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川口リリア「リリア・ゲームミュージックセレクションvol.2 伊藤賢治with古代祐三」レポート(2024年2月3日公演)

鉄は熱いうちに打て!
という訳で、2月3日(土)「川口リリア・ゲームミュージックセレクションvol.2 伊藤賢治with古代祐三」のレポート…もどき?感想?です。記憶を頼りに書いているので、一部曖昧だったり前後していたりするかもしれませんが、お許しください。

川口リリアは2月で一時閉館

川口リリア・エントランスホール「33年間ありがとうございました2年後にまた会いましょう!!」という垂れ幕が

埼玉県川口市にある川口リリア。大規模改修の為、今年2月末までの営業後2年ほど閉館するとのことで、この景色も見納めですね。
到着したらお客さんがめっちゃ並んでいて、物販で並んでる?!と思ったら14時開場が14時30分からに変わっていた為、入場の列ができていたようでした。焦った…。
開演15時に対して、終演予定が18時とあり休憩があるとはいえ、3時間も…楽しみすぎる…!

入口に設置されたホワイトボード:開場14:30から、開演15時から終演18時予定…3時間結構長め!

コンサートに行く方々、始まる前どんな気持ちでしょうか。
自分は演奏するわけでもないのに猛烈に緊張します。早く着きすぎてどこかで待つ間も本とか読めないくらい緊張してます。X(Twitter)で色々つぶやくのも難しいくらい緊張します。なぜだろう。上手く言語化出来ていません。
皆さんはどうですか?

開演前会場の様子

会場に入ったところには、イトケンさんから「ご来場の皆様へ」という挨拶文

会場に入ったところには、「ご来場の皆様へ」という挨拶文が。イトケンさんらしい気遣い・優しさ・楽しんで欲しいと心からの願いがあふれる挨拶文。
前回2023年3月11日の公演では物販ありましたが今年はない模様…。
置いてあったフライヤーの裏にあるイトケンさんのお写真、初めて見たかも?(記憶に残ってないだけかな?)

今回のコンサートのフライヤー裏、イトケンさんの写真

開始前の舞台(公演開始前の舞台だけなら撮影OKとのことでした)
セットされているピアノはグランドピアノ一台でキーボードもないので、古代さんと二人でセッションはしないのかな?

開演前の舞台、セットされているピアノはグランドピアノ一台のみ。

第一部

予定通り15時過ぎていよいよ開演…!
大きな拍手でイトケンさんを迎え…その第一声…

「いや、あのね…!?」

突然語りかけられて思わず笑ってしまう観客…!出だしでこんなにも心を掴んでくるとは!
トーク大好き(観客もイトケンさんのトークが大好き)な、温かい雰囲気でスタートです。まさかのトークで10分以上という贅沢スタートなのはイトケンさん主催のコンサート※ならでは…!
朝まで出だしをトークにするか曲にするか迷っていたそうですが、バッチリ大成功でした。
(※「イトケンさん主催」と書いておりましたが、主催は「川口総合文化センター・リリア(通称:川口リリア)」でしたので修正いたしました。大変失礼いたしました)

第一部(ピアノソロ)

トーク終わってイトケンさんのピアノソロ2曲からスタート。
(以降、演奏曲は太字)
・永遠の一瞬 (アニメ「この青空に約束を」)
・For フルーツバスケット(アニメ「フルーツバスケット」OP)

フルーツバスケットは2022年 gentle echo meeting 等でも演奏されおりイトケンさんコンサートではすっかりお馴染みの一曲ではないでしょうか。
今回は一層演奏に磨きが掛かっていたように感じられ…サガ曲以外でこんなにジーンときたのは初めてかもしれません。

第一部(セッション)

(セッションっていうのが正しい表現なのかわかりませんが、仮にそうしておきます)
ここからはバイオリンの水谷美月さん、ギター:宮﨑大介さん、パーカッション岡島俊治さんが加わり、3曲演奏されました。
・リベルタンゴ(アストル・ピアソラ作曲)
・そして月は輝く(ゲーム「月英学園」OP)
・天地神人(ゲーム「月英学園」ラスボス)
昨年に引き続き今年もリベルタンゴ!
大好きな一曲であり、当時ロマサガ曲に惚れ込んで(特に七英雄バトルに惚れ込んで)いた同時期に、のめり込んで聴いていた曲なので嬉しいものがあります。
イトケンさんのバトル曲のルーツを感じるのは自分だけでしょうか。
今年は前半は落ち着いたアレンジ、後半から激しいテイストに変化するもので、去年と違うアレンジ大変聴き応えがありました…!また次回もリベルタンゴ演奏して欲しいです…!
月英学園の曲もお馴染みの一曲ですね。ゲーム未プレイでも音楽からハマっていってしまうのはイトケンさんの曲ならでは…。

第一部(古代祐三さん登場!)

