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10/30 DAY#46 再会

今日のスケジュール
08:00 朝食 ボディースクリーニング
10:00 バス出発 AM練習
12:15 ランチ
14:30 バス出発 PM練習
16:30 スナック
18:30 ディナー
21:00 スナック

今日は二部練で僕はお昼に最後の刺繍をお願いしに御徒町へ行く。
毎朝45日間続けてきたいつものルーティンも後3日…
僕達3人は既に何年も一緒に仕事してきた様な仲になってて
朝のミーティングもただお喋りしてるだけ。
タスクによってやる人はほぼ決まってるし突発なリクエストも空いてる人がやる。
ミーティングやらなくても良いレベル(笑)
2人に会えなくなる朝がどうなるのか想像もつかない。

練習道具を積んで試合用のジャージも積む。
何だか今日はいつもより量が多い。
JRに聞いても何も言わない。
秩父宮に着いて練習の準備をする。

都会の比較的ど真ん中
伊藤忠ビルに見下ろされる誰もいないピッチ
少し水分を含んだ天然芝
差し込む眩しい日差しと日陰のひんやりとした温度差
僕がボールを蹴る音だけが響く
僕は朝の秩父宮が好きになった。

そんなシーンもチームが到着するとお終い
朝っぱらから陽気な選手やコーチ陣のふざけ合う声や笑い声で溢れ
ジムからは爆音でアップテンポなビートが漏れてくる
全体練習が終わり個人練習に移る頃には
ボールを蹴り返しているだけで汗ばむ気温に
この旅が始まった頃は夜でも汗ばむ季節だったのに
1.5ヶ月も経つとそらそうなるか(笑)

朝練が終わり、グランドの片付けが終われば
僕とJRは御徒町のマツヤさんへ
これが最後の発注
思えば僕はラッキーだった
開催の1年前から3回に渡って行われた
リエゾンワークショップでは
ジャージに対する刺繍については
開幕1ヶ月前の3回目で少し触れた程度だった
僕はラグビー文化を知っていたから
刺繍の重要性と難易度をその頃から懸念していた
組織委員会から貰った業者リストに直ぐに電話して可能性を確かめたけど
殆どの業者は刺繍が出来ても背番号の圧着を一緒に出来る所は無かったし
短納期、小ロットでできる所も凄く限られていた
そんな中独自のルートで紹介してもらったマツヤさん
商い歴が長い分、背番号の圧着は近所のお店に持ち込んでやってくれたし
短納期、小ロットにも対応してくれた
結局縁があって3回も利用させてもらった
そんなマツヤさんにも後一回しか来ない…

いつも通り、店の真前にワールドカップ仕様ランドローバーを路上駐車し
荷物を下ろしてる間におばあちゃんが出てきて挨拶してくれる
二階へ上がり、テーブル席についたらお盆に乗せた缶コーヒーやお茶を出してくれる
3回目だけあって打ち合わせはスムーズ
スペルと特注部分のみの確認
10分程で打ち合わせも終わりそろそろ行こうかとした所でJRが話し出す

J「ヤーマン、今日はエクストラ注文がある」
ラ「ん?何?」
J「別にこのジャージに刺繍をして欲しい」
ラ「どこにどんな刺繍するの?」
J「胸にマネージメントの名前と日付と対戦チーム名」
ラ「…」
J「どうした?」
ラ「何で今言うの?いつからわかってたん?」
J「今日の朝決めた」
ラ「じゃそん時に言えよ、データないやん」
J「説明だけして後で送ればいい」
ラ「メールで送るのは規制があるから毎回フラッシュメモリーでやりとりしとんねん!」
J「そうか、すまん」
ラ「今から作るわ」
ホンマ要領悪いおっさんである。
PCも使えないで良くキットマネージャーやってわ
近々クビなるやろな(笑)
 *2020年現在も現職です(笑)
サクッとサンプル画像とリストをその場で作る
サクッと言っても30分はかかる
これでホテルでのランチは無くなった
また明日引き取りに来る事を約束してマツヤさんを出る

