10/16 DAY#32 HBD & New Squad !!

今日のスケジュール
08:00 朝食 ボディスクリーニング
10:00 BKミーティング後ホテル出発
10:00 FWホテル出発
10:40 BKウェイト&ユニット
FWユニット&ウェイト
13:00 ランチ
13:30 メディアインタビュー
15:00 ホテル出発 PM練習
17:00 スナック
18:30 ディナー
21:00 スナック

今日も二部練。
しかしウェールズは本当良く練習する。
しかも練習内容は結構ハード。
走り込みは勿論、なんと言ってもコンタクト練習がハード。
見てるこっちが、うわぁ…ってなるくらい本気。
RWCのOJTとして去年の4月にSRのハリケーンズとハイランダーズにお供したけど、彼らは殆ど練習しなかった(笑)

1日の始まりはいつものルーティン。
ご飯食べながら予定を確認してるとS&Cのアシュビーがやって来た。

ア「ヘイ、ヤーマン！」
ラ「ハイ、ワッツアップ？」
ア「足のサイズっていくつ？小さいよな？」
ラ「え？うん小さいよ、26.5cmしかない(笑)」
ア「やっぱそうやんな。俺27やしスパイクあげるわ」
ラ「あ、そうなん？ありがとう。もらって良いの？」
ア「まだもう一足あるから大丈夫。シューズケースもあげる！」
ラ「ホンマ？やった！」
ア「全然オッケー、ちょうど良かったわ。後でアドバンスチームの時に持っていくわ」

何かよく分からんけどスパイク貰った(笑)
ラッキー。

そして次はシェフのアンドレ。

ア「ヘイ、ヤーマン。実は今日いきなりだけどお願いがある」
ラ「どんな事？」
ア「今日はXXXXの誕生日でバースデーケーキを作ってくれるベーカリーを探して欲しい」
ラ「今日の何時に必要？」
ア「ディナー中に欲しいから18:30にはホテルに届いてて欲しい」
ラ「わかった、頑張ってみる」

困った…いきなりアウェーで長短納期…
しかもデザインの注文付き！
頑張るって言ったものの…出来んのか⁉︎

どうしよう…

そうだ！

モ○えもん！

実は今回のTCCさんはMさんでは無かった。
というのもQFは4チームがここ大分での試合なので、大分には4つのグループが決められている。
Mさんがいるのは前回に利用したグループで、ホテルは杉乃井、グランドは実相寺。
今回はホテルは別府湾リゾート、グランドは野口原といった感じ。

今回のTCCさんも良い人でやり易いんだけど、Mさんが異常な程何でもやる人なのでややこしい系はMさんの方が対応出来る(笑)
という事で早速電話する。

ピロピロピロ♩
M「はい、ご無沙汰してます」
ラ「どうも！帰ってきました」
M「どうされました？」
ラ「実はカクカクシカジカでベーカリー探してるんです…まさかそんな事出来るところ有るとは思えないんですけど、Mさんならご存知じゃないかなーと淡い期待で電話しました(笑)」
M「なるほど！それは何とかしたいですよね！折角の誕生日だし。三軒程心当たりが有ります、確認して折り返して宜しいでしょうか？」
ラ「さすが！勿論です、お待ちしてます」
プープープー

10分後

ピロピロピロ♩
M「先程の件ですが、一軒でオッケー出まして」
ラ「マジすか？凄い！」
M「ええ、ただ一つだけ条件と合わない部分がございまして…金額がXX円となり予算オーバーしてました」
ラ「いや、それくらい大丈夫でしょ！」
M「そう仰って戴けると思ってましたので、こちらで既に発注し制作に入っております、向こう様も何せ時間が無いと仰ってましたので…承認前にGOかけてすいませんでした。もし予算承認頂けなくてもこちらで何とかカバーするつもりでしたので。すいません」
ラ「いやいやいや、超ファインプレーですよ(笑) 実は流石のMさんでもこれは無茶振りしたなぁと皆んなで話してたところでして…おみそれしました、こちらこそすいません！」
プープープー

何とまぁ、凄い人やわ…
この人は政治家の秘書とか向いてると思う(笑)
ミッションクリア！
ありがとうございました！
夜の楽しみが増えました！

そしてアドバンスでチームよりも早くグランドに着き、準備も終わりボールを触って遊んでたらDFコーチのショーンがやって来た。

シ「ヘイ、ヤーマン。アシュビーからスパイク貰ったか？」
ラ「はい、さっき貰いました」
シ「そうか、でどんな感じだ？」
　(ん？何の事？どんな感じって…)
ラ「あぁ、少しだけ大きいけど大丈夫です」
シ「それは良かった、じゃアップしろ」
ラ「え？！」
シ「今日の手伝いはシューとアレックにやってもらうよう言ってあるから」
ラ「え？だから？」
シ「今日はアタックディフェンスの時に練習に参加してもらう」
ラ「ええええーーー？！」
シ「ちゃんとアップしとけよ」

