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何よりもいやなこと

朝から思う通りに行かない。

仕事終わりにデートだというのに髪型が決まらず、
まつ毛も上がりきっていない。
何度もやり直しているうちに、
遅刻ギリギリになってしまった。

思えば昨日からそうだった。
温かい飲み物を買おうとして冷たいものを買ったり、
食堂のお茶を零したり、
普段は絶対しないどうでもいいミスをしたり、
必死で作ったExcelファイルを消したり。

マスカラを目に刺したときは思わず笑ってしまった。
ちょっと、いや、だいぶ痛かった。

原因は分かっている。
毎月の周期でなるものだから。

この時期はなんだかポヤポヤするし、
注意力が散漫になるし、
なんでもないことに怒鳴りたくなる。

多少は体質もあるし、仕方無いことなのかもしれない。
でも、何よりその「体質」に負けてしまう自分に、
何よりも1番腹が立つのだ。

女性に生まれて良かったことなんて、
服が可愛いことと、化粧をしても
偏見の目で見られないことくらいしか無い気がする。

力は弱いし身体も小さい。
月1で免疫が下がり体調も崩す。
日々、何かに怯えていないと身を守れない。

というか、単純に男性が羨ましい。
筋肉質で背が高くて。
良い歳の取り方をした男性は本当に格好良い。
来世では渋いスーツが似合うおじさまになりたい。

でも、世の中には自分の性別を盾にとり、
なんの根拠もなく威張る人がそれなりにいる。

何より昨今は、男性VS女性の構図を
頻繁に見させられている気がする。
SNSでそれを煽る人がどんどん出てくる。
もうおなかいっぱいだ。いい加減にして欲しい。

自分は、人間的に好きだと思ったら
性別など関係なく好きになっちゃう方だ。
実際に人間相手の初恋は
とっても魅力的な女の子だった。

現在、多様なセクシャリティをもつ人たちが
日本でも認知されつつある。
むしろ、私たち若い世代には
とても身近なことになっていると思う。

そして、同じセクシャリティに分類されていても、
個人単位で見るともっと多様だったりする。

皆、大変なことは同じかもしれないし、
ぜんぜん違うかもしれない。

それなのにまだ、男性がとか女性がとか、
言い続けているのはナンセンスでは無いのだろうか。

自分はこうです。で良いと思う。


......それで良いと思うんだよなぁ。
どうして神様は雌雄を分けてしまったんだろう。
全ての生き物が両性具有だったら良かったのにね。



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