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プレミアム予選抜け パイオニア版ジェスカイ日向の話

◆はじめに

初めましての方は初めまして。お久しぶりの方はお久しぶりです。ルーデンです。
この記事は僕がプレミアム予選を抜けるために使用したジェスカイ日向について簡単にではありますがまとめたものになります。
全文無料となっておりますので最後まで目を通していただければ幸いです。

◆そもそもジェスカイ日向って?

ジェスカイ日向とは、デッキ名にもなっている《暁冠の日向》と《マグマ・オパス》によるコンボ・コントロールデッキです。
序盤を除去とカウンターで捌いた後、《暁冠の日向》の能力でマナコストの下がった《マグマ・オパス》をプレイして盤面を掌握します。
カードスケールの大きさからラクドスに、軽量火力とカウンターの組み合わせから緑単信心にそれぞれ有利がつきますが、あまりに大振りな呪文が多いため、青白コントロールや白単人間といったこちらの動きを無視、もしくは軽く捌けるデッキを苦手としています。

◆デッキリスト

今回プレミアム予選を抜けるのに使用したリストになります。

◆採用カード解説

ここからは採用カードについて解説していきます

《暁冠の日向》

コンボパーツその1。
タフネス、点数で見たマナコストが共に4で、火力や《致命的な一押し》に引っかかりづらく、常在型能力のせいで対処するにも窮屈な動きを強いられる…とかなり場持ちの良いクリーチャーでありながら4/4飛行トランプルと頼もしいサイズを持ち、《マグマ・オパス》と組み合わせずとも十分強力なクリーチャーです。
変わったところでは《見えざる糸》や《不屈の独創力》といったコンボデッキで使われるカードもマナコストが重くなるため、どのデッキにも八面六臂の活躍を見せます。

《マグマ・オパス》

コンボパーツその2。
8マナの呪文らしく豪快な能力を持ち、そのまま使っても《発火》《見えざる糸》(←ちょっと違いますが…)《轟くベイロス》《予言》と14マナ相当の能力を発揮します。

全部乗せ

《暁冠の日向》との組み合わせは勿論のこと、手札から捨てて宝物・トークンを生成できる能力により、5ターン目に《奔流の機械巨人》で墓地から唱える動きも強力です。
呪文としてのスケールの大きさからラクドス系に、緑単信心には土地を含めたタップ能力とマナ・クリーチャーを焼き払う能力で《時間のねじれ》のように働く点が強く、唱えることができるなら環境に最も合致したスペルです。

《奔流の機械巨人》

《マグマ・オパス》との組み合わせが強力なのは前項でも述べた通りですが、《奔流の機械巨人》は墓地を使うカードでありながら墓地対策がそこまで有効ではない点が魅力的です。
たとえ墓地から呪文が唱えられなくとも、5/6というサイズはラクドス・ミッドレンジの小粒なクリーチャー群をものともせず、火力で対処できない《茨の騎兵》とも睨み合い、攻撃が通り始めれば速やかにゲームを終わらせることが可能です。
他のカードと組み合わせたときは勿論のこと、単体でも使い勝手の良いコンボパーツでデッキが構成されている点が、このデッキの大きな魅力といえるでしょう。

《鏡割りの寓話》
 

みなさんご存じのパワーカードですが、このデッキにおいてはその能力を存分に発揮します。
1章で出たトークンから供給される宝物は《暁冠の日向》+《否認》の構えや《マグマ・オパス》の素撃ちに貢献し、2章はコンボパーツを探すのは勿論、6ターン目に《マグマ・オパス》を捨てて《奔流の機械巨人》に繋げたり、場持ちがよいため被りやすい《暁冠の日向》を別のカードに変換し、3章は《奔流の機械巨人》と強烈なシナジーを形成します。カード1枚の働きとは思えません。
このデッキの影のMVPであり、《鏡割りの寓話》を4枚から減らすことはありえないでしょう。

