秒針の音のしない時計

もう38年前の話。
小学生の頃、双子の友達がいた。
幼稚園も一緒で新しい小学校に行った仲間だ。
その双子が大好きだった。
いつも遊んでた。
双子の家にはおばあちゃんが別室にいつもいて、おばあちゃんが物凄く怖かった笑
まぁ何しても怒られる。
姿勢が悪くても怒られる
食べながら喋っても怒られる
まぁ自分が悪いのだが笑
いつも双子も正座しておばあちゃんの話しを聞く

ここにいてもいいといつも言ってくれて
私はいつもそこにいた気がする。

秒針の音のしない時計。
『音の気になる人がいるからね』と
昔ながらの木の色の濃くなった部屋
古いながらも綺麗に拭きあげられた床
手作りのクッションや編み物のファブリック
そこは助産院だった。

双子は私がいじめられて(本人気づいてない)も
『スーパーヒーローだから』と私のそばに来てくれて
優しい人たちでした。
あの怖いおばあちゃんの孫だ
そりゃ正義感も素晴らしかったんだなと
今ならわかる。

会いたい人ばっかだな🥺


大人になって超有名な助産師だったと知る。
日本で一番
いや世界で一番かもしれない。
そんで自分が子供を産んでおばあちゃんの凄さを知る。

今頃になって秒針の音のしない時計の意味がわかる。
なんの話をしたのか
その時計の話しか覚えていないけど
あの空間にあの双子とあのおばあちゃんと入れた時間は私の人生の中でかなり重要だと思ってる。

双子の一人は助産師になったとネットで読んだ。
(調べてごめん。会いに行こうと思ったんだ。コレ読んでたら声かけて。)

もうおばあちゃんはこの世にいないけど
また双子とあの怖いおばあちゃんの話ができたらいいなと忘れないように書く。

生きてるうちに必ず会いに行く。



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