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情報で武装しない、私自身でいられる場所。【✌✌青モンさん】

Radiotalkで活躍する音声配信者「ラジオトーカー」を紹介していく連載インタビュー企画。今回は、番組『青いモンスター355ml』を配信する✌︎✌︎青モンさんにフォーカスします。

✌︎✌︎青モンさんは関東在住の女性トーカー。匿名リスナーとしてのアプリ活用に徹する「聴き専」が入口だったこともあり、流れで(2021年9月に)トーカーデビューしてからも、生活感が滲み出ないように個人情報を制限しつつ、言葉だけで勝負するスタンスを徹底しています。

そして、毎日1~2時間というハイペースでのライブ配信を継続する現在も、収録トークも含め、アーカイブは基本的に残さないという彼女。その理由にも、✌︎✌︎青モン流の強いこだわりがあるようで……。

(取材/文 鼻毛の森

聴き専からのトーカーデビュー!

――青モンという、ネームの由来から教えてください。

✌︎✌︎青モン:もともと「聴き専」に徹するつもりでRadiotalkに入ったのでそこまでこだわりもなく、単純に私の好きなエナジードリンクの略称をあてがいました(笑)。あと、アカウントを誰かに見られるにしても、「男女の判別がつきにくく、むしろ男らしいネーミングを!」と、不毛な人間関係が生まれないような予防線を張った節はあります。

――確かにアイコンでも青いエナジードリンクを持ってますよね。

✌︎✌︎青モン:この女性キャラクターのアイコンは、1か月ほど前に完成したばかりなんです。それまではコロコロ変えていたのですが、固定する頃合いだなと思い、Radiotalkのトーカーさんのアイコンを多く手がけているナリタユウイチさんに、Twitterのダイレクトメッセージでオファーをかけました。

――素性をガードしている割に、積極的ですね!

✌︎✌︎青モン:思ったことをそのままストレートに伝えるけど自分のことは語らないタイプなんですよ(笑)。生粋の「こっそり」気質で、「こういう特技を持っている」「こういう主張を発信したいという」といった、前に出る欲がないといいますか。だからこそ発する言葉は雑念なく伝えたい、固定観念を一つでも減らした状況で聴かれたい、と心から思い、ポリシーとしています。

――聴き専からということですが、お目当ては誰だったのですか?

✌︎✌︎青モン:別の音声配信アプリで番組を持っていたお笑い芸人さんのファン仲間がRadiotalkで始めた番組を目当てに流れてきました(笑)。Radiotalkは他のアプリにはない、匿名でこっそり聴くこともできる気軽さがあって、その部分でも理想的だったんですよね。インストールしたのは2021年の8月半ばでした。

――聴き専から、なぜトーカーデビューを?

✌︎✌︎青モン:発信をするつもりはなかったのですが、アプリダウンロードから1か月後にはしていましたね(笑)。これは、勇気を出して好きなトーカーさんにコメントしているうちに、仲間同士でコメントを交える楽しさを知って、自分がしゃべるというよりは、自分で枠を開いたらもっと楽しくなるのかなと思えたのでスタートさせてみました。

しんどいコメントの洗礼を受けたデビュー回

――第1回の配信の時のことを覚えていますか?

✌︎✌︎青モン:アーカイブは残していませんが、よく覚えていますよ。私は一芸に秀でている人間ではないので、生活の垂れ流し配信をしてみたのですが、現実的な話から絵が浮かびやすかったのか、手厳しいツッコミが続いて。私、SNSを一切やったことがなかったのでダメージは大きかったですね。

――共感しやすいはずの話だからこそ、突っ込みどころを生まれたと。

✌︎✌︎青モン:SNSの厳しさというのはこれかと思いましたね(笑)。見ず知らずの方から私生活を否定されるのはしんどいです。あれはたまたまかもしれないですけど、あの出来事がなければ今、自分のプロフィールももっとオープンになっていたのかもしれません。

――それでも今は、毎日配信を続けています。

✌︎✌︎青モン:アーカイブはほぼ消しましたが、そうですね。最初は月2回程度でしたが、厳しいコメントに対しての免疫もついてきて、他のトーカーさんの配信も聴く余裕ができ、コメントなどで絡む中で、少しずつ「いいもんだな」と思えるようになりまして……。昨年末にRadiotalkの公式企画として行われた「ライブマラソン」をきっかけに、現在のペースになりました。

スイッチを入れ替え、溜まり場の主に

――収録環境にこだわりはありますか?

✌︎✌︎青モン:場所ぐらいですかね。1日のやるべきことを終えた22時頃に、日常から距離を置くために自宅の駐車場に停めたマイカーに場所を移して、iPhoneを握りしめてしゃべっています。最近、iPadを入手して、BGMも本格的に取り入れたんですけど、リスナーさんにとっては丸裸の状態の方がよかったらしく、おそらく元通りに戻る流れです(笑)

――本格的なラジオ番組が求められているわけじゃなかったと。

✌︎✌︎青モン:リスナーさんの目線から学ぶことは多いですし、なるほどなと思えました。私の番組には、かつての私のような聴き専リスナーさんが多いのですが、結局、みんなの中で広がった話をそれぞれ楽しむといった空気になるんですよ。私はトーカーというより、みんなが集まれる場を整える役……幹事でもなく、盛り上げ役のような立ち位置なんだなと。

――盛り上げ役……もはや仕切り役でもないんですね(笑)

✌︎✌︎青モン:22時のライブ配信って、普通に色んなトーカーさんと競合するはずなんですよね。その中で累計50人から60人のリスナーさんが選んでくれて、熱心にコメントしてくれるだけでなく、色々な企画も生み出してくれる……私にとっての想定外が連続するからこそ、毎日配信も苦にならないんですよ。

――企画モノも手が込んでいる印象ですが、仕込みは大変なのでは?

