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アメリカで海外旅行保険を使って病院受診した話

こんにちは。きゅーとです。

これは私の備忘録も兼ねての記録です。

海外旅行中に体調を崩して異国の地アメリカの病院にお世話になった話をまとめています。ご存知の通り新型コロナウイルスが猛威を奮っているこのご時世、アジア人旅行者が体調を崩して受診するということがどれだけ大ごとだったのかという記録でもあります。


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WDW10泊12日の旅行中、それは滞在3日目の夜から始まる小さな異変から大ごとになってしまったのだった。

私は幼少時より扁桃肥大で、元気な時でも左の扁桃腺が肥大している。そのせいで風邪は大体喉からひく。海外旅行に行くたびに風邪をひく。毎回のことだ。だから今回も気にしていなかった。

滞在3日目の夜、喉の奥がチクチクする。あ、こりゃ風邪だな。あらかじめ日本から持ってきていた総合風邪薬を内服する。2〜3日も飲めば落ち着くだろうと思った。持ってきてよかったなー龍角散のどすっきり飴!!ありがとうDHP!!

翌朝4日目、喉の違和感はあるものの普通に元気。同行している友人が何度起こしても起きないので、1人で予約をしていた朝食へ向かう事にした。

朝食後に友人と合流し、昼過ぎからパークへ遊びに行く事に。この日は夜の貸切イベントに課金していた為、そのまま0時前までパークで全力で遊んでいた。

日付が変わる頃にホテルに戻り、お風呂に入って横になる頃に喉の痛みは確実に違和感に変わっていた。

鼻から息を吸って、鼻から吐けない。吸えるのに吐けない。何かが気道に蓋をしているような違和感だった。風邪を拗らせたのだろうと思い、前日から飲み続けている風邪薬をまた内服して寝る事にした。息が苦しいから口呼吸で寝る事に。

ベッドに入って2時間程だろうか、体がガタガタ震えるほどの寒さで起きた。そういえば初日の夜は部屋の冷房が効き過ぎて寒かったという事を思い出して、エアコンの設定温度を上げようとベッドから降りる。

が。

何かにつかまっていないと立てない


体全体がガタガタと震え上がり、これは部屋が寒いからではなく自分が熱を出していて寒いんだという事にここで気がつく。

しかしここは深夜のホテル。体温計を持ってきていた訳でもないので、寝る以外の選択肢が無い。あまりの寒気に耐えられず、着ていたパジャマの下にヒートテックとジーンズを着込み再びベッドに横になる。そこからの記憶はあまり無いが、横になっても体の震えが収まらず、呼吸は苦しいし、自分でもどうすれば良いのか分からず眠るしかなかったのだ。

翌朝5日目。午前10時。起きた時には悪寒は治っていたが、体が重く熱い。昨夜かなり汗をかいたようで、体が気持ち悪かった。友人に「ごめん、昨夜熱を出したみたいで今日は私、無理だ」と告げるのが精一杯であった。

この時、喉の違和感はピーク。発声がうまくできない。息継ぎをする時に気道を何かが蓋をするような違和感と苦しさで、喋ることすら苦痛。

友人は元気だったので1人でパークに遊びに行ってもらう事にした。私は寝る事に専念しよう、そうしよう…。しかし友人を送り出し2時間ほど経った頃、喉の奥から何かが込み上げてきて吐きそうになり、慌てて洗面所へ走った。

ゲーーッ、ゲホッ、、ん、、ん????

え、血?

鮮血??

私、血吐いたの??


生まれて初めての吐血体験❤️ひゃー、これ死ぬかもしれないやつ!!?

慌てて口を濯ぎ、口を大きく開けて喉の奥を見てみると。

のどちんこの先に親指の爪くらいに膨れ上がった血豆のようなものが垂れ下がっていて、その血豆が何かの拍子に潰れて出血したものを吐いたという結論に至った。

肺や消化器系からの出血ではないという安心感にちょっとだけ浸った。でもこれは放置していい案件では無いことが分かり、異国の地だろうが病院に行かなければいけないと腹を括る。

さっそく海外旅行保険の問い合わせ先に電話だっ!!ε≡≡ヘ( ´Д`)ノ


まずはホテルのフロントがあるメインの建物へと向かう。公衆電話があったはず。そこからダイヤルすれば繋がる。旅行保険証に書かれた番号をダイヤルするも、繋がらない。かけ方が悪かったのか?

だがしかしこれは緊急事態。お金がいくらかかろうが仕方ない。そこでスマホの機内モードを解除してローミングを開始。スマホから直接電話をかけようと試みる。…しかし無情にも繋がらない。「おかけになった電話番号は現在使われておりません」ですって。

日本の携帯電話を海外で使う時、国番号からダイヤルしなきゃいけないこと等を事前にググっていたのですよ。その方法を試しても繋がらない!!国番号抜きでも繋がらない!!何故!!

