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民放AMラジオ、FM転換へ その1

まずはこちらのニュース記事をお読みください。知ってる方はこのまま飛ばして続きを読んでね。

僕としては、予想通りと言いますか。「ちょっと決断が遅いかな?」ぐらいに思っています。世界的な流れで、AMラジオ(中波、短波)は縮小の傾向にあります。最大の理由は、送信設備の維持管理コストが掛かりすぎること。通信がこれだけ発達した世の中で、高コストで利便性の低いサービスは自然と淘汰されていくのは仕方ないことです。

ただ!です。日本と海外で、AMラジオ削減の内容・意味合いが、ちょっと違うことを理解していただきたい。

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最近はロシアのAMラジオも削減になったり。ヨーロッパや北米その他欧米各国で、今真剣に「AMラジオ」のみを聴いているリスナーは少数派。ほとんどFMかさらに先を行く「デジタルラジオ」を聴いています。(日本でデジタルラジオはまだ未展開)

それら海外のリスナー間では、「AMらしさ」や「FMらしさ」みたいな日本的な感覚は無く。そういうカテゴリーは、日本のラジオと編成が似ているお隣の韓国でもあまり無さそうでして。世界的な感覚で行くと、AMの中波や短波、FM、デジタルラジオというカテゴリはあくまでラジオ放送の音声が、リスナーのお耳に届くまでの過程に過ぎない…というわけです。もちろんインターネット経由で聴く方法も、それにカウントされます。ネット配信に関しても、日本のradikoのような地域縛りがなく、自由に国内(国外からでも!)の各エリアのラジオ局が無料で聴き放題の状態になっている国も多いんです。

要するに、海外でラジオは日本人の感覚よりも身近で。至って超~~シンプルなメディアなのです。ラジオ局の数もケタ外れに多く、多種多様であるんで。全く聞かない人のほうが珍しい。日本の全く逆なのです。そんな中で、海外では音楽中心のラジオ局が多いことから、FMかデジタルラジオに移行した方がラジオ局側にもリスナーにもメリットしかないのです。加えてAMを削減することで、経費削減にもなって削減できた分をより番組側に予算を回せる…ということでやはりメリットしかない。

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一方で今回の日本のAMラジオ局がFM転換(一部局を除く)を決断した背景は?もちろん最大の理由は前述の通り、送信設備のコストの問題。そこまでは海外と同じなのだけれど…

日本のラジオ。全体的にはジリ貧です。つまり、儲かっていないのです。果ては(FMラジオ局にはなりますが)既に数局が、閉局をしてしまっております。AMラジオ局についてはテレビ放送と兼ねている所が多いので、今のところ潰れたAMラジオの放送局はないです。でも見るからに危なそうな局が何局かあります。今のままでは、どんどん潰れるラジオ局が各地方で相次ぐのは避けられない情勢。

そんな、テレビも含めて民間放送局が潰れるリスクがある日本の今。「AMラジオなんてやってらんねーよ!」というのが局側の本音なんだと思います。FMの送信設備コストの方が、だいぶ抑えることが出来ますからね。(中継局を多く置くことになったらそう断言はできませんがね)

それでも、「AMラジオ廃止に断固反対!」と、あなたは言えますか?そのAMラジオ局が潰れないための秘策は、何か持っていらっしゃいますか?

簡単に今思い浮かんでいることは書きましたが。まだまだ日本のラジオ局が改善すべき点、山ほどあるんです。もちろんAMがなくなると困る人たちが居るのも理解しています。そのあたりを含めて次回、僕なりに論評してみたいと思います。




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