いよいよお待ちかね!古代祐三さん登場!
何故かパイプ椅子がピアノの前にセットされ…。
意外にも座ってしっかりトークからのスタートでした。
古代さんは、めちゃくちゃ緊張されているようで、軽快なイトケンさんからのフリに言葉が出ない?のか、微妙に間が。

当日開始前に「曲のことで頭がいっぱい」とおっしゃっていたのを読んで「またまたご謙遜を」とかチラっと思っていたのですが、どうやら本当にそんな感じ…!?

古代さんの経歴や最近のご様子(週2でジム行って鍛えてるそうで…スゴイ)など、色々お話されて暖まってきた感じになって演奏が始まる…イトケンさんは舞台から引いて、古代さんと水谷さん、宮﨑さん、岡島さんとのセッションスタートです!
・眠らずの戦場(ゲーム「新・世界樹の迷宮」)
・フィルモア(ゲーム「ザ・スキーム」)
・すばらしき新世界 (ゲーム「NAMCO×CAPCOM」OP)

さっきまで緊張してて…と仰っていたのを微塵も感じさせない超絶上手いピアノ…!!!トークとのギャップ凄い。
ゲーム未プレイでしたが引き込まれました…。こういったホールでコンサートは行ったことがないそうでしたが、また聴かせて欲しいです!
(きっとイトケンさんが古代さんを呼んでくれる…!はず…!)

~余談~
古代さんが手掛けていたゲームは未履修だったのですが…コンサート終わった後に「マイコンBASICマガジン」で連載されていたことを知って驚きました。
当時図書館で借りて読んでいましたが、連載されているの知らずに目を通していた可能性大…。電子工作系の興味から読んでいたので、目を通したかもですが記憶もなく。読み返したいですね。また図書館行ってこよう。

追記:
今回のコンサート前のインタビューでもマイコンBASICマガジンで連載していたこと触れていたのに、何故気付かなかったんだろう…読んでいたはずなのに疲れていて記事の下の方で集中力が切れてしまった…?集中力落ちていてダメダメですね…!しっかり隅々まで目を光らせていないと(`ФωФ')カッ

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古代さん3曲目「すばらしき新世界」、始まる前にマイクがセットされ…おや?もしかして…
そうです、ここでMCなしで、サプライズ的に野々村彩乃さん登場。
「胸に刻んで」以外も歌ってくれるのですか!贅沢…!

しっとり歌い上げてくださり、感激に包まれながら1部が終わり休憩へ…ここまで1時間位でしょうか。あっという間でした。
ブラボーの声と、鳴りやまない拍手…第一部の最後なのでアンコール…という訳にはいかないのでしょうけれど、観客席はアンコール求めんばかりの盛り上がりでした…!

第二部(前半)

16時30分位から第二部がスタート。二部から彩乃さん登場かと思いきや、マイクが片付けられています。
・Dragon‘s Den(ゲーム「パズル&ドラゴンズ」)
再び、イトケンさん始め4人のセッションでお馴染みパズドラ!未だにイトケンさんが作曲されていたことを驚かれる場面を目撃するらしいです。
…多分それ…まだしばらく続く気がします…!(知名度とか関係なく、ネットが普及してどんなにバズっても報道されても知らない届かない人・層が案外いるなあと思う日々です)

第二部(野々村彩乃さん)

続いて…満を持して、野々村彩乃さん再登場…!
イトケンさんと出会ったきっかけや、サガスカーレットグレイス作曲の際のエピソードなど貴重なお話がたくさん…!
野々村彩乃さん起用決定後に彩乃さんのコンサートに行った河津さんは、そこで大ファンになったそうで…歌ってもらう曲に対してシビアになってしまったとか??何回かリテイクが出て大変だったそうです。
リテイク前の曲もきっとすごく良かったのでは…?もったいない…お蔵入りしたままなのかな…聴きたいな…と思ってしまいました…!
続いて、ここから彩乃さんに歌ってもらう「思秋期」と「ケアイホウ」を選出した理由等のトークが…「後でちゃんと”胸に刻んで”も歌ってもらうから!」と、大丈夫だから心配するな…的な断りが入り、観客席から思わず笑い声が…面白かったですw 
・思秋期(岩崎宏美:1977年シングル、作詞:阿久悠、作曲:三木たかし)
・ケアウホウ -ここではない遥かな島-(癒月:2008年アルバム「夢神殿」収録、作詞:、作曲:伊藤賢治)※
・胸に刻んで(ゲーム「サガ スカーレットグレイス」主題歌)

※電撃オンラインに当時のレビューがありました!