時間が無くなったのでそのまま秩父宮へとんぼ返り
途中JRの為にマックへ立ち寄る
僕は食べない
マックなんて何年食べてないかわからない
マックを食わないと言うとJRに変わってると言われた
あんたより偏食ちゃうわ(笑)
僕は秩父宮に着いてから最寄りのコンビニで済ます事にした

そして秩父宮に着いてファミマへ行こうとしたらカンタベリーショップの前で僕を呼ぶ声が
カンタベリーショップの方を向くと
そこには友人のハットリ!
彼もロシアチームのリエゾン
でもその前にアジアンジャパニーズ
彼はJICAでインドネシアに派遣されており
インドネシアの地方や東ティモールの学校へ行き
ラグビー普及活動に従事してて
アジア各国に在住日本人チームだけで毎年開催する
Asian Japanese Rugby Cupからの知り合い
地味にこのAJRC枠のリエゾンは他にも
南アの榎田君(住シンガポール歴、現トヨタ通訳)
バックアップの宮尾さん(住ミャンマーやマダガスカル歴)
サモアのココ、僕と4人も居た(笑)

ラ「ハットリやん!何してんの?」
ハ「お疲れ様です!実はインドネシア代表のキャプテンが観戦ツアーに来てて案内してるんです」
ラ「あ、そうなんや!あの人?デカいな(笑)」
ハ「そうなんですー、来月の大会も超手伝ってくれてます」
 *12月にジャカルタでそのAJRCが行われた
ラ「そうなんや(笑) よろしく!」
ハ「練習ですか?」
ラ「そうそうそこで(笑)あれからどう?」
ハ「いやー完全に燃え尽き症候群です(笑)」
ラ「やろなー(笑)俺も今週で終わりやからな」
ハ「かなりヤバいですよ!ロス真っ只中、何もヤル気起きません」
ラ「みんなそう言うよなー」
ハ「はい、でも僕来週ジャカルタ入りして準備しますのでマシなると思ってます」
ラ「そうよな、やる事があって追われたら気紛れるよな(笑)」
ハ「ホンマその通りです」
ラ「じゃ俺チームより1日早くジャカルタ入りするから案内してや」
ハ「オッケーです!じゃジャカルタで待ってます」
ラ「そやな、ファイナルは会えへんかも知らんし」
ハ「また連絡下さい!じゃ」
ラ「おけ、バイバーイ」

僕はワールドカップが終わったら
暫く仕事は休みんでジャカルタへラグビーしに行く予定(笑)
アホの極み、ラグビーの沼どころか海に沈んでる(笑)

そしてコンビニでおにぎりを食べてたらチームが到着
昼練の開始
ウェイトとユニット練習中心
やはりラストゲームはメンバーを大幅に変更して挑む
基本的な戦術は変わらないが
対NZのストラクチャーアタックは念入りに行っていた
キッカー練習も終われば今日のタスクは終了

そして僕は今日お出かけ
ディナーはパスして19:30頃ホテルを出る
今日は中学高校の同期2人+1人と久々に会う
伏見工→関東学院大→神戸製鋼→キャノン
現在キャノンのアシスタントコーチをしている今村友基ことユーキ
伏見工→帝京大→ヤクルトへ行った村上ことムラ
あと中学同じで水泳部だったN西さん
集まりやすい新宿の居酒屋でラグビーと中学の時の話で盛り上がった。
ユーキとは10年ぶり位に会ったので楽しかった(笑)
そんなユーキの第一声は「コージュどうやって組織委員会に忍びこんだん?(笑)」
そら10年ほぼ情報無しやとそうなる(笑)
でも人生何が起こるか本当にわからない。
こんな僕がワールドカップでウェールズのリエゾンやってるんやもん、
外国人コーチ陣が多くなったトップリーグでコーチとして頑張ってる
これからも厳しい市場だけどプロコーチとして本当に頑張って欲しい

さて明日は最後のキャプテンズラン
本当に色んなことがカウントダウンになっていく…
一秒一瞬を大事にしていきたい

続く

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