《棘平原の危険》《焦熱の衝動》

現在のパイオニアは緑単信心を中心に回っているといっても過言ではありません。
その緑単信心のマナ加速からのビッグアクション、という動きに対抗すべく、ボロス英雄的や白単人間といった爆発力のあるアグロデッキが環境に出てきました。
しかし緑単信心も上記のアグロデッキも1マナのクリーチャーを展開してくることに変わりはありません。
そうしたデッキをまとめて対処すべくこれら1マナの除去を採用することは今のパイオニア環境において必須です。
《炎恵みの稲妻》《火遊び》など他の1マナ火力もありますが、《棘平原の危険》は1点火力であるものの土地として置ける、追放なので《大釜の使い魔》に当たった時のバリューが大きい。《焦熱の衝動》は魔巧達成時に3点になるボーナスが大きく、ゲーム中盤から後半においては《砕骨の巨人》や《波乱の悪魔》といった厄介なクリーチャーをスムーズに対処できる。これらの点から他の火力より優先して採用しています。
もしこれからイゼット・フェニックスが増加し、《孤光のフェニックス》を対処したいときは《炎恵みの稲妻》の採用を検討してもよいでしょう。

《安堵の火葬》

追加の3点火力。《大牙勢団の総長、脂牙》《墓所の侵入者》《波乱の悪魔》といった決して無視できないクリーチャー群が環境に存在し、なおかつそれらが出てくる3ターン目には《焦熱の衝動》の魔巧達成が間に合わないことがあるため採用。ルーティングモードも《鏡割りの寓話》の項で解説したように使い勝手がよく、もう少し採用枚数を増やしてもよいのかなと思いました。

《否認》

緑単信心に対抗すべくメインに投入されたカウンター。
《ドビンの拒否権》も色があってるので採用できそうですが、緑単信心とラクドス系がメタの中心にいるため「打ち消されない」能力があまり重要ではなく、《暁冠の日向》と合わさった時に軽く構えられるため《否認》が優先されています。


《プリズマリの命令》

主に緑単を睨んでの採用です。
緑単相手は、相手が対処しづらい《暁冠の日向》を素早く戦場に送り出し、《マグマ・オパス》やカウンター呪文との組み合わせで盤面を掌握して勝利したいところですが、フルタップで《暁冠の日向》を出すと返しで相手に好き放題動かれるリスクが大きいです。
そこで《プリズマリの命令》で相手のマナクリーチャーを対処しつつマナジャンプを行うことで、安全に《暁冠の日向》をプレイすることができるのです。
また、《王神の立像》や《未認可霊柩車》といった致命的なアーティファクト群にハメられるパターンも防ぎます。
ただ3マナと少々重く、便利なモードがそろっているものの強く使えない相手もいるため1枚だけ採用しています。

《記憶の氾濫》

ジェスカイ日向は軽い干渉カードとスケールの大きな呪文で構成されているため、一般的なコントロールと同じで土地とスペルをバランスよく引かなければなりません。特に《マグマ・オパス》を素撃ちすることも考えると8マナ程度までは真っすぐ伸ばしたいところです。
そのためにはドローソースが必須ですが、スタンダードと違ってパイオニアでは《表現の反復》が禁止のため、代わりとなるドローソースを探したところ《記憶の氾濫》に白羽の矢が立ちました。
この枠は《時を超えた探索》との比較になると思いますが、《時を超えた探索》と違って下準備が必要ないため安定してプレイ可能な点、《奔流の機械巨人》で上がった墓地への依存度を下げる点、このデッキが苦手としている青白系コントロールにはカード4枚分となる《記憶の氾濫》のほうが優れている点から《記憶の氾濫》を多めに採用しています。
ただ《奔流の機械巨人》とはアンチシナジーなため、都合よく引けたときに強烈な《時を超えた探索》と1枚スプリットし、残った1枚の《記憶の氾濫》はラクドス系や青白コントロールといった消耗戦になりやすいマッチ用にサイドボードに移してあります。