2曲終わって、彩乃さんの歌声にしっとり浸ったところで、ついに「胸を刻んで」が…!

「胸に刻んで」を初めて聴いたのはイトケンさん30周年コンサートでした。
サガスカーレットグレイスは未プレイかつ当時はCDを所持していなかったのです。
衝撃的でした。この歌声を…ゲームで?
その日からすっかり彩乃さんのファンになってしまい…ずっと、生で聴ける日を楽しみにしていました。
素晴らし過ぎて、言葉が見付からないです。込み上げて来るものを抑えるのが難しく…。これ以上綴るのはお許しください。
身体の芯から湧き上がる暖かい力を授かったような思いでいます。

呼ばれ方について気になさってる?

どうしても、ついつい「イトケンさん」…と気軽に呼んでしまいます。ごめんなさい。
今回のトークで、SNS等でゲーム作曲家名を羅列される際に、自分だけ「イトケン」と呼び捨てで書かれてしまう…と仰られていました。
恐らく多くの方は、呼び捨てにしたい意図よりも、とても身近というか親しみを込めて愛称で呼んでいるのだと思います。
詳しくないので正確なところはわかりませんが、公式?な愛称がついて浸透している方は中々居ないと思うのですが、どうでしょうか。
植松伸夫さんも「ノビヨ師匠」と呼ばれていますが、そこまで浸透していないと思うのです。共演されている方々が「イトケンさん」と呼ぶのも影響大きそうですよね。

今回もギャップで魅せてくれるバイオリン…!(水谷美月さん)

バイオリンの水谷美月さん、ほんわかした雰囲気にいつも癒されているのですが、キリっとした演奏でギャップが素敵で引き込まれます。
演奏中に度々見せてくれる笑顔も凄く魅力的なのですが、彩乃さん歌唱の際に一層ノリノリだったのも印象的でした…!

演奏と盛り上がるトーク!(岡島俊治さん宮﨑大介さん)

どの曲についてかウロ覚えなのですが、イトケンさんが「歌も難しいけれど、ピアノパートも難しい曲なんです」というお話をされて…岡島さんと宮﨑さんに、パーカッションやギターはどう?と訪ねられたのですが…お二人は淡々と演奏する感じの曲でそうでもない…みたいな回答をされ…バイオリンの水谷さんは「楽では…ないです」みたいな回答を…どうなるイトケンさん?!
イトケンさん「もういい、美月ちゃん後で飲みに行こう!」
岡島さん「え…自分たちは…?」
イトケンさん「勝手にどうぞ」
…みたいな謎コントがwww 今思い出してもつい笑ってしまうのですが、コント…?アドリブ…?アドリブだとしたら、さらっと「自分たちは…?」って返した岡島さん凄い…!(慣れてる??)
(優しいイトケンさんは絶対本気で言ってないと、観客はわかってる安心トーク)

宮﨑大介さんのアコースティックな演奏、ふんわりと演奏を包み込んでくれてよかったです。一方激しくキメる場面ではカッコよくて目も耳も瞬時に奪われてしまいました。
岡島俊治さん…#DESTINY8から知り、激しく熱いドラムがいつも凄くかっこいいのですが、今日のアコースティックな編成でも重さがあるのに不思議と澄んだキレの良い音色で、岡島さんらしいカッコよさあふれるパーカッションでした。バスドラムが無い分、足元の演奏捌きが見えるのもポイントが高かったです。是非また聴かせてほしいです。

余談:誰か教えてください…!

岡島さんの右足が何を叩いているのか素人にはわからず…低い音が出てるようでしたが、ずっとガン見してましたが最後まで謎でした…
有識者の方、右足ペダルは何を叩いていたのか教えてください…!!!!!

下記写真2枚目を見直してみましたが、何を叩いているのか素人にはわかりませんでした。バスっぽい低音が出ていたように聞こえたのですが耳は良くないので自信がないです。

第二部(聖剣伝説メドレー)

彩乃さんが退場し、そろそろクライマックスかな…という雰囲気に。
イトケンさんから聖剣伝説を続けて演奏します宣言があり、観客側も高まる期待…!感極まるイトケンさん、観客も…自分も…。
聖剣伝説メドレー(5曲)
・Rising Sun
・果てしなき戦場
・マナの神殿
・少女の憧れ
・戦闘2
・伝説よ永遠に

アンコール

アンコールもトークからスタート!そして再び野々村彩乃さん登場…
・心のたからばこ (ゲーム「チョコボレーシング」ED)
まさか「心のたからばこ」を彩乃さんが歌ってくださるとは…!!!
「心のたからばこ」を作詞されている時田貴司さんにまつわる貴重なエピソードが語られていき…歌詞の一部はイトケンさんのリクエストが反映されているそうです。