✌︎✌︎青モン:アーカイブにも残すような本格的な企画についてはまだ数回なのですが、確かに日常の合間合間にサムネイルやアイコンを作ったり、トークに参加してくれる方へのアポ取りをしたりと、裏方作業は多いですね。ただ私はそっちの方が好きなんですよ。人前に立って何かをするのが苦手な方で、発信したくない人なんです(笑)

――企画モノがないとき、ネタ詰まりなどは起こさないんですか?

✌︎✌︎青モン:みんな好きに絡んでくるので、それぞれ言いたいことを持ち寄ってくるんですね。私が「今日は話すことないよ!」って言ったら、誰かが突っ込んで、誰かがその次のきっかけを作ってくれるんです。もちろん「今日はやめようかな」って気分の日もありますが、「やらないの?」っておたよりが来たら「私でいいなら」となりますよね。その繰り返しです。

――ライブ配信に臨む上で心がけていることはありますか?

✌︎✌︎青モン:求められる役に徹することです。イライラした状態で臨んだとしても、明るく笑い飛ばすようなトーンを守ります。嘘をつかないことが前提ですけど、「元気をもらえる」という声をたくさんいただいているので、しんみりとした空気だけは出さないように。ちなみに「元気を与えている」という実感は、リスナーさんが教えてくれるまで、全くありませんでした。

――アーカイブを残さない理由を教えてください。

✌︎✌︎青モン:ライブ配信が「その場」あってのものだからです。いろんな要素がハマって成立するノリなので、全く異なる時間にアーカイブから聴きに来ても疎外感を感じるはずですし。不要な軋轢を生まないためのリスクヘッジとして、残しません。収録トークをしないのも、同じ理由からですね。

数少ないアーカイブが、胸を張れる神回

――自分の中で、これは神回!と言える配信回を教えてください。

✌︎✌︎青モン:アーカイブに残している2本ですかね。年末の「紅白トーク合戦」やコラボ企画の「スッパマン対決」を皮切りに、2月に「KING of KINGハハッ選手権」、3月には「お前のせいだろっ!選手権!!」などといったオリジナル企画が実現しました。仕込みは大変でしたが、新しい出会いも含め、みんなを巻き込めたなっていう、かつてない充実感がありました。

――この手ごたえが、毎日配信のモチベーションになったと。

✌︎✌︎青モン:特に「KING of KINGハハッ選手権」の成功が大きいですね。それまではイベントごとにやり切った感があって、1週間は休みたいって思いが先行していたのですが、感謝の思いが強くて、声でお礼を言うために毎日ライブ配信を行うという流れが出来上がりました。

――毎日配信となると、日常が大きく変わったのでは?

✌︎✌︎青モン:Radiotalkを始める前までは、小説を月に20冊読破する生活でした。小説には自分が伝えたいことを適正な言葉で伝え切る、感情を咀嚼するための「語彙力」が詰まっていたんです。小説から吸収していたのは、私に社交性がなく、無口な生活を送っていたからなのですが、Radiotalkではいろんな意見や考えに触れられるので、今は1冊も読んでいません(笑)

成長を感じられるから、挑戦できる

――生活だけでなく自分の内面の変化、というものはありますか?

✌︎✌︎青モン:まず、良くも悪くもSNSの特性を知ることができました。これからの時代を生きる上で必要な、辛辣な意見にも耐えるメンタルをこのRadiotalkきっかけで得られましたし、聴いてくれる人がいる喜びを優先的に感じ取れるようにもなりました。

――今では、Radiotalkのない生活は考えられないように?

✌︎✌︎青モン:最初は、トーカー側に回る以上はリスナーさんを「喜ばせないといけない」とか「楽しませないといけない」みたいな先入観を持っていて、義務感みたいなものを原動力としていましたが、今では私自身が誰よりも癒されているんですよね。「最後はありがとうと思えるんだから、楽に行こう!」という思考を得られたのが、一番の収穫です。

――今後、Radiotalkで挑戦してみたいことはありますか?

✌︎✌︎青モン:7月に「夏祭り」的な企画をやろうということで、絶賛準備中です。地元のお祭りのような形で、Twitterでの画像投稿を絡めた「金魚すくい」ゲームなど、前例のないことをどんどんやりたいなと思っています。あと、花火も打ち上げたいですね。

――花火は、Twitterでの動画投稿などで演出するのでしょうか?

✌︎✌︎青モン:ギフトですね。Radiotalkにはもともと「モッシュ」というギフトがあって、キレイなのですが、1000コインが必要なので多くは打ち上げられないだろうということで、ほぼ同じ動きのオリジナルギフトを作りたいと、Radiotalk運営側に論文のようなDMを送って直訴したんです。そしたら、開催日限定の企画として応援してくれるという奇跡が起きました!

――✌︎✌︎青モンさんにとってリスナーはどんな存在?

✌︎✌︎青モン:個人情報を出していない私、人と深く狭くしか関われない私を、私よりも分かってくれているありがたい存在ですね。私の言葉や声のみから固定観念を持たずに私を見てくれる人がいる……この事実は本当に心強いです。

――そんなリスナーさんに会えたRadiotalkは、どんな場所?

✌︎✌︎青モン:自分の性格の答え合わせができる場所です。社会的な年齢で見ればとっくに大人の私がまだ成長できる、色んな人が助けてくれて、いろんなことを教えてもらえる大切な場所です。経験から言えることですが、運営さんも含め、新しい人に優しく扉を開けてくれるRadiotalkは、忖度なしでナンバーワンの音声配信アプリだと思っています。

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