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リーグワン アピールヒアリング(1)

おはようございます。
今日から、ジャパンラグビーリーグワンのアリールヒアリングについて書きます。

日本ラグビーフットボール協会のレフリーマネージャー終了後、日本協会審判グループの業務は行っていませんが、ジュジシャルオフィサーJudicial Officer(以下JO)に関わる業務については一部お手伝いをしています。Appeal Hearing Committeeアピールヒアリングコミッティーの委員には、JOをサポートするために、レフリングや競技規則に精通した人物で試合のマッチオフィシエイティングに関わっていない第3者の助言を必要とするためです。

アピールヒアリングに至る過程で、サイティングコミッショナーCiting Commissioner(以下CC)の存在は必要不可欠なので、今日はCCの業務について書くことにします。CCの多くは元レフリーの方で、一部元トッププレーヤーや元トップコーチの方がおられます。(おられるはずですが現在はどうなっているのか不明です)

試合中は、レフリー、アシスタントレフリー、TMOが協働して、反則を見逃さないようにしますが、ファールプレーが見逃された、または試合中の判定よりも危険事象があった場合のために、CCがスタンドで観戦しています。試合映像に映っていない事象の有無を確認するためにも、試合映像で確認するのではなく観客席から観戦することになっています。CCは、疑わしい事象があれば、その時刻をメモします。試合時間ではなく、その時刻をメモするのは、その事象の試合映像を確認する際に検索しやすいからです。

試合後、CCは、
1.MOのロッカールームに赴き、マッチオフィシャル(レフリー、アシスタントレフリー、TMO)とイエローカードやレッドカード事象、疑わしいと思われた事象について確認します。

2.両チームのロッカールームに赴くか、両チームからのコンタクトを待ち、コーチやチームマネージャーなどの意見を聞いたり、当該プレーヤー(反則したプレーヤー、されたプレーヤー)に直接確認したりします。

3.疑わしい事象について放送会社の映像(映っている全てのカメラ映像)を確認します。競技場の駐車場に停車してある放送車やTMOを行っていた部屋や車で、確認をした後、事象が映っている全てのカメラアングル映像をダウンロードし、共有・保存します。

4.レッドーカード相当の事象はサイティング事象として、レッドカードに近い事象はサイティングコミッショナーウォーニング(CCW)事象として報告します。CCW事象についてはイエローカード1枚相当となります。

ここまでが、CCの業務になります。レフリーからレッドカードが提示された場合とCCからサイティング事象の報告があった場合には、ジュジシャルヒアリングが開催されることになり、ヒアリングの日程調整が始まります。

次回は、ジュジシャルヒアリングについて書きます。

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