あぁこれはもうダメかもしれない、頼みの綱はホテルを予約した時に使った旅行代理店さんかな…そう思った。

しかし保険証をよくみると「LINEで事故報告ができます!」という文字。ありがとうLINE、こんな便利な機能無いわ。LINEで連絡するとすぐ返事が来た。ホテルの部屋番号を伝え、保険会社から受診できる病院を部屋の電話に連絡するとのこと。

必要事項をLINEで連絡して30分後、部屋の電話が鳴った。海外旅行保険の会社の担当者さんからだ。日本語で事情を説明できる安心感…。

ここでキャッシュレス診察が出来る近くの病院を教えてもらい、受診の一連の流れを説明していただく。

「ネットで予約が可能な病院ですが、予約なしでも行けます。今すぐ行かれますよね?」

「はい、すぐ行きます」

「分かりました。では病院への連絡はしておきますから、持ち物は特にありませんのでお気をつけていってらっしゃいませ」

病院への往復の交通費も保証対象なので、Uberの領収書も取っておいてねということで。

病院を受診するにあたってぶち当たるのは言葉の壁である。

今の自分は喉がやられており、普通の日本語ですらうまく発音できない状態。そんな自分が元々下手くそな英語をもっと下手くそに発音しても通じない。

ということで、何でも事前に準備したい私の性格。症状の変化や、どこが悪いだとか、問診で聞かれそうなことはあらかじめ全て英語でメモに纏めた。これで何とかなるはず。

午後4時過ぎ、私はUberで1人異国の病院へと向かう。

○○○○○○○○○○

ここからは病院編

○○○○○○○○○○

病院へ到着。

受付で声をかけても誰も振り向いてくれない。

仕事に対するモチベーションが日本とは違うことは分かっていたので、辛抱強く待つ事数分。

やっと受付担当が対応してくれた。

「予約してある?」

「予約してません。予約してなくても大丈夫って聞いたから来たんだけど」

「予約が無ければ2〜3時間待ちよ。それでもいいの?」

そ、そんなに待つの…


待合室には3人しか居ないのに?

ここでホテルに戻っても仕方ないので、おとなしく待つ事にした。

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渡された問診票。

特段難しいことは書いていないので、脳内翻訳で何とかなりました。良かった。

そしてここであいつの洗礼を受けることになる。

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咳、発熱、息苦しさなどは無いか。

14日以内に武漢または中国に滞在していないか。

14日以内に武漢または中国に滞在した人、または咳や発熱等の症状を持った人と接触していないか。

あ、コロナ疑われてるやんけ…🥵🥵🥵


仕方ないよね、このご時世だもの。アジア人観光旅行客ってだけで疑わしいもんね。


全てNOに丸をつけて提出。

すると30分後くらいに再び受付で名前を呼ばれた。

受付嬢のスーパー早口英語が始まる。うっわーー、ただでさえ発熱してて頭がボーッとしてるのに全然聞き取れねぇ!!

とりあえず受付嬢が差し出すiPadに書かれた英語をゆっくり読ませてくれとお願いする。半分呆れられた顔をされるが、仕方ないやん医療英語なんてハードル高すぎやで。

読み進めていくと…コロナ疑いの場合隔離病棟に入れる。ERに入れられる事もある。その場合ちゃんと治療費払える?(というか、強制収容だから払えよな!!)みたいな内容。上記に同意しないと診察できません。同意する場合はサインを。という内容でした。

こ、怖ぁ…😱


サインしない事にはどうにもならない。

海外旅行保険は治療費2000万円保証プランに加入していたので、何とかなって欲しいと祈りつつ同意書(iPad)にサインをする。

こんなに緊張するサインって生まれて初めてだ…。


更に待つこと1時間で診察室からお呼びがかかる。

医療スタッフにまでビクビク警戒されるのかと思いきや、めちゃくちゃ優しくてフレンドリー。安心した。

最初に身長、体重、血圧測定、検温を済ませる。検温したら38.2℃ありました。昨夜の発熱時に比べたらめちゃくちゃ元気だったので平熱だと思っていたくらいピンピンしてたのにな。そんな事をぼそっと呟いたら「じゃぁ多分昨夜は40℃近く発熱があったはずよ」とサラリと言われた。サラリと言うなや…辛かったんだよ本当に。

