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Radiotalk大賞2021受賞者としてやるべき事を。【もののけさんインタビュー】

Radiotalkで活躍する音声配信者「ラジオトーカー」を紹介していく連載インタビュー企画。今回は、番組『もののけです。』を配信するもののけさんにフォーカスを当ててお届けします。

もののけさんは2020年6月よりRadiotalkでの配信を開始。得意の声マネやコントなどのネタ、リアクションをきっかけに話を極限まで広げるトークスタイルで、超短期間でスターダムにのし上がりました。現在はほぼ毎日ライブ配信で、その独特な切り口を発揮しています。

「Radiotalkアワード2021」では「Radiotalk大賞2021」に輝き、さらに「思い出に残るライブ賞」「ずっと残したい収録賞」「心に響いたミュージック賞」「最高の企画屋さん賞」「ベストリスナー賞」にもノミネート。そんな彼が歩んだ2年弱の濃厚なストーリー、そしてこれから歩む未来について、伺いました。

(取材・文/鼻毛の森

未成年・5歳の会社員。鳥を追いかけて移住。

ーーもののけさんについて、可能な範囲でプロフィールを教えて下さい。

もののけ:出身地は北海道、現住所は愛知県とまでは明かしていますが、それ以上の地域の特定はご勘弁を。現在は会社員ではあるのですが、キャラクターとしては未成年の5歳、飛び級もしているという立ち位置ですので。なんでしたら愛知に来たのも、仕事の都合ではなく、鳥を追っかけていたら自然に…… と捉えていただけたら嬉しいですね。

ーー鳥を追っかけていたら自然に、ということですね。もののけ、というお名前の由来も気になります。

もののけ:まず「もののけ」という名前についてですが、7~8年前、当時テレビのロードショー的な番組で放送していた過去の人気アニメ映画のタイトルから閃いたもので、2020年の春頃、本格的にTwitterを始めたタイミングで命名しました。

ーーよくわかりました。ちなみに、Radiotalkをはじめたきっかけは?

もののけ:もともとTwitterで、声ネタの動画投稿をしていたんです。で、いきなり爆速でフォロワーが増えまして。フォロワーが1万人に達した頃に運営さんから声をかけていただいたというのが、Radiotalkとの出会いですね。2020年の6月頃です。シンプルに面白そうだなと。あと「とんでもない才能が発掘されたんだ」と勝手に思っていました。

ーーアイコンの女の子はご本人ですか?

もののけ:まぎれもなく自分です。イラストを描く方に創造力を膨らませてもらって、崇高に模写していただいたつもりです。ですので、自画像です。

小学校1年生、漢字ドリルで”大喜利”に目覚める

ーー声をつかった発信を始めたきっかけを教えてください。

もののけ:承認欲求ですね。会社員として日常を送っていると、認められたいと思う場面が多いわけです。会社から得られる評価だけでは物足りず、ネットでちやほやしてもらいたいと考えるようになりまして。なので、最初のTwitter動画では、万人にフックしやすいモノマネを。あくまでも反応を求めてのチョイスで、みんなを笑顔に、とかは考えていなかったですね。

ーーコントの作りも設定から斜め上です。

もののけ:物事の考え方については、小学校1年生の時からその傾向がありました。漢字ドリルを解いていたら「この漢字で例文を」という問題が出てきて、「否定的な文章を作る」がミッションだったかな……「大喜利だ!」ってテンション上がりまして。その解答が…… 母親にしっかり刺さったのをよく覚えています。

ーー芸人やタレントは目指さなかったのですか?

もののけ:文章を覚えるのが苦手で。顔出しも恥ずかしいと思ってしまうタイプなので、出役は向かないなと。で、インターネットが拠点となりました。

「収録時間最大12分」の仕様を活かしてコント配信

ーー番組開始にあたって、どんなコンセプトや目標を立てましたか?

もののけ:Twitterを始めて間もない段階で手を出したうえに、当時は今より尖っていたので、特にキャラ使い分けることもなく、トークはやらずにコントばかりをやっていました。ただ、Radiotalkには「収録トークの配信時間が最大12分」というアドバンテージがあったので、長いネタの時はRadiotalkを、という風に使い分けていました。

長いネタだと台本も必要な時は必要で、「書く」というのも新鮮でしたね。とはいえ、当時はライブ配信がなかったのか、存在を知らなかったのか…… 収録だけの運用でしたので、ネタが沸かないときは一切更新しないスタンスではありましたね。

ーーちなみに、第1回はどんな内容のコントを?

もののけ:スーパーマリオが「1-2」面をクリアするまでに感じたことを想像して、エピソードトークにまとめました。

ーー設定を聞いただけで面白そうなんですけど、闇を感じます。

もののけ:そういえば、中学校の頃はいじめられる側で、しゃべらないタイプでしたね。暗いタイプではなかったはずなのですが、インフルエンザにかかって5日間学校休んだら「無視ゲーム」がはじまっていて。ゲームだと思っていたので「来たな!」と思って、その状況に甘んじていたら、卒業式を迎えてしまって。逆に普段からおどおどしてなかったから、鼻についたのかも。

ーー番組は、どんな人に聴いてもらうことを想定しましたか?

