げて出すことでもう1体オブ・ニクシリスが生えてきます。

3ターン目にPWが2体出てきて、ライフか手札を詰めにくるプラス能力を連打するのが強いのは噂になっている通りですね。

ヒスブロにおいては、1~2ターン目に何か生物が出てきて3ターン目にほぼ確定でニクシリスが出てくるというムーブを非常に再現性高く実行できるため、非常に強力な統率者候補だと思います。
使う側はニクシリスをぎっちり守れば勝てる妨害を、対処する側はちゃんとニクシリスを落とせるハンドキープを心がけましょう。

初動は1~2マナで雑に死んでもいいクリーチャー全般と高相性です。
《朽ちゆくゴブリン》、《ラゾテプの肉裂き》あたりは雑に殺してもブロッカーを残しやすいです。
忠誠度の高いニクシリスを最速で作りたいなら《繋がれた粗暴者》が一番丸いでしょうか。
だいぶギリギリですが、2/4/3防衛ぐらいの気持ちで運用することはできると思います。

犠牲できる分には非常に強いですが、更地から返すPWとしてはやや物足りないのがやはり3マナPWといったところ。
後半戦は《戦慄衆の将軍、リリアナ》などの強力なカードで制圧したり、《アクロス戦争》で奪ったカードを犠牲にするなどして上手く立ち回りたいところです。

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【求】ニューカペナの注目カード

注目カード:白

《市民の鉄梃》

相性の良い統率者:
《恐れなき探査者、アキリ》《夢の巣のルールス》

《打ち壊すブロントドン》のような動きをする装備品。
1/1とはいえ市民が残るのは嬉しいところ。
クリーチャーに鉄梃を投げつける能力を付与するので、装備クリーチャーを除去されるとテンポロスが大きいことには注意しましょう。

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《魔道士の従者》

相性の良い統率者:
《軍団のまとめ役、ウィノータ》《宴の結節点、ジェトミア》

3/3/2のサイズに加え、ノンクリ呪文限定の《マナの税収》内蔵1/1ウィザードがついてきます。
見えている1マナ要求カウンターは圧としては弱めですが、ブリンクするデッキや、最速全体除去さえ凌げば殴り勝てる気力のあるデッキではかなりのやり手だと思います。

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注目カード:青

《公共の敵》

相性の良い統率者:
《ビヒモスを招く者、キオーラ》《星界の大蛇、コーマ》

エンチャントされているクリーチャーが全員の敵となり、そのプレイヤーが狙われるようになります。
いかにも多人数戦向けの政治カード・・・でもありますが、「対戦相手の全クリーチャーに攻撃を強制させるカード」はMTGアリーナ実装数がかなり少なく、しかもこれが最軽量です。
青は《追われる鯨》《釣り亀》がともに7マナ。
他は《アクロス戦争》(赤)と《ドゥームスカージ、カルダール》(赤黒)がともに4マナです。

シミック・モンスター系のデッキであれば相手のクリーチャーを打ち取りつつ、返しで相手のライフを削り切ることも狙えるでしょう。

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《とんずら》

相性の良い統率者:
《溺神の信奉者、リーア》、《星の大魔導師、ヴァドリック》

青の新しい1マナ防御札。
フェイズアウトであるため、全体追放の《絶滅の契機》など呪禁やプロテクション付与ではかわせないものからも身を隠すことができます。
追加の+1/+1カウンターも嬉しく、1~2ターン守り切ればゲームを歪められる統率者全般での活躍が期待できます。

《証人保護》

1マナになった《カズミナの変成》
FIREの足音を感じます。

名前を変えるのは複数の伝説のクリーチャーに付けた場合などに意味をなしますがハイランダー構築では無意味に近いでしょうか。
緑白の市民に変えるのもリミテッドだとうっかり市民シナジーを与えたりしそうですが・・・せいぜい信心がずれこむぐらいだと思います。

ともかく、だいたい1マナの《蛙化》《カズミナの変成》なのでこれらを入れていた人は入れ替えを進めましょう。

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注目カード:黒

《受難の天使》

相性の良い統率者:
《悪魔王ベルゼンロック》《死の頂点、ネスロイ》

ダメージを2倍切削で肩代わりする天使。
デッキ枚数100枚のフォーマットのため、60枚も残っていれば30点分の肩代わりをしてくれます。
殴り切られるタイミングでの切り返せしで使えると強力です。