どうしてこうなった？
ふとアシュビーを見るとこっちを見て笑ってる…
コイツら昨日からそのつもりやったな…
昨日の時点でおかしいと思ってた。
けどまさかこんな展開になるとは！

フランス戦に向けてどうしてもセットプレーでのコンビネーションや動き方を練習で確認しておきたい。
という事でメンバーが足り無いので僕とアシュビーが相手役としてチームに入る事に！
帯同してからまともな練習もしてないし、走れるかどうかも分からなかったけどやるしか無い！
しかも折角のチャンスでもある。
ウェールズメンバーに混ざってラグビー出来る事なんて2度と無い！

早速アップ開始。
アレックとシューちゃんをはじめ、周りのマネージメントもニヤニヤとこっちを見てる。
お前ちゃんと出来んのか？って感じだろう(笑)
時間になりショーンとスティーブン両コーチに呼ばれ、僕にやって欲しい動きの説明を受ける。
そしていよいよアタックディフェンス開始！
DFでジョシュアダムスの対面に入る。
練習だし、タックル無しのホールドだし、アシュビーや僕がいるからそんなに真剣にコンタクトは無いだろうと思ってたら、いきなりガチで当たられた(笑)
その瞬間に僕の中でスイッチが入った。
考えが甘かった。相手は国代表、何でもない僕がそんな考えなら怪我する…
そこからはガムシャラに本気でプレーした。
当然レベルが違うので通用なんかしない。
でもそれは普段のラグビーでも同じ、相手が上手いから、相手が自分より大きくて強いからと言って途中で試合を辞めたりなんかしない。
とにかく自分が今出せる100%で勝負した。
あっという間に時間が過ぎていく…
1年経ったけど今でもその時の選手達のランコースやスピード、表情まで思い出せる位凄い夢見たいな時間。
ジョージノースにラッシュディフェンスで詰められてチョークされた時は殺されるかと思った(笑)

凄く楽しい時間が過ぎてあっという間に終わり。
息上がりまくりで脚攣りそう(笑)
ハァハァ言ってたらロビンコーチに呼ばれ、お前も今日はスクワッドなんだから円陣に入れ。と言われ一緒に練習を締めた。

アランがニヤニヤしながら近寄って来た。

ア「ヤーマン、ホンマにラグビーやってたんやな(笑)」
ラ「一応…でも代表選手って凄いですね」
ア「そら毎日ラグビーしてそれで飯食ってるからな」
ラ「はい、全部が凄かったです」
ア「でもさっきはあいつらよりお前の方が周りに声を掛けて1番コミュニケーション取ろうとしてたぞ」
ラ「いや、下手くそだし、初めて一緒にプレーするからそれだけは最低限しないとと思ってました」
ア「うぬ、それを見てお前はラグビーをやってるし知ってるんだとわかったんだ。お前もRWC2019 Wales training squadに入ったな(笑)」
ラ「ありがとうございます(笑) 良い経験になりました！」
ア「まだ終わりちゃうぞ？昼からもやるってショーンが言ってたぞ(笑)」
ラ「え？マジすか？！」

と言う訳でアラン様から正式にウェールズトレーニングスクワッドとして認められ、見事 2cap獲得しました(笑)

まぁ当たり前やけど、みんな上手い！(笑)
観客として観てる上手さもあるけど、対戦したり一緒にプレーしないとわからない上手さってあるんです。
プレーヤーにしかわからない部分ですが、それが桁違いに上手かった(笑)
走り込んでくるコースだとか、パス出す前の視線やら間合いとか、もう動作の全てが異次元でした！
他の皆んなにも色々褒めてもらい気持ち良かったです(笑)

という事で今日は僕はリエゾン業はお休みさせて貰いました。
(体はボロボロになりましたけど)
そしてディナーの時間。
練習時間が少し押したので皆んながチームルームに来たのは19時くらい。
そしてその前にチームルームにちゃんとバースデーケーキが設置されてました！

そう、今日はビッグスことダン・ビガーの誕生日！
そして素晴らしいケーキ！
こんなの見た事ない！凄かった！

朝から皆んなビッグスにおめでとう言ってたけど、改めて皆んなでおめでとうと祝う。
＊この振り返り日記では取り上げてませんでしたが、大津ではハドリー・パークスのバースデーでホテルからケーキのプレゼントもありました。

実は来週は僕の誕生日。
去年から誕生日はワールドカップ中にチームと居れる事を信じてたので、今週フランスに勝てばその願いが叶う…楽しみです。

そしてその後もまたマネージメントと隠れ家バーに行こうと誘われ3人で行く事に。
何故なら明日は練習オフだから(笑)
と言うのもフランス戦に向け、当日のベンチがどっちだとか諸々の決め事会議の為にアランと数人のマネージメントが東京へ行くからと、疲労が溜まってるからだとか。
しかし日帰り…アランはめちゃくちゃめんどくさがってた(笑)

結局隠れ家バーでガットランドとラグビーの話したり、アランにライオンズツアーについて話してもらったりして夜中までお付き合い。
でも僕はヘロヘロだったので酒もまわりベロベロになってしまってたのでした…

続く