《勇敢な姿勢》

赤い火力で触れないタフネス4以上のクリーチャー、主に育ってしまった《帳簿裂き》や《氷の中の存在》、《死の飢えのタイタン、クロクサ》を対処すべく採用しましたが、イゼットフェニックスが落ち目なことや、《死の飢えのタイタン、クロクサ》を採用してくるラクドス・ミッドレンジ、サクリファイスは《勇敢な姿勢》の当て先が少なく、手札で浮いてしまいがちなことを考えると今の環境で《勇敢な姿勢》を2枚採用するのはリスキーだと感じました。
前述した《安堵の火葬》と入れ替えるのがベターだと思いますが、タフネス4以上のクリーチャーを対処するほかにも、《暁冠の日向》やサイド後に《船砕きの怪物》を守る役割があり、《奔流の機械巨人》で2回使えるパターンもあるので、1枚は採用しておいたほうがいいでしょう。


・ここからはサイドボードのカードです

《軽蔑的な一撃》

追加のカウンター。緑単信心に対して裏目が少なく、なおかつ苦手な青白コントロールにも投入できるカウンターということで採用しています。
枚数が4枚と多いですが、緑単信心相手ではカウンターの撃ち漏らしが許容されづらいため、カウンターの絶対数を確保したく4枚投入しました。
青白コントロールには《ドビンの拒否権》のほうが優れているので、もし緑単信心が大きく数を減らし、青白コントロールが隆盛してきた場合は差し替えを検討します。

《神秘の論争》

青白コントロールにも入れますが、どちらかというとスピリット対策です。
スピリットデッキのカウンターとクリーチャー共に対策できるのはこのカードしかありません。
スピリット自体が数を減らしていることと、コントロールにサイドインしたときにゲームが長引いて手札で浮いてしまうことが多いため、2枚の採用にとどめています。

《ナーセットの逆転》

ロータスコンボの重量級呪文、特に打ち消されない《思考のひずみ》を対処するのが主な目的ですが、《マグマ・オパス》や《時を超えた探索》をカウンターから逃がしつつ解決させる動きができるので《即時却下》より優先して採用しました。

《船砕きの怪物》

打ち消し不可でありながら巨大なサイズ、戦場に残れば一瞬で盤面を更地にする強力な効果、墓地に依存しない追加の勝ち手段です。
「打ち消されない」能力がついた大型パーマネントは他にもいますが(《目覚めた猛火、チャンドラ》《終止符のスフィンクス》など)、それらは勝利するまでに時間がかかったり、盤面にあまり影響を及ぼさなかったり、そもそも《船砕きの怪物》と直対したときに負けてしまったりで取り立てて採用する意義は薄かったので《船砕きの怪物》の採用に至りました。
青白コントロールには《マグマ・オパス》も《奔流の機械巨人》もあまりよいフィニッシャーとは言えないので、こうした追加の勝ち手段を用意しておく必要があります。

《幻惑の旋律》

対アグロ用サイド。
ボロス英雄的や白単人間はクリーチャーのサイズを大きくするのが得意なので、通常の火力除去だと当たらないことが多く、また1対1の除去を繰り返していくと土地の枚数が多いこちらがフラッドしやすいです。
しかし《幻惑の旋律》であればサイズにとらわれず事実上1対2交換をし、場合によってはそのまま勝ててしまうので非常に強力です。
少し重い点は気になりますが、序盤は《焦熱の衝動》《棘平原の危険》、後述する《引き裂く榴弾》で捌けるので大きな問題はないと判断しました。

《引き裂く榴弾》

ジェスカイ日向が最も苦手としているであろう白単人間との相性を改善すべく採用した1枚。
最初は《神々の憤怒》のような全体火力を採用していましたが、相手もそうやすやすと《神々の憤怒》に引っかかるような展開にはしてきませんし、《サリアの副官》《光輝王の野心家》でタフネス4のクリーチャーを作ってケアしてくるためあまり有効ではないな、と感じたので《引き裂く榴弾》+《幻惑の旋律》プランに変更。
《氷の中の存在》やスピリットが採用しているクリーチャーも効率よく対処でき、サイドカードとしての働きが広いのが魅力的な1枚です。

◆採用されていないカード

ここからは逆に試してみたものの採用しなかったカードをいくつか挙げていきます。

《襲来の予測》

予顕できれば《暁冠の日向》から隙なくどんな脅威にも対処できるので相性がいいのでは?と思っていたものの今のパイオニアの高速環境では予顕する暇がなく、そうなると必然そのままプレイすることになりますが、そもそも《取り消し》が強いわけないな、となり終了。マナベースに青青の負担をかけるのもきつかったです。