また、黒が命を払う時はライフルーズが多いのですが、《真夜中の死神》《戦慄衆の指揮》など、一時期ダメージで命を支払うものが登場しています。それらとの組み合わせも強いでしょう。
※《戦慄衆の指揮》は、ダメージを受けてから生物とPWを蘇生するため、蘇生対象にこれを選びつつ、ダメージを受けないように・・・はできません。注意しましょう。

一方、特に護法や呪禁もない5/5/3飛行のため、長期間の維持にはあまり期待ができません。
また、およそ30点~40点程度の疑似ライフができるだけで、無敵になっているわけではありません。
《孔蹄のビヒモス》などはライブラリ全てを吹き飛ばすでしょう。

《真実の抽出》

相性の良い統率者:
黒、赤黒、青黒の統率者全般

黒のエンチャント触れるシリーズ、何弾目かのカード。
今回はハンデスとの抱き合わせです。
前半はハンデス、後半はエンチャ布告が生きやすいデザインですね。

マナファクトが強いゲームでアーティファクトをハンデスできないのが大変痛くもあるのですが、それでもエンチャ触れるカードの絶対数が少ないので紹介しました。

《無許可の発送》

相性の良い統率者:
《苦悶の占い師、クェザ》《薄暮薔薇の棘、ヴィト》

犠牲3の付いた《魔性の教示者》
こぼれ話ですが、実はMTGアリーナには《魔性の教示者》そのものは収録されていません。
《悪魔の教示者》(※ヒスブロ禁止)、《不気味な教示者》《首謀者の取得》などがあるためさして問題はないのですが。

犠牲3はそれなりに重くはあるのですが、2枚サーチは魅力的です。
2枚コンボのカードを探してもいいですし、統率者と1枚コンボになるカード+打消しやハンデスといった動きも可能です。

《血生臭いスパイ》

相性の良い統率者:
《フェイに呪われた王、コルヴォルド》、《傲慢な血王、ソリン》

費用1マナのサクり台で、諜報1ができるカード。
ハイランダー構築のヒスブロでは墓地のマナ総量の種類を数えるカードは達成しやすく、マナ要らずの《アイ・オブ・ヴェクナ》、または1点重い《ファイレクシアの闘技場》のように振る舞えます。
威迫・絆魂の組合せも嬉しいですね。

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注目カード:赤

《輝く備蓄品》

相性の良い統率者:
《星山脈の業火》、《青銅血のパーフォロス》

マナファクト枠。
今回は無色にマナリスっぽいカード無いんですよね。
土地に3色のマナを出す能力を与えるコモン生物サイクルが存在し、宝物を扱うカードも多いので、といったことでしょうか。
地味に宝物の基本効果である「タップ+生け贄で好きな色のマナ1つを加える」を持たない宝物でもあります。

基本的には赤しか出ないマナファクトですが、生け贄にしたときに隠匿カウンターにため込んだマナを放出できます。
2マナ以上加速できるようになるのは、増殖などを用いない場合は2ターン後からのためビッグレッド系の統率者と相性が良さげです。

《顔壊しのプロ》

相性の良い統率者:
《厚顔の無法者、マグダ》、《指名手配の殺し屋、ラヒルダ》

相手に戦闘ダメージを与えると宝物を1つ出し、宝物を衝動的ドローへ変えることもできる人間。
2ターン目に殴るクリーチャーを出すデッキ全般と相性が良く、マナスク・マナフラの両方を支えてくれます。

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注目カード:緑

《装飾庭園を踏み歩くもの》

相性の良い統率者:
《世界を掘る者、ファイラス》、《太陽の化身、ギシャス》

たまに出てくる、おまけつき3マナランパン。
土地が7つあると動き出す恐竜がついてきます。

条件を満たさないと攻撃どころかブロックにも参加できないので、恐竜は基本的におまけと割り切った方がよいかもしれません。
もちろん、機体への搭乗や《不屈の神、ロナス》、今回収録の《八百長試合》の条件達成には貢献してくれます。

土地を伸ばしたいデッキにはいくらでも欲しいタイプのカードです。

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注目カード:多色・無色

《策謀の故売人》

相性の良い統率者:
《空を放浪するもの、ヨーリオン》《現実の設計者、タメシ》

戦場にあるカードの起動型能力を奪い取る市民。
忠誠度能力も起動こそできませんが、奪っている間は起動させません。
《真髄の針》《魔術遠眼鏡》のないヒスブロでは強力なPW統率者キラーカードとなるでしょう。
《眷者の神童、キナン》なども動きづらくなりますし、《騒々しい写本、コーディ》《湖に潜む者、エムリー》などはめちゃくちゃ止まります。
なお、《スランの医師、ヨーグモス》はプロテクション人間なので残念ながら止められなかったりします。

