#9【これも『ヴォイスチェンジ』なのよね】

口が変わると、「声」が変わり、

理解が可能になったりする。

『ヴォイスチェンジ』

老人ホームで暮らす女性との間で体験した事ですが、私が関わり出した6年強前は、"ツンツン"した70代の女性という印象でした。

その人の周りには、なにかバリアのようなモノがあって、他人を受け入れないというような感じがあって、いつも少し緊張していました。

その方のお部屋へ入る際は、ひとつ深呼吸。

半年くらいはそんな風で…

でも、お逢いして何度目かに、その人との関わり方をハッキリさせ、私は精神的なフォローをするという事にして、もちろんご本人とも話して決めたので、そこからはのんびりと信頼関係が気づければいいなぁと思って毎週伺っていました。

私には、師匠と呼べる人がいます。毎週師匠に会うのでその時に学んだ事や気づいた事、過去にあったエピソードをその人にシェアし、私という人間を少しづつ分かってもらおうと思って話していました。

話しているうちに、師匠から学んだ事が自分のモノになっている事とそうでない事に気付いたりして、その人と話す事は私にとっても有意義な時間でした。

半年を過ぎた辺りから緊張感はワクワク感に変わり、その人も私もお会いして話す事を楽しみにして過ごすようになります。

それからだいぶ時間は経ち、2、3年後、
今までは一度も口にしなかったご家族の事、ご主人様の事についてお話しているその人を見た時、過去の重いと感じてきた出来事について、またご自分の障害について受け入れる準備ができたと感じました。

その人は、難病を患っていて全身的に障害があります。その事と過去の事が繋がっているんだろうなぁと感じデリケートな部分だと思い私から話すことはなかった事。

時間をかけてその人との信頼関係を築いてきたし、ご主人・ご家族の事、病気の事を深く聞き、それについて私の思うことを話すことについても、ひとつづつ咀嚼して受け入れてくださるように見えました。

1週間をかけて課題のように、取り組んでやってみるという姿勢に変わっていて、"ツンツン"した印象はなくなって来た時、その人が言っていました。

「こういう話は主人にもよく昔されていたです。この前気づいた事を主人に話したら、昔から言ってるだろ〜でも気づいてよかったなぁ。って言ってました。ありがとうございます。私、先生に出逢えて本当によかった」

「本当は」、その人生をご自分で選択したのですが、今のご病気のある自分を受け入れないという事は、病気になった時から時間が止まっていたという事ですよね。

ご病気を受け入れる事ができてきた、とその人が話すのを聞いた時、「声」が変わる事でご主人が伝えたかった事を伝えるという役目が少し果たせたのかと思うと、本当に嬉しいし他に言葉がありません。
時間はかかりましたが^^;

では、今日はこんなところで。

るぅ先生でした♪

今日もステキな1日を♡

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