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次はどこの劇場へ行ってみようかと考え始めた皆さんへ (23年7月改定)

 最初に掲載してから4年経ちましたが、その間に2館も廃業、1館が休業中です。また、ほんの少しですが系列を超えた劇場に乗る機会も増えてきたようです。そこで関係図を改定しました。

実は、踊り子さんは所属する劇場の系列によって、出演できる劇場と出来ない劇場があります。 (これは劇場間の過去の不幸な歴史の結果)

簡単に図にしてみました。

名称が描かれた箱は劇場とそこに所属している踊り子さんを表しています。 1)注

この図で矢印の方向は出演できる劇場を示しています。(例:ロック系列の踊り子さんはDX系列の劇場に出演するし、DX系列の踊り子さんもロック系の劇場に出演する。)

「独立系」の劇場とフリー・他の踊り子さんについては矢印を書き込むと煩雑になってしまうので省略していますが、実際には、劇場も踊り子さんも相互に乗り入れています。。
ただし、ロック系列の踊り子さんに関しては出演しない劇場があります。(矢印が直接繋がっていない劇場には出演しない)

ロック系列は多くの踊り子さんを抱えているので、ロック系以外の踊り子さんを自系列の劇場に出演させることは少なく、浅草に限って言えばロック系以外で最近出演したのは東洋のトップクラスの踊り子さんだけです。さらに、抱えている踊り子さんの出演機会を増やすために東洋や一部独立系の劇場にはロックの踊り子さんの出演枠を確保しているようです。

ロック系やTS系以外ではホーム劇場が1つしかないので、所属の踊り子さんは必然的にホームよりゲストとして他の劇場に出演する機会が多くなりますし、自分の劇場を回していくために、ゲスト(他館の踊り子さん)に頼らざるをえない面もあります。 2)注

こうした事情から、ロック系から独立系への矢印はほぼ一方通行になっています。つまり、ロックの踊り子さんは独立系の劇場に出演することはあるが、その逆はほとんどないということです。(ないわけではない)

 各系列と系列以外の各館には踊り子さんの出演スケジュールを差配する「コース切り」と呼ばれるスタッフがいて、踊り子さんの出演予定を決めていきます。
踊り子さんは希望を出すことはできても自分でスケジュールは決めることはできません。ですからチームショーをやりたいと思っても二人そろって同じ劇場に出演するチャンスがなければできないのが現状です。
劇場としても「巨乳大会」とか「パイ〇ン大会」などを企画しても、実際に対象となる踊り子さんを集めるには相当前から入念な根回しが必要と聞きます。

 出演者は集客にもっとも影響するので実力者や人気者の争奪戦があるのは当然です。一つの劇場に同じ週にトリ級の踊り子さんが複数出演しないのはこうした理由によるのもで、プライドだとか人間関係が、、、などというのは都市伝説にすぎません。(そうでもなかっりしますが)
ごく少数ですが踊り子さんが所属するタレント事務所によっては出演する劇場に制限を設けていることもあるそうです。また、系列間や各館の力関係や貸し借りがあったりするし大人の事情もあるので、実際にどのように決まっていくのかはブラックボックスです。

ロック系の場合、最優先されるのは浅草で、しかも出演期間だけでなくその前週もレッスンのためにスケジュールを押さえられてしまうこともあります。浅草が決まらないと他3館も決まらず、浅草決定後3館での争奪戦が始まるそうです。

 踊り子さんが新作を作る場合、当然ホームである自分の所属する劇場のステージを想定しているでしょう。舞台の大きさや形状、照明や音響の異なる(場合によっては持ち時間も)他の劇場ではその劇場の仕様に合わせたヴァージョンに改定されていると想像できます。 First Strip Guide の高崎美佳さんの写真のように同じ演目でも劇場によって見え方が違うのも興味深いところですが、ホームの劇場でオリジナルを1度は見ておきたいですよね。
 遠征先で知った顔を見つけた時の安心感はお客さんも踊り子さんも同じ。追いかけて行くと、ホームでは見られない横顔が見られるかもしてません。


1)この場合、所属とは正確にはストリップ出演に関するマネージメント権みたいな意味で、実際にはタレント・モデル事務所に所属している踊り子さんがほとんどです。
2)自系列の劇場に乗ることをホーム、他系列の踊り子さんをゲスト、とここでは呼びます。
※ 踊り子さんの個人的な事情により出演する劇場を自ら制限している場合もあります。
※ 熱海銀座劇場については、以前はフリーの踊り子さんしか出演していませんでしたが、道劇やTS系列の踊り子さんも乗るようになってきました。

私の個人的な知識、経験で書いた文章ですので不正確なところがあるかもしれません。間違いや不適切な部分がありましたらご指摘ください。

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