スクリーンショット_2018-12-12_0

あひる組がHWC2018へ出場するために行った9つのこと

総文字数:約4500字 想定閲覧時間:10分


・はじめに

2018/12/8(土)にHADO WORLD CUP2018が開催されました。
本大会は日本から8チーム、海外から6チームの計14チームが参加し、HADOの世界一を争う大会です。
そして、本大会に我々思考行結-あひる組-(以下、あひる組)も日本代表の1チームとして参戦しました。

我々あひる組の結成は2018年のGW。
つまり、約半年でW杯の切符を手にした訳です。

強豪チームが犇く予選大会を短期間で抜けるために我々が何を考え、何をして来たか。今後HADOを始めるプレイヤーにとって有益な情報になればと思い、執筆しました。
※読者のターゲットはビギナーズ層という点にご留意ください。

-----
これまで何年もHADOを続けて来た先輩プレイヤーに半年で追い抜く。
そのために何をすべきか?
当然プレイ時間では追いつけないため、頭を使って効率良く上達し、効果的な戦術で勝利を掴むしかありません。
-----

今回は前者、効率良く上達するために行って来たことにフォーカスし、執筆します。
※あひる組の基本的な戦術・作戦の大半は私が考案しておりますが、そちらについては本稿が好評であった場合、執筆を検討します。

・目次

<個人編>
その1.習うより慣れる
その2.明確な目標設定
その3.慣れたら習う

<チーム編>
その4.臆せず上位の大会に参加
その5.各人の役割の明確化
その6.負けられない相手の設定
その7.チーム連携手法の明文化
その8.プレイの心象/戦績の乖離解消
その9.練習結果のフィードバック

・内容

その1.習うより慣れろ
HADOは実際に体を動かすスポーツです。
当然理論だけでは上達しないので、まず始めにやるべきことは試行回数を重ねること。触れる時間を増やすこと。となります。(あたりまえですね…)
我々はチーム結成後、次週から週2〜3はコンスタントに練習していました。
※当時は会社帰りに行きやすいVREX渋谷店を利用
また、クライマックスシーズン中は週5程度の頻度で練習をしていました。

その2.明確な目標設定
次点で行うことは分析です。PDCAサイクルでいうCでしょうか。
ありがたいことにHADOは公式アプリHADO Connectを利用することで、ヒットレート/チャージタイム等のゲーム時のプレイヤーの挙動を数値として可視化することが出来ます。
そして、私が目標設定における重視した指標はエンプティタイム/チャージタイムでした。エンプティタイムを短くすること/チャージタイムを長くすることは、攻撃可能時間の増加に直結するためです。
 - エンプティタイム:10秒以内
 - チャージタイム:50秒以上
上の数値は一つの指標であり、かつ私自身未だに安定して達成できていません。しかし、目標設定をしゲームに臨むことで、振返りがしやすくなりプレイの改善に活かすことができます。

その3.慣れたら習え
1、2を実践することで、プレイの質は自ずと向上するはずです。
しかし、目標のスコアに届かない/自分の理想のプレイスタイルに届かない。そういった悩みが出てくるのではと思います。
そうなった場合どうするか。その答えは身近にいるトッププレイヤーが持っています。
上位のレベルで戦っているプレイヤーは自分の中にHADOに関する知識やノウハウを蓄積しています。そして、幸いHADOというコンテンツはまだクローズドな環境にあり、トッププレイヤーとビギナーズ層の距離感が非常に近いです。つまり、上達するための答えを持っている人と接する機会を容易に作れるということです。

我々あひる組にとって師匠にあたる人は、W杯で本人が語っていたようにヒュブリスの前P選手だと感じています。ビギナーズ時代にはよく練習に付き合って頂き、更に練習後には各人へプレイの振返りをして頂いていました。

また、それ以外ではあひる組メンバー各々が目指すべき選手像を設定し、その理想像に近い選手にヒアリングをしていたのでは?と感じています。
(私は前P選手以外だと、わちゃわちゃ☆ピーポーのD選手にプレイのコツを聞いていました。)

質問の仕方は多種多様だとは思いますが、トッププレイヤーの方々は気さくに答えてくれる方が多いです。是非積極的に教えて貰いましょう!
※トッププレイヤーと言えるかは微妙なところですが、あひる組メンバーであればいつでも相談に乗ります!


ここからはチームレベルでの話となります。

その4.臆せず上位の大会に参加
我々あひる組が初めて参加した大会はAdvance Cup#1でした。
タイミングの関係で、ビギナーズ杯よりも先んじてアドバンスに出ることとなりました。
大会にはANATSUCHI(当時は“あなたって時たま土の香りがする”)やシャケーザ新鮮隊等、昨年W杯に出場していた上位チームも参戦していました。

結果は予選ブロック敗退。しかし、我々のHADO界における強さの位置付けを理解するには最も手取り早い手段でした。
また、勝てた試合もあり、かつ負けても善戦できた感覚はあったため、自分達の戦いができれば勝てる。まだ伸び代はあると認識する事が出来ました。