奪った起動能力の色マナを好きな色で払える能力は、基本的には相手の能力を奪う前提ゆえのデザインですが時に変なコンボも起こします。
例に挙げた《現実の設計者、タメシ》+《宝物庫》のエンジンを無色マナで賄ったりできるので、いろいろ試してもよいかもしれません。

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《解脱の魂》

相性の良い統率者:
《不屈の巡礼者、ゴロス》、《伝承の語り部、チュレイン》

《テラストドン》
っぽいアバター。
青白を含んだことで、クリーチャーも対象にできるようになりましたが、代わりに生成するのも3/3飛行と強くなってしまいました。

7マナと重いですが、相手の脅威を最大3枚処理できるのは魅力的です。
過剰な宝物や手がかりなどを戦力にできる点もグッド。

余談ですが、《テラストドン》的でもありますが《駆り立てられた》シリーズにも近いんですよねこのカード。
5/7というサイズは天使1体には勝てますが、2体にはギリギリ競り勝ち、3体相手では1体倒すのが関の山という、大変妄想が膨らむカードです。
ド派手でありながら、バントカラーの防御的な側面も示された面白いデザインだと思います。

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《豪火を放て》

相性の良い統率者:
《転生するもの、デアリガズ》、《騒々しい写本、コーディ》

じみじみ増えてきた、余剰のダメージを無駄にしない系統のカード。
4マナ7点はまぁまぁ確定除去で、加えて置物破壊できる可能性まで秘めています。

色拘束は厳しいですが、統率者やマナクリを焼きつつマナファクトを割れたりするので腐らない1枚。
緑を含んでいるのでエンチャントにも触れられるのが嬉しいですね。

注意点として、クリーチャーやPWにダメージを与えられなければ立ち消えしてしまうため置物破壊もできないことには気を付けましょう。
あくまでついでに壊せちゃうだけと認識するのがベターです。

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《未認可霊柩車》

相性の良い統率者:
特になし。墓地対策がしたい人に。

墓地対策業界の新たな期待の星。
ヒスブロの墓地対策は土地スロットに仕込める《ボジューカの沼》《屍肉あさりの地》、ドローにもできる《大祖始の遺産》《魂標ランタン》などが使いやすいですが、これもかなりのやり手。

1ターンに2枚は特定のパーツを引っこ抜きたい相手には十分刺さると思いますし、コントロールの《アズカンタの探索》反転などもかなり足止めできます。
溜めるスピードが速い《常智のリエール》などを相手にするときには物足りないかもしれません。

3回も追放すれば搭乗2・6/6の機体になるのが大きく、「どうでもいいカードを墓地から追放する」ことにも価値があるのは嬉しいですね。

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《ジアーダの贈り物、ラクシオール》

相性の良い統率者:
《サヒーリ・ライ》、《試練を超えた者、サムト》

毎回ユニーク武器を持ち換えてない? と噂のペスの今回の一品。
PWにも装備でき、PWを「PWタイプを持たない生物」にすることができる装備品です。

カウンターの分の修整値を与えますので、何も乗ってない生物につけても何の効果も発揮しないことには注意が必要です。
それなりにカウンターが乗るデッキで使うか、もしくはやはりPW統率者で使うカードになりそうです。

噂の《サヒーリ・ライ》との無限コンボですが、ヒスブロでもやろうと思えば実現可能です。
《無謀な炎織り》《賢者街の住人》《竜火花の反応炉》《冠滅ぼしのガドラク》など、無限サヒーリ入れ替わりに意味を持たせることができるカードは少なくありません。

どうやってパーツを揃えるかに難はありますが・・・《現実への係留》《発明品の唸り》《厚顔の無法者、マグダ》などでしょうか。
オススメはマグダです。ガドラクとラクシオールにアクセスでき、無限宝物から《星山脈の業火》+《峰の恐怖》とか持ってきてそのまま勝てます。

だいぶラクシオールそのものの話から逸れてしまいましたが、今回のペスも含めて「自分のクリーチャーを強化するPW」や「忠誠度の上がりやすいPW」全般と高相性なので積極的にPWパンチを浴びせに行くのも勿論アリだと思います!

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【A】おわりに


今回はニューカペナの注目カード紹介でした。
これまで数の少なかった3色統率者が一気に増えてにぎやかになりますね。
色々試せていなかった組合せをやってみたいところです。

最後に、note以外の活動を紹介します。
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