《冥途明かりの行進》

プレインズウォーカー以外なら何でも触れる軽量除去。
《老樹林のトロール》や《魔女のかまど》といった厄介なパーマネントに触れ、相手クリーチャーのサイズにかかわらず対処できる点は魅力的でしたが、少々重い点と、マナベースにかかる負荷が大きくて土地から受けるダメージが多くなり、ライフを攻めてくる相手に使いたいのに本末転倒だなということで不採用。

《崇高な天啓》

テキストが全て対象をとるため《暁冠の日向》と相性がいい!と思ったものの《暁冠の日向》がないときに全然強くなかったため解雇。《崇高な天啓》に限らず《暁冠の日向》と組み合わさった時にしか強くないカードはデッキの安定感を損なうので入れないほうがいいなと思いました。

◆マナ基盤

このデッキのマナ基盤はパイオニアのデッキとしては異質の構成となっていると思います。
《ラウグリンのトライオーム》は良いとしても3種12枚の小道サイクルと単色ランドが大半を占め、ショックランドは申し訳程度に《聖なる鋳造所》が2枚入っているだけ。
こんなふざけた構成で三色のデッキが回るのかとお思いでしょうが、これは当然自分なりの理があって構築されています。
まずこのデッキの白マナは《暁冠の日向》と少量入った《勇敢な姿勢》以外では要求されません。それなら計算上は12枚程度入っていればひとまず問題ありませんが、小道サイクルは出すときに色マナを決定しなければならない性質上、白マナ源を引いても序盤の動きのために別の色マナで置く必要が出てくる可能性があるので、少し多めに14枚の白マナ源を用意することにしました。
そしてその追加の白マナ源は、できるだけアンタップインしやすいこと、白マナしか出ないと他の呪文を唱えるとき使いづらいので他の色のマナが同時に出せること、1マナの火力が少し多めに入っているため序盤にアンタップインできる赤マナも欲しいことから《聖なる鋳造所》に決定しました。
あとは青と赤のマナ源ですが、ジェスカイ日向はマナ拘束の厳しい呪文が入っておらず、イゼットフェニックスのように1マナの呪文を連打するため必然的にマナの要求がシビアになることもありません。
よって2色土地でありながらアンタップインするためにライフを支払う必要がなく、無条件にアンタップインできる小道サイクルを山盛りにした強力な(?)マナ基盤を確保できたのです。

◆マッチアップガイド

ここからはパイオニアに存在する主なデッキとの簡易マッチアップガイドを載せておきます。

VS緑単信心
メイン:微有利
サイド後:有利
有利なマッチアップです。
こちらは軽量火力とカウンターで相手の展開に干渉できるのに対し、相手は《暁冠の日向》+《マグマ・オパス》のコンボに対抗する手段を持ち合わせていません。
それでもメインボードは対戦相手のデッキがわからない性質上、キープが噛み合わず相手のブン回りに対抗できなくてゲームを落としてしまうこともあります。しかしサイド後はこちらのデッキとキープが最適化されるのに対して、相手は《大いなる創造者、カーン》のためにサイドボードが適切になされないことが多く、サイド後はより有利なゲームになるでしょう。
IN→《軽蔑的な一撃》《船砕きの怪物》
OUT→《安堵の火葬》《勇敢な姿勢》《鏡割りの寓話》(1枚)
《勇敢な姿勢》は《老樹林のトロール》も《茨の騎兵》も除去したところで損をするので不要です。
こちらから盤面に圧力をかけている場面ではプレインズウォーカーは強く使えないので、積極的に盤面にカードを追加していくことも重要です。
勿論常にそうしたほうがいいわけではありませんが、先手3ターン目の《鏡割りの寓話》や《マグマ・オパス》があるときにフルタップで《暁冠の日向》を出すなど、緑単信心相手に限らず、こうした思い切ったプレイが必要になることもあります。今どれくらい踏み込めるかをよく考えてプレイするのが重要です。