もののけ:野村萬斎さんですね。叶うのなら、ビーチフラッグ対決を生配信したいです。

配信時間は「洗濯機が回り終わるまで」

ーー普段の収録環境について教えてください。

もののけ:オーディオインターフェイスなどの本格機材は一切用いず、ヘッドセットをiPhoneに直に挿して収録しています。

コントもいろんな声を出しているので、ボイスチェンジャー使ったり、編集しているのかとも聞かれるのですが、声色を変えているだけなんです。BGMなどもアプリそのままで、そういう意味では素のままでやっている番組ですね。

もののけ収録風景1

ーーすみません、この写真は何ですか。

もののけ:収録のイメージです。

もののけ収録風景2

ーーすみません。ちょっと意味がわからないのですが……

もののけ:ちなみに西アングルもあります。

もののけ収録風景3

ーーちなみにこの写真、どちらがもののけさんですか?

もののけ:どちらでもありません。

ーー質問を続けますね。普段の収録やライブ配信は、どんな時間に行っていますか?

もののけ:収録がメインだった頃は、会社からの帰り道でした。ライブ配信がメインになった最近は、洗濯機が回っている30分~1時間の間と、ルーティンを決めています。

ーーネタや企画はどのように考えていますか?

もののけ:ライブ配信はフリートーク中心で、特に台本を書かないのですが、日常の中で起こる出来事に対して、常にネタになるかならないかは考えていますね。場合によってはネタを探しに「なにかありそうな場所」に出向いたりしています。

続ける秘訣は「しゃべることがなくてもやる」

ーー「待ってた!」ギフトの生みの親でもあるもののけさんですが、誕生のきっかけは?

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もののけ:最初はリスナーとの内輪ネタで固めてやろうと思って「靴をなめろ」とかにしたかったのですが、公式トーカーとしてさすがにブレーキをかけまして。「当たり障りなく、使い勝手のいいギフトのアイデア大募集」とライブ配信で掲げて、みんなで丸く収めた結果が「待ってた!」ギフトです。

ーーRadiotalkでの配信を通じて、印象に残っていることはありますか?

もののけ:1回目の配信は、今聞くとたどたどしいですね。話の構成がへたくそだなと。そこから見ると、各段にトークがうまくなったと実感しているのですが、そういう意味では、ライブ配信に出会えたこと、これが印象としては大きいですね。

ーー配信するうえで、大事にしていること、決めていることは?

もののけ:「しゃべることがなくてもやる」ですかね。待ってくれている人がいるので、ライブ配信に関してはとりあえず開始ボタンを押して、喋ることがなかったら黙っているというスタンスです。Twitterのほかに動画配信サイトでも投稿しているのですが、Radiotalkでは唯一、人間味が出るような内容、しゃべり方を意識しています。

地上波出演で確信した「Radiotalkとの相性」

ーー2021年12月21日、ぎふチャン(岐阜放送)ラジオの2時間ワイド番組でメインゲストという大役を務められました。

もののけ:とある動画の配信者さんがとてもいい声で、Radiotalkで勝手にものまねをやっていたんです。それが本人の知るところとなって、ツイッターで交流が始まりまして。地上波の番組もやってらっしゃるということで、番組ゲストに呼んでいただきました。

ーー地上波への出演、いかがでしたか?

もののけ:正直なところ、マイクがあって、座ってしゃべる以外の違いは感じませんでしたね。片耳イヤホンをモニター用に貸していただいたんですが、「消毒されてんのかな」とためらいがあったぐらいです。もちろんされているのですが。

ーーもののけさんの人を食…… 独特のトークスタイル、なんか妙に懐かしさというか、誰かに似ている感じがします。影響を受けた方はいますか?

もののけ:『やまだひさしのラジアンリミテッドF』(JFN系)はよく聴いていましたね。北海道に凱旋したGLAYのライブにゲストで登場したときは興奮しました。

ノリ的に影響を受けているところはあるかもしれませんが、心酔はしないようにしていたので、そのまま影響を受けているということはないと思います。

ーーこれを機に、地上波進出を……?

もののけ:もちろんやりたい気持ちはあるのですが、地上波は時間も尺も決まっているし、ルールもあるし、実力試されるなと思うので、自分主導という万全な状態で実力を出し切れるRadiotaikの方が合っているような気もしました。

Radiotalkは「コメダ珈琲のような場所」

ーーもののけさんは、Radiotalkのどんな点に魅力を感じますか?

もののけ:自分主導で発信できるという部分はもちろんなのですが、Radiotalkの特性としては、配信者同士の横のつながりが凄いなと。もちろん、僕以外のですが。「いいな」と思いながら指をくわえて見ている状況は、中学時代と変わらないかも知れませんね。

ーートーカー同士のコラボにはご興味がありますか?

もののけ:お誘いを受けたことはありましたが、あまり自分としては積極的ではないですね。あくまでも、自分のペースを大事にしています。

ーー会社を辞めるとのことですが、これからは配信1本で?

もののけ:それは考えていないですね。Radiotalkが生活の軸になるとリスナーも焦るでしょうし。他の収入源を確保して、お金にこだわらずに続けていけたらと。

ーーもののけさんにとって、リスナーはどんな存在ですか?

もののけ:私を「何でも相談できるお兄さん」と思っている怖い人たち、ですかね……。でも好きです。配信始めたら必ず来てくれるし、話ちゃんと聞いてくれるので。

ーーもののけさんにとって、Radiotalkはどんな場所ですか?

もののけ:コメダ珈琲のような場所ですね。写真で見てたのと全然違う、期待以上にでかい食べ物出てくるところ、といった感じでしょうか。

ーー今後、Radiotalkで挑戦してみたいことがあれば、教えて下さい。

もののけ:知らないおじいさん集めてボウリング大会とかやりたいです。ラジオトーク大賞2021受賞者として、やるべき事をやっていくつもりです。

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