そして、当時トッププレイヤーとの接点が少なかった我々にとって、大会で試合を重ねる事で戦術やスキルを盗むことも出来ました。

最近HADOを始めた方/これから始める方は2019年春に開催されるスプリングカップ予選に是非出場してみてください。上達スピードが変わると思います。

その5.各人の役割の明確化
短期間で勝ち上げるためには、各人の能力を平準化させず、尖らせる必要があると考え、役割を特化させました。結成当初の4名の内3名の役割を一例として以下に記載します。
 ・ 【しょー】前衛アタッカー:打てる球は全て攻撃に使い、キルを取る
 ・ 【よね】タンク:シールドを展開し、味方が戦いやすい環境構築をする
 ・ 【雨蜂】後衛サブアタッカー:球数を出し、自身でキルを取り、かつ前衛のサポートをする
このように各人のやるべきことを明確化したため、その分野を極める事ができ、結成3ヶ月時点のサマー予選の際には、残り1枠をかけて戦えるほどの力をつける事が出来ました。
クライマックスシーズンが始まってからは、基礎力向上のため、全員最低限のスキルアップ(ヒットレート向上/チャージ時間向上/回避力向上)に努めましたが、当初特化させた能力は今でも活きており、あひる組の力の根幹となっています。

その6.負けられない相手の設定
本選に出場するためには、限られた出場枠を勝ち取る必要があります。
勝ち取るためにはどうするか。それは、絶対に負けてはいけない相手を設定する事です。
基本的に本選出場は8枠。そして、その8枠は現状自分達よりも上位のチームで埋まっている。逆に考えれば、8チーム中どこか1チームより強くなれば本選出場を叶える事が出来ます。これもまた2.目標設定と同様です。
また、当然前回本選出場を決めていないチームに負けることは許されません。最低でもこの2つが絶対に負けてはならない相手となります。
スコープを設定する事で、やるべき事が明確になり、該当チームと練習する際はより熱も入リ、効率的な練習とする事が出来ます。

その7.チーム連携手法の明文化
少し話が飛びますが、私はHADOにおいて最も好きな対戦形式は3on3です。
何故ならチームの連携を活かすことで、格上相手を倒せる可能性が最も高い対戦形式だからです。
個人技も勿論重要ではありますが、チーム力の比重が高いと感じています。

話を戻します。
ではそこで、チーム力を高めるためにはどうすれば良いのか。
それは各戦況におけるチームとしての立回りを明確にする事です。

一例を挙げると、相手が5シールドを張ってきたときに、誰が割るか?
シールドの前にいる人か/後衛か/3人全員か...
答えはチーム毎にあると思います。しかし、各戦況における立回りについて全員が共通認識を持ち、かつシナリオ通りに動けなければ良い試合運びは出来ません

そのため、あひる組では攻撃の書/防御の書という2種のドキュメントを作成しました。このドキュメントにてチームとしての動きを明文化した事で、各人の頭にはどう動くべきかがインプットされています。

また、練習を重ねる毎に新しい戦況は生じてくるため、都度最適解について協議しました。

その8.プレイの心象/戦績の乖離解消
結成から2、3ヶ月も経つと自然と各メンバーの得手不得手が感覚的にわかってくると思います。(例:メンバーAは当てるのは上手いが回避が苦手等)
しかし、その感覚は本当に合っているのか?感覚値だけではわからない点は往々にしてあると思います。

そのため、そのギャップを埋めるべく、サマーシーズンが終わった段階で
 ・ アンケートによる各メンバーへの心象
 ・ HADO Connectデータからの各メンバーの戦績
を比較しました。

その結果がこちらです。

この結果より、各人のプレイを定評的に評価ができ、多少は心象と戦績の乖離を解消する事が出来ました。
そして、この情報もまた次点からの作戦立案のための情報として活用しました。
※評価の出し方については割愛します。

その9.練習結果のフィードバック
これはクライマックシーズンの予選通過後に始めたこととなります。
それまでも練習後のフィードバックは行っていましたが、直前に追加で始めたことは、各練習日の戦績(当日分のConnectデータ)のメンバーへの共有です。
(以下画像参照)

これの目的は
 ・ WORLD CUPのスタメンを決める
 ・ 一戦一戦の緊張感を高める
の2点です。

スタッツを提示・共有することで、同ポジションにおける活躍度合を比較できます。つまり、チーム内での競争力が高めることが出来ます。これにより、最後の追い上げが出来たと感じています。
今後の練習でもこれは取り込んでいきます。

・おわりに

ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございます。
目次読んで、ながっ!読む気おきないっ!おわりにだけ読もっ!と思った方はいいねだけでもお願いします←
次の記事書くモチベにつながります笑

長くなりましたが、振返った結果あひる組が行ったことはこの9つに集約されるかと思います。
言われなくてもわかってる!という事が大半になってしまったかも知れませんが、やるべき事を高密度でやる。これが最短で上達するための道ではないかと思います。

まだまだHADOは発展途上のスポーツです。
私の推測ではソシャゲのインフレがそうであるように、トッププレイヤーのレベルは半年後、1年後には更に進化しています。

ですが、本当にまだ発展途上です。
なので今から本気で取り組めば全然トップと渡り合える実力を身に着ける事が出来ます。

あひる組がそうなれたように、HADO界に新たな風を吹き込んでくれるチームが現れる事を心待ちにしております。

また、我々がトッププレイヤーにそうして頂いたのと同様に、新規のチームの方々の支援は積極的に行っていきたいと考えておりますので、是非お声掛けください。

以上となります。閲覧頂きありがとうございました。

                 written by 思考行結-あひる組- るひあ隊長


本記事を気に入って頂いた方、またチーム及び私個人を応援して下さる方はサポート頂けると嬉しいです。 サポート頂いた費用は練習費に活用させて頂きます。 Twitter:@ruhia_t