VSラクドスミッドレンジ
メイン:有利
サイド後:微有利~五分
やや有利なマッチアップです。
メインは相手が勝つまでの速度が速くなく、《致命的な一押し》のようなあまり有効でないカードも入っていて、カウンターもないのでたとえハンデスで妨害したとしてもこちらがうっかり《マグマ・オパス》のようなスケールの大きいカードをトップデッキ出来る可能性も高いので有利です。
サイド後はこちらから入れるカードが少ないので、相手がいかに適切なサイドカードを採用しているかがカギになります。手札も墓地も奪っていく《真っ白》、スケールが大きくライフルーズが強烈な《絶望招来》、墓地対策でありフィニッシャー、しかも機体なので対処しづらい《未認可霊柩車》あたりを引かれていると辛いゲームになります。
ただこちらの《マグマ・オパス》をはじめとしたスケール勝負は依然として有効なので、悪くても五分より下ということはないでしょう。
IN→《記憶の氾濫》《幻惑の旋律》
OUT→《勇敢な姿勢》
メインボードの時点で不要牌が少ないのであまり大きなサイドボードはしません。《幻惑の旋律》は《死の飢えのタイタン、クロクサ》に対して有効で、それ以外にも《鏡割りの寓話》から出たトークンやクリーチャー化した本体を奪ったりと《勇敢な姿勢》より強く使える場面が多いので差し替えます。

VS青白コントロール
メイン:不利
サイド後:五分
不利なマッチアップです。
こちらの大ぶりな仕掛けは《ドビンの拒否権》《吸収》に弾かれ、相手の《放浪皇》《ドミナリアの英雄、テフェリー》はこちらより少ない隙で仕掛けられる割にどちらも強烈。何とか盤面を掌握しても《至高の評決》《告別》で流され、オマケに相手だけ《ヴァントレス城》《アーデンベイル城》《廃墟の地》が採用されているため土地そのものも相手のほうが強いと踏んだり蹴ったりです。
相手のエンドに仕掛けられる《マグマ・オパス》《奔流の機械巨人》がカギになるので、これらを駆使して相手のライフを削り、相手に建て直される前になんとかゲームを終わらせましょう。
IN→《軽蔑的な一撃》《神秘の論争》《船砕きの怪物》《ナーセットの逆転》《記憶の氾濫》
OUT→《暁冠の日向》(1枚だけ残す)《安堵の火葬》《焦熱の衝動》《プリズマリの命令》
《暁冠の日向》は仕掛けとして強力でない割に《記憶の氾濫》《放浪皇》《ドミナリアの英雄、テフェリー》と仕掛けのターンが被りやすく隙が大きいので減らします。ただ着地してしまえばその後のカウンター合戦で有利になれることや、《サメ台風》から生み出されたトークンに対して壁になる役割があるので一枚残しておきます。
サイド後はまず間違いなく《記憶の氾濫》が相手より多くなるので性急に攻めることはせず、ゆっくりとカードを集めていって《マグマ・オパス》《奔流の機械巨人》《船砕きの怪物》のいずれかを通して勝ちます。
また、《鏡割りの寓話》も重要なカードで、相手がドローソースを撃ちたそうなターンに軽く仕掛けることで相手のマナをうまく使わせないことができます。
とはいえ相変わらず《放浪皇》《ドミナリアの英雄、テフェリー》、サイド後なら《サメ台風》とキラーカードは残ったままなので簡単な相手でないことに変わりはありません。
今自分がどういう状態にあるのかを理解し、仕掛けるのか、そうでないのか、仕掛けないならいつ仕掛けるのがベストなのかを考えることが大事です。

VSイゼットフェニックス
メインサイド共に:微不利
不利なマッチアップです。
《氷の中の存在》《帳簿裂き》《孤光のフェニックス》と対処しづらい脅威が山盛りで、《感電の反復》+《時間への侵入》に対抗する手段も大してなく、ドローソースが多いためこれらの脅威を安定して繰り出してくる厳しい相手です。
メインボードは相手も打ち消し呪文がほとんど入っていないので、ドロースペルや《鏡割りの寓話》でカードとマナを集め、《マグマ・オパス》《奔流の機械巨人》で早々にゲームを終わらせましょう。長引けば長引くだけ《感電の反復》+《時間への侵入》の脅威にさらされる可能性が上がります。
IN→《神秘の論争》《引き裂く榴弾》《船砕きの怪物》《ナーセットの逆転》
OUT→《焦熱の衝動》《安堵の火葬》《プリズマリの命令》
《若き紅蓮術師》は《棘平原の危険》で対処できるため3点以下の火力は全て抜きます。
サイド後はお互いに脅威を対処するカードと勝ち手段が追加されますが、やはり相手だけ大量のドローソースがあるため少し不利な戦いになります。
こちらが脅威を解決してそのまま押し切るというゲーム展開を目指すことに変わりはないので、隙を見つけたら積極的に仕掛けていきましょう。

