4月14日 シアター上野での出来事

劇場内でなにが起きていたのか、事実のみを時系列を追ってできるだけ私情・私見を排除して書いてみました。

11時40分過ぎ
 JR上野駅から徒歩で劇場へ向かう。開演に間に合うか少々焦り気味だったので劇場付近の景色には意識は向かず、どんな様子だったかは記憶にない。入り口で検温、手消毒して地下へ。

11時50分ごろ
 入場料金を払って場内へ入る。階段上やテケツ他の従業員の態度、様子はいつもと何も変わったところはない。
 空席を探すため場内入り口(客席後方)から全体を見渡すと、客は盆周りと正面2列目、舞台上手で10数人、後方で立っている人もいたかもしれないが特に不審な人、変わった様子はなかったように思う。(空席を見つけるために人そのものにはそれほど注意は向けていなかった)
 シアター上野には年に3,4回来る程度、直近では1月頭なので従業員の顔はわかるが、お客さんについては他の劇場でも見かける人以外は常連、一見などよくわかっていない。

 後日の報道では無修正AVが流されていたということだが、入場した時点ではモニターはすでに片付けられていた。(通常開演前に流されていることは知っていた)
 たまたま空いていたステージ下手花道横の席に着き開演を待つ。
 場内暗転してオープニングのアナウンス、そしていつも通りにショーが始まる。内容は衣装を替えてのダンス2曲、3曲目で脱ぎに入り、以後ポーズベッド。きわめてオースドックスで、優しく穏やかな演目だった。

12時20分ごろ
 演目を終え、写真撮影。席が近いこともあって最初の撮影者となった。簡単にあいさつを交わし、着衣で撮影。 「昨日は1回目6人だったけど、今日は多くてうれしい」と言っていた。その時点で4,5人は並んでいたように思うが、自分の撮影後は場内後方やロビーで暇つぶししていたので詳細はわからず。写真タイム終了と同時に席に戻る。

12時30頃
 オープンショーが始まって間もなく、50歳代の一人の客が客席後方から右手を挙げて盆(上手側)に近づき、踊り子に向かって何か大声を出し始めた。地味なジャンパー姿のあぶないオヤジがガラケーを掲げて踊り子に近づこうとしているように見えたのだが、手にしていたのは警察手帳(バッジ?)と気づき、ガサ入れとわかった。 (この私服警察官がいつから場内にいたのか、私は知らない。)

 手帳を掲げた警察官は踊り子には「そこ(花道)に座って」と指示、また投光室に向かって「(照明と音楽を)止めて、止めて」 さらに客全員には「皆さん、その場を動かないで」と立て続けに指示していく。
 ここまではその一人だけだったが、すぐに多数の捜査員が従業員を伴って続々と場内に入ってきた。
 従業員がステージ下手側に集められため、私は空いていた正面3列目の席へ移動させられた。

 気がつけば、場内後方に出入り口をふさぐように捜査員が並んで壁を作っていた。ロビースペースにも数人いたように思う。見えなかったが階段や1階入り口、楽屋にもいる気配は感じた。全員私服で、女性も1人いて総勢20人は越えるのでは? 20代後半から30代が多かったような気がする。客、従業員、捜査員で場内は密状態。

 ステージ横では従業員への事情聴取が始まり、1対1で会話が交わされている。 捜査員も従業員も興奮することなく静かに淡々と進められていた。

 オープン着姿の踊り子にはタオルケットのようなものを与えられしばらくステージで座っていたが、いつの間にか楽屋にさがったよう。その後その踊り子の姿は見ていない。 楽屋にも捜査員は出入りしていたが、楽屋で待機していたであろう2番目以降の踊り子たちは最後まで姿を見せることがなかったので誰がいつまでいたかはわからなかった。
 投光室に入り込んだ捜査員もいた。

 この間、客たちはそれぞれの席で待たされたが、皆おとなしく成り行きを見守っていた。知り合い同士が小声で会話することもあったがとがめられることはなかった。

 従業員の事情聴取が終わり、全員ステージに一列に並ばされ、手錠・腰縄。 それぞれ甲、乙、丙・・・と書かれた紙を持たされ、撮影か?
 そして、「12時31分、ナントカ(逮捕?確保?)」の声が聞こえた。
 最初に大声を上げた50歳前後の警察官がリーダーと思われ、客に向かって「これから皆さん一人一人にお話を伺います」と宣言し、待機していた捜査員に対応するよう指示を出す。

事情聴取
 客席で客の事情聴取が一斉に始まり、捜査員が客の隣に座ったり、近くにしゃがんで1対1で会話を始める。
 私の担当は警視庁保安課の職員で30歳代。対応は威圧的・高圧的ではなく終始丁寧だった。所持品検査はなかった。
 質問の内容は、住所、氏名、生年月日、年齢、連絡先(電話番号)、職業(勤務先)などの基本的個人情報から始まり、(当然それらを証明するモノの提示をイチイチ求められる)何時に来たか、どこに座ったか、あなたは何をやっていたか、何を見たか、舞台では何をどのように行っていたか、などをできるだけ具体的に話すことを求められる。
 例えば、「踊り子さんは最初から裸でしたか?」「いつごろ裸になりましたか?」とか「局部とかアソコとかじゃなくて、いつも言ってる言い方で」とか。

 会話しながらメモをとっていたが、最後に「では今話したことをここに書いてください」と白紙を渡され、個人情報からすべて書かされた。迷う部分もあったが、結局捜査員の質問に対する回答部分だけを繋げた10数行の文章が出来上がった。
 すべて書き終え、内容を読み合わせ、確認。左手人差し指で押印。これで事情聴取は終了。10分弱だっただろうか。

 最後に「あとでもうちょっとお聞きするためにご連絡がいくかもしれません」と言われたので、「それは上野警察からですか?」と聞き返すと「イヤ、合同でやってますのでどこからはわかりません」とのこと。 (10日経った今日まで連絡はない)

 事情聴取が終わった客から順次帰されたが、出る際に座っていた場所を別の捜査員が手書きの座席表で確認、客一人一人に番号が付けられていて、調書にもその番号を記入、確認していた。
 担当者に付き添われて階段下まで行くとちょうど容疑者たちが車に乗せられるタイミングで、ちょっと待たされた。

13時過ぎ
 入り口を固めた捜査員の「寄り道せずに今日はまっすぐ帰ってくださいね」の声に送られて劇場を出た。


以上が劇場内で起きた出来事です。

 なお、専門的な用語に疎いので、捜査員・警察官、事情聴取・調書などの用法が間違っているかもしれません。捜査員イコール警察官として書いてます。

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