今日は何故受診する経緯になったかの問診が始まる。あらかじめ症状を纏めていたメモが役に立つ。その後に処置室にて待機するように言われて再び待つことに。

すると医師とともに登場したのが医療通訳用のタブレット端末!!タブレット越しには日本語が話せるマダムの姿。これで医師、私、タブレット端末の通訳さんの3人で本格的な治療に至るのである。

アメリカでは医療通訳って患者の権利なんだってね。あとで調べて知りました。

しかしこの時の私は、この医療通訳のマダムに苦しめられることをまだ知らない。


診察がスタートしました。

最初に身長などの基本項目と問診をしてくれた女医さんが担当してくれました。

医療通訳を通して、いつからアメリカに来て、いつから症状が出たのか。どこが辛いのか。細かく聞かれました。

しかしここで医療通訳のマダムが私を地獄に突き落とす一言を発するのである。

「この子は日本人で、5日前にアメリカに来たばかり。アジアではコロナウイルスが流行っているし、一応疑うべきでは??」


女医さんの顔つきが変わる。

私の顔つきも変わる。

アジア人だしコロナ疑われるのは仕方ないよ。でも受付で問診票も同意書も取ったからさ、そのコロナの話を医療通訳から振られるとは思ってなかったじゃん??


お、終わった…


私は隔離病棟に入れられる。保険でも賄えない、とんでもない医療費を請求される。私はアメリカで死ぬんだ…😭😭😭

マジで覚悟した。

女医さんが処置室を後にして数分後、完全防備で帰ってきた。手袋と医療用のガチなマスク!

ここで私は生体モニターに繋がれる。心電図と血中酸素濃度と血圧が測れるやつ。あっこれテレビで見たことあるやつだ。

完全防備な女医さんと共にもう1人男性のお医者さんも入ってきた。その方は防護服とか無しに普通の格好。聴診器をあてられ肺の音を確認し、耳鏡で耳の中も確認された。そのあと、鼻の奥と喉の奥の2箇所から細胞を採取して検査にまわされた。

マダムと医師の間の会話は日本語で通訳されることは無かったけど、言ってる事は大体分かった。

「この子は確かに日本人だけどバイタルに異常値は無いし、コロナ疑いの人間との接触は無さそうだから大丈夫だと思うけどな。明らかに喉に異常があるから扁桃炎だろう。ただコロナを否定するために簡単な検査に回すからね」

そんな感じの内容だった。

コロナを疑うマダムVS穏やかすぎる男性医師


すごい絵面である。


検査の結果が出るまで医師は処置室を退室し、通訳のマダムと私の2人の時間が流れることとなる。

マダムが話すのは日本のダイヤモンドプリンセス号の話。あと1人でアメリカに来たのかとも聞かれたな。行きの飛行機の中で咳をしている乗客は居なかったかとか、機内ではマスクをしていたかとか。そんな話。

マダムに残りの滞在が何日間なのか聞かれ、あと6日間あると答えた。すると…

ホテルのフロントに、いつでも救急車が呼べる体制にしておくよう連絡しなさいと言われる。

マダム、そんなに私がコロナ怪しい人なのかな…怖いよ😭

待つ事約30分くらいかな。

検査結果が出たよ!!

検査結果を伝えに来たのは3人目の医師。アジア系の女医さんです。

まずアメリカで大流行中のインフルエンザの検査。A型もB型も陰性。

そして数種類の菌の検査、こちらも全て陰性。

コロナの検査キットは無いので、他の可能性を潰す為に数種類の菌の検査をしたのだと思う。

検査結果の説明を通訳して頂き、マダムは退出。

女医さんから「薬は欲しいのかしら?」と聞かれたので、欲しいとお願いしました。

そしてまた待つ事数分…今度は4人目の超フレンドリーな男性医師登場。

「災難だったねー、大丈夫?僕からは薬の飲み方について説明するよ。あれ?通訳さんは?帰っちゃった?」

「通訳さん帰っちゃったよ。簡単な英語ならわかるからそのまま説明聞くね。どうしても分からなかったらスマホの翻訳機を使ってもいい?」

「もちろん!言葉の壁があるのに君は1人でここに来て、偉いね」

めちゃくちゃハグしてくれた。

アジア人で発熱してる病人だというのに。医師の優しさに泣きそうになった。

水分をたくさん取る事、疲れすぎない事の2つを守るんだよと言われました。

で、今回の診断結果は。

滲出性扁桃炎でした


高熱と喉の炎症だけだった事、咳がなかった事からコロナの可能性は低いとの診断結果に。

画像3


処方されたお薬だよ。

アモキシシリンです。あら、よく知ってる抗生剤です。良かった。ただ薬用量すごくない?1錠で850mgだぞ??日本の薬用量超えてるぞ…オーバードーズにならないかな。いやいやここはお医者さんを信じましょう。だって身長と体重その場で測ったもん!!

親指で隠れていますが、ここには私の名前と日本の住所が印刷されています。これは私のお薬です!!

このお薬を1日2回、朝と夜に1錠、7日間飲んでねという事で。

診察そのものは海外旅行保険でキャッシュレス診察です。お薬のみは実費で支払い、帰国後に保険会社に請求をします。

日本と違って医療保険制度がないのでお薬も100%自己負担、どれだけ高い料金で請求されるかと思いましたが$15でした。良かったーーー!!クレカでお支払い。

病院到着から診察終了まで3時間。疲れた…


お会計の時に今回の病名が書かれた診断書、様々な検査の結果が書かれた紙も頂きました。

日本に帰国した時も熱が下がってなかったら、この診断書を持って検疫受けるしかない。

私はコロナじゃない!!はず!!


あとはUber呼んで帰るだけね。


○○○○○○○○○○

Uber2件連続でキャンセルされる案件


仕方ないわよ、病院帰りのアジア人だからね。断られても。。憎むべきはコロナであり人ではない。しかし悲しいものがある。

Uber2件とも電話がかかってきてキャンセル扱いになりました。

1件は、病院からどこまで帰るの?ホテル?そっかー的な内容で電話が切られてキャンセル扱いになってた。

再び配車依頼を出して、お迎えが来る事になった。しかしそのドライバーからも電話がかかってきて

「今どこにいる?」

「○○病院の前です」

「○○病院の前だけど、おまえさん居ないじゃないか」

Uberのアプリで車の位置情報が分かるのだけど、私は配車した場所(病院前)に居るのに、車の位置情報は病院前の通り。配車位置を間違った訳ではない。

あぁこれ、病院帰りのアジア人だから乗せてもらえないんだなって。配車場所に私が居ないって事にされてキャンセル料まで取られてた。

ドライバー都合にも関わらずキャンセル料まで請求される差別的行為


とてもとても悲しい…。

憎むべきはコロナであって人ではないと言う事は分かってても、実際に経験しちゃうと悲しくて悲しくて。

3件目のUberのドライバーさんで、やっとホテルに帰ってこれました。

本当に災難でした。


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その日の夜から処方されたお薬を内服し、喉の違和感そのものは本当に1日でびっくりするくらい良くなりました。

体温計を持ってきた訳ではないので実際に体温がどれだけ高かったのかは分かりませんが、薬で喉の痛みが無くなったとはいえ残りの滞在6日間もかなりしんどい思いをしたのは確かです。パークに行っても途中ですぐダウンしちゃって。1人で先に部屋に戻ったりすることも多く、初めてWDWに来た友人を1人ぼっちにさせてしまう場面が殆どでした。友人には本当に申し訳ない事をした…


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今回の経験を通して、海外旅行保険加入の大切さを身をもって知りました。海外旅行そのものはもう10回以上してるし、日帰り弾丸旅でも必ず保険に入っていました。自分は間違っていなかったよ。

いつ何が起こるかが分からないから、防げるリスクは自分で防いでいきましょう。保険の加入は絶対だよ、おねえさんとの約束です…。

今、私は10日間の自宅待機中です。

今回のアメリカでの病院受診について様々な意見が出てくるでしょう。コロナに関しても、ちゃんとした正確な検査じゃないからコロナを100%否定できないし、炎上覚悟で投稿しました。これから海外旅行を検討している方も、アジア人というだけで嫌な思いをすることたくさんあると思います。異国の地で体調を崩した時の不安もあると思います。そんな方達の不安を1mmでも減らせれば、と思います。


WDWに10日間滞在して感じたのは

キャストも、ゲストも、キャラクターも、みんな優しいってこと


アジア人だからといって嫌な顔されたり、悪口言われたり、ハグ拒否されたりなんて事1回も無かった。

ゲストの方から声をかけてくれて親切にしてくれたりハグしてくれたり、良いこともたくさんありました。やっぱアメリカ大好きだわ🇺🇸


おしまい。

追記: 処方された錠剤の大きさと色にビビりました。

写真じゃ伝わらないんだけど蛍光ピンクみたいな色、そしてこの大きさ。飲み込むのもちょっと躊躇う大きさ。でも意外と飲めた。

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コメント2件

此度の参考になる記事、本当にありがとうございます! 現地で大事に至らず、無事にご帰国されて何よりです。私も、どんなに近場のアジア圏を日帰りでも海外旅行保険をつけていましたが、改めてそれは間違いじゃなかったと知ることができました! 現地のお医者様の優しさに私も拝読していて泣きそうになりました。引き続きどうかお体ご自愛くださいませ。
災難だったと思われますが、読んでいて興味深いものでした😁
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