素晴らし過ぎて…拍手鳴りやまず…もう一回アンコール…という期待が凄かったのですが、観客席側の照明が明るさを増し…それでも期待が止まらない終われない…!観客の拍手が続いている中、残念ながら終わりを告げるアナウンスが…。
照明がついても拍手が衰えない、名残惜しい雰囲気のコンサート初めてでした。
もう一曲聴きたかったです。我儘でごめんなさい。
こんなにも、もう一曲と願うコンサートあったかな…というくらい渇望してしまいました。…予定的にも時間的にも終わりだとわかっていても。
ピアノソロで終わるのではという目論見は、良い意味で大ハズレで大変贅沢な一曲で終わりました。(17:55位に終演)

イトケンさん、古代祐三さん、水谷美月さん、宮﨑大介さん、岡島俊治さん、野々村彩乃さん、素晴らしい演奏をありがとうございました!!!

~追記~ 2024/2/7
このコンサートは、イトケンさんが主催ではなく、川口リリア(川口総合文化センター リリア)主催公演により実現しています。今回その2回目にあたります。
イトケンさんがアンコール曲終わった後の最後に「柴田彰久さん」への感謝の言葉がありました。リリア・ゲームミュージック・セレクションは、この柴田さんの企画から始まり事業計画として採用されたことから、ゲーム音楽のコンサートが、会場側の「川口リリア主催」という珍しい形で実現しています。下記の4gamer.netさんにインタビューがあるのでご存じなかった方は是非読んでいただけたらと思います!

~余談~
終演後のセットリスト、去年は会場の内にあったのですが、今回は出た先に設置されており、2つ置かれていました。
前回の混雑を踏まえて、会場スタッフさんの気遣いかと思われ…ブラッシュアップされていて素晴らしいなと感じました。川口リリアの2年後にも期待大です…!

終演後に設置されたセットリストとポスター

終わったあとに

川口駅周辺、個人的にも懐かしい場所でして。

川口リリアがしばらく閉館すること、東側に増えたビル、新しくたくさんできたお店、マンション…「そごう」も2021年に閉館し、市制90周年を経て更に大きく変わりそうな駅前。
去年リリアへ向かう途中の通路両側にあった看板も一つだけになってました。

川口駅西口通路の両側にあった看板。今は北側だけに

反対側(南側)は撤去済みで寂しい。看板以外にも何か設置されていた気がしますが何だったかはウロ覚えです。
変わっていくことがちょっと悲しくなってしまいがちなことに、年齢を実感してしまいます。

川口駅西口通路の南側の看板は撤去済みで寂しい

今回、川口駅近くで所用があったこともあり、用事を済ませた後、しみじみしながら最後に川口名物「太郎焼」を買って帰ろうとしていました。
「太郎焼」というのはいわゆる大判焼とか、今川焼とか全国で様々な名前がついているアレです。

初めて川口駅に来た日も太郎焼を買ったのをよく覚えています。

今日も持ち帰って食べるつもり買いましたが、ホカホカの太郎焼が余りにもおいしそうで…その場で一つ食べることに。2階(建物的には3階)の店舗前にはちょうど腰を掛けられる場所があるのです。
食べ終わって一息ついた時でした。目を引く容貌の方と、何度も何処かで(つい先日も?)お見掛けしていたお顔が…?(後は読んでいる方のご想像にお任せします)
大変楽しそうに談笑されていて…お声掛けたい気持ちをぐっと抑えて後ろ姿を見送り、帰路に就きました。偶然にもリラックスされた表情を垣間見る幸福に授かった形になりました。

この日食べた太郎焼は一生忘れられません。驚き過ぎてうっかり演奏の感動が一瞬で飛びそうでした。いやはや。どこで何が起きるかわかりません。

コンサート当日は雲一つない最高な晴れでしたが、翌日の今日は雨。
当日がもし雨だったら、起きなかった出来事でした。

帰宅後

サガオケでも同じなのですが、素晴らしい演奏で心は充足しているのですが、同時に全身でエネルギーを放出したような全身疲労が。
自分だけでしょうか…?

その日に色々と語れる方々尊敬してしまいます…!
今日落ち着いて時間をとって身体が回復してやっと色々と言葉が出てきました。

2月22日からのサガステのアレンジ…4月24日発売のサガエメラルドビヨンド…今後のご活躍も一層楽しみでなりません。

最後にもう一度、イトケンさん、素敵なコンサート本当にありがとうございました!!!!!


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