VSアブザンパルへリオン
メインサイド共に:五分
互角のマッチアップです。
《パルへリオンⅡ》を釣られても《暁冠の日向》《マグマ・オパス》で戦場を抑えることができ、《大牙勢団の総長、脂牙》を対処する除去も入っていて、《エシカの戦車》がそれほど脅威にならないのでそこまで厳しい相手ではありません。しかし3ターン目にあっさり《パルへリオンⅡ》を釣られて負け、の黄金パターンもあるので勝敗はお互いの手札の内容次第といったところです。
2ターン目に《忌まわしい回収》《サテュロスの道探し》を撃たれて相手の墓地に機体がないときは基本《忌まわしい回収》《サテュロスの道探し》を打ち消したほうが良いです。《大牙勢団の総長、脂牙》《ウルヴェンワルド横断》《未練残り》といった墓地にカードがないと機能しないカードが多く入っているため、隙を作りづらいうちに墓地を肥やすカードを打ち消しておくと機能不全になりやすく、カウンターの当てどころとしてはほぼベストといえるでしょう。
また《未練残り》がある都合上、相手が5ターン目にコンボを決めようとしてきたけど除去1枚しかなく、《大牙勢団の総長、脂牙》以外に搭乗できるクリーチャーがいない場合は、一度《大牙勢団の総長、脂牙》の能力を誘発させ、機体が戦場に出てくる前に《大牙勢団の総長、脂牙》を除去することでそのターンを比較的安全にやり過ごすことが可能です。
IN→《引き裂く榴弾》
OUT→《勇敢な姿勢》《否認》
墓地対策がないのでサイド後も特に変わりません。《朽ちゆくレギサウルス》のようなタフネス4以上のクリーチャーが入ってる場合は《否認》をさらに減らして《勇敢な姿勢》を入れておきます。

VSロータスコンボ
メイン:不利
サイド後:微不利
不利なマッチアップです。
《鏡割りの寓話》から《暁冠の日向》+《否認》と対抗策がないわけではないのですが、やはりロータスコンボのデッキの性質上遅いデッキが不利な点は否めません。
メインはなりふり構わず対戦相手にプレッシャーをかけましょう。ロータスコンボは少々不安定なデッキなので、事故ったり《暁冠の日向》で《見えざる糸》がうまく使えず嵌まったりすることを祈ります。
IN→《船砕きの怪物》《ナーセットの逆転》《軽蔑的な一撃》《神秘の論争》《記憶の氾濫》
OUT→《焦熱の衝動》《安堵の火葬》《勇敢な姿勢》《プリズマリの命令》
《マグマ・オパス》(1枚)
《マグマ・オパス》だけ被ってしまうと掃ききれない可能性があるのでサイドインアウトの都合上1枚減らします。
サイド後は不要牌がなくなりかなり楽な戦いになりますが、ゆったりやってると大量に《睡蓮の原野》を作られた後その圧倒的なマナ量から仕掛けられて敗北するので、やはり一定のスピード感は必要です。


◆終わりに

今回の記事はこれで以上になります。
ジェスカイ日向は今回権利獲得前にも1度プレミアム予選で使用しており、その時もトップ8に入賞することができました。
緑単信心とラクドスの多い日本のテーブルトップの大会に適したデッキだと思うので、もし興味を持たれたら一度使ってみて下さい。
《マグマ・オパス》の豪快さがやみつきになること間違いないでしょう。
この記事が皆さんの助けになれれば幸いです。
拙い